Macのディスクユーティリティで誤ってハードドライブを消去してしまった?データ復旧は可能です
Macのディスクユーティリティ(Disk Utility)を操作中に、うっかりハードドライブを消去してしまった経験はありませんか?「もうデータは取り戻せない」と諦める前に、ご安心ください。あなたのようなケースは決して珍しくありません。世界中の何千人ものユーザーが毎日同じ問題に直面し、解決策を探しています。

しかし、残念ながらMacのデータ復旧に関する情報はネット上に誤りも多く、本当に役立つ解決策にたどり着けるユーザーはごく一部です。この記事では、Macユーザーが消去されたデータを最短かつ最小のコストで復旧できるよう、状況別に2つのアプローチを中心とした具体的な解決策を詳しく解説します。
ディスクユーティリティはハードドライブのすべてのデータを消去するのか?
「自分のうっかりミスで、OSXのディスクユーティリティを使って外付けドライブ(Seagate Backup Plus Slim 1.5TB)を消去してしまいました。簡単に言うと、小さいドライブに入っていた古い映画を空き容量の大きいドライブに移そうとして、その大きいドライブを完全にワイプするためにディスクユーティリティの消去機能を使ったのです」と、Redditのu/Jeffooie氏は綴っています。
こうした投稿は決してレアなものではありません。人気のMacフォーラムを頻繁に覗けば、ほぼ毎日1件〜2件は目にするでしょう。誤って内蔵または外付けハードドライブを消去することは一見シンプルなトラブルのように思えますが、実態としては、データ復旧ソフトウェアで復元できるケースと、バックアップからしか戻せないケースに分かれます。
重要なポイントは、ディスクユーティリティは常にドライブ上の全データを論理的に消去しますが、必ずしもデータを上書きするわけではないという点です。つまり、復旧できるかどうかは「セキュリティオプション」の設定次第です。このオプションは、復旧ソフトによる復元を防ぐためにドライブをどのように消去するかを指定するものです。

Macで選択できる主なセキュリティオプションは以下の通りです:
- 最も速い(Fastest):ファイルを安全に消去しません。データ復旧ソフトでファイルを復元できる可能性があります。
- 高速(Fast):ランダムなデータを1回書き込んだ後、ゼロを全体に1回書き込みます。
- 安全(Secure):DOE準拠の3パス方式によるセキュア消去です。ランダムデータを2回書き込んだ後、既知のデータを1回書き込みます。
- 最も安全(Most Secure):米国防総省の5220-22 M規格に準拠した方式で、データを7回上書きします。
朗報なのは、デフォルトで選択されているのが「最も速い」オプションだということです。HDDやSSDを消去する前にセキュリティオプションを変更していなければ、Mac用のデータ復旧ソフトウェアを使ってデータを取り戻せる可能性が高いと言えます。
起動ディスクを削除した後、Macが起動しなくなった場合の対処法
起動ディスクを削除した後に多くのユーザーが直面する典型的な問題が、「Macが起動できなくなる」という事態です。もしそうなっても慌てる必要はありません。このピンチから抜け出す方法はちゃんとあります。
Macが起動しない場合の最善策は、リカバリーモードで起動することです。そこからディスクを修復・再パーティション化するか、Time Machineのバックアップを使って復元しましょう。詳細は後述の方法3および方法4をご確認ください。
Macで消去されたハードドライブ/起動ディスクを復旧する方法
Macの起動ディスクを誤って消去するのは、たった1クリックの出来事です。しかし幸いにも、どんな状況でも対応できるデータ復旧手段が存在します。
方法1:データ復旧ソフトウェアを使って消去されたハードドライブを復旧する
「最も速い」消去オプションでMacintosh HDDを消去してしまった場合は、Disk Drillなどのデータ復旧ソフトウェアでデータの復元を試みることができます。
ステップ1:Disk Drill for Macをダウンロードしてインストールする
まず、Disk Drill for Macをダウンロードし、復旧対象以外のストレージにインストールしてください。たとえば外付けハードドライブを誤って消去した場合は、Macの内蔵ドライブにインストールしても、復旧したいファイルを上書きする心配はありません。

ステップ2:Disk Drillを起動し、消去されたハードドライブをスキャンする
次に、アプリケーションフォルダからDisk Drillを起動し、消去されたハードドライブをスキャンします。「失われたデータを検索(Search for lost data)」ボタンをクリックするだけで、Disk Drillが利用可能なすべての復旧アルゴリズムを最適な順序で自動的に適用してくれます。

ステップ3:ハードドライブから目的のファイルを選んで復旧する
最後に、復元可能なファイルの一覧を確認し、必要なファイルをすべて選択します。検出された全ファイルを復元したい場合は、キーボードでCommand + Aを押せば一括選択できます。その後「復元(Recover)」ボタンをクリックし、保存先を指定しましょう。上書きを避けるため、必ず別のドライブに復元してください。

