Macのリカバリパーティションを削除・復元する方法
2011年以降に発売されたすべてのMacには、リカバリパーティションが内蔵されています。これはハードディスク上の独立した領域で、macOSの修復や再インストールが必要になったときに起動できる特別な場所です。
Macのストレージ容量を確保したいときなど、リカバリパーティションを削除したい場面もあるかもしれません。ただし、さまざまなトラブルを解決するための貴重なツールであるため、安易に削除すべきではありません。
それでも削除を決めた場合は、この記事の手順に従ってください。後でパーティションを復元する方法も併せて紹介します。
リカバリパーティションとは?
Macの起動時にCmd + Rを押し続けると、リカバリパーティションから起動できます。うまくいかない場合は、Option + Cmd + Rを押し続けることで、インターネット経由でリカバリモードを起動することも可能です。macOSに問題が発生したときは、まずここで修復を試みましょう。
リカバリパーティションでは、次の4つのトラブルシューティングオプションが利用できます。
- Time Machineバックアップから復元
- macOSを再インストール
- Safariでオンラインヘルプを参照
- ディスクユーティリティ

それぞれの機能は直感的に理解できますが、どのツールを使うべきかは、Macで発生している問題の種類によって変わります。
さらに、メニューバーの「ユーティリティ」ドロップダウンメニューから、以下の追加機能にもアクセスできます。
- ファームウェアパスワードユーティリティ
- ネットワークユーティリティ
- ターミナル
Macのシステムドライブに変更を加える際には、リカバリパーティションから起動する必要があることが多いため、あらゆるMacユーザーにとって欠かせないトラブルシューティングツールといえます。
Macのリカバリパーティションを削除する方法
予備のUSBメモリをお持ちで、Macの約650MBのディスク容量を取り戻したいなら、起動可能なmacOSインストーラを作成して、リカバリパーティションの代わりにしましょう。こうすれば、システムドライブに不具合が発生してもmacOSを修復できます。
リカバリパーティションの削除は難易度の高い作業で、うっかりすべてのデータを消去してしまう恐れもあります。Time Machineではリカバリパーティション自体を復元できないため、事前にCarbon Copy Clonerなどのソフトウェアを使ってハードディスク全体のクローンを作成しておくことを強くおすすめします。

また注意したいのは、この作業を行っても、次回macOSのアップデートをインストールする際にリカバリパーティションが自動的に復元される可能性が高い点です。つまり、今後一切macOSをアップデートしないのでない限り、削除作業を繰り返す覚悟が必要かもしれません。
MacがCore Storageを使用しているか確認する
AppleはFusion Driveの基盤技術の一部としてCore Storageを導入しました。MacがCore Storageを使用している場合、リカバリパーティションの削除はやや複雑になり、別の方法を使う必要があります。
先へ進む前に、システムドライブがCore Storageを使用しているかどうかを確認しましょう。ターミナルを開いて、以下のコマンドを実行します