方法2:ディスクユーティリティを使って消去されたハードドライブを復元する
セキュア消去されてしまったハードドライブを復元したい場合はどうすればよいのでしょうか。その場合、どれほど優れたデータ復旧ソフトでも力不足です。唯一の選択肢はバックアップからの復元であり、それにはディスクユーティリティを利用できます。
手順は以下の通りです:
- アプリケーション > ユーティリティからディスクユーティリティを開きます。

- サイドバーで復元先のボリュームを選択します。
- 「復元(Restore)」ボタンをクリックします。

- 復元元となるボリューム(バックアップ元)を選択します。
- 「復元」をクリックし、完了後「完了(Done)」をクリックします。

⚠️注意:ディスクユーティリティで復元を実行すると、対象ドライブの内容はバックアップボリュームの内容に完全に置き換えられます。ドライブ内に必要なファイルが残っている場合は、あらかじめ安全な場所へコピーしておいてください。
方法3:リカバリーモードを使用する(M1チップ搭載Mac/Intel Mac対応)
起動ディスクを削除した後、コンピュータが起動できない場合は、リカバリーモードで起動するのが最善の解決策です。その後、起動ディスクを再パーティション化し、macOSを再インストールする必要があります。
M1チップ搭載のMacかIntelプロセッサ搭載のMacかによって、リカバリーモードへの入り方が若干異なります。
Apple Silicon(M1)搭載Macの場合の手順
M1ベースのMacでリカバリーモードを使って起動ディスクを復旧する方法は以下の通りです:
- リカバリーモードで起動します。Appleメニューから「再起動」をクリックし、すぐに電源ボタンを押し続けます。起動オプション画面が表示されたら指を離します。

- 「オプション > 続ける」をクリックします。
- ディスクユーティリティを選択します。
- サイドバーで対象のドライブを選び、「パーティション作成」ボタンをクリックします。

- 「1パーティション」を選択して「適用」をクリックします。
- 上部メニューからディスクユーティリティ > ディスクユーティリティを終了を選択します。
- リカバリーモードのウィンドウで「macOSを再インストール」を選択し、画面の指示に従って作業を完了させます。

Intel搭載Macの場合の手順
IntelベースのMacでリカバリーモードを使って起動ディスクを復旧する方法は以下の通りです:
- リカバリーモードで起動します。Appleメニューから「再起動」をクリックし、直ちにCommand + Rキーを押し続けます。Appleロゴが画面に表示されたらキーを離します。
- ユーザーアカウントを選択し、求められたらパスワードを入力します。「続ける」をクリックします。

- リカバリーモードのメニューからディスクユーティリティを選択し、「続ける」をクリックします。

- 左側で対象のドライブを選び、「パーティション作成」ボタンをクリックします。
- 「1パーティション」を選択して「適用」をクリックします。
- 上部メニューからディスクユーティリティ > ディスクユーティリティを終了を選択します。

- リカバリーモードのウィンドウで「macOSを再インストール」を選択し、画面の指示に従って作業を完了させます。
方法4:Time Machineドライブからバックアップを復元する
Time MachineでMacをバックアップしていた場合は、このツールを使って起動ディスクやハードドライブ全体を簡単に復元できます。Macの最新バックアップが入ったドライブを接続し、以下の手順に従ってください。
- Macを再起動します。Appleメニューから「再起動」をクリックします。
- リカバリーモードで起動します。M1搭載Macの場合は、Appleロゴが表示されるまで電源ボタンを押し続けます。Intel搭載Macの場合は、代わりにCommand + Rキーを押し続けてください。
- ユーザーアカウントを選択し、求められたらパスワードを入力します。
- macOSユーティリティの画面が表示されたら、「Time Machineバックアップから復元」をクリックします。

- 「続ける」をクリックします。

- バックアップが保存されているディスクを選択し、「続ける」をクリックして確定します。
- 復元したいバックアップのバージョンを選択し、「続ける」をクリックします。
- 復元先として起動ディスクまたは目的のハードドライブを選択し、「復元」をクリックします。
処理が完了すると通知が届きます。完了したらMacを再起動すれば、元通りの環境が戻ってきます。
また、Time Machineバックアップから特定のファイルやフォルダだけを復元したい場合も問題ありません。以下の手順で、選択したデータだけをMacに戻すことができます:
- Macの最新バックアップが入ったドライブを接続します。
- メニューバーのTime Machineアイコンをクリックします。
- 「Time Machineに入る」を選択します。

- 目的のバックアップのバージョンを選択し、Commandキーを押しながら復元したいファイルやフォルダをクリックします。

- 準備ができたら「復元」をクリックします。
まとめ
Macの起動ディスクを誤って削除してしまっても、危機は回避できます。この不幸な事態から抜け出す方法は複数あります。最悪のシナリオでも、素早く行動すれば、Macの消去された起動ディスクからデータを復旧できる可能性は十分にあるのです。
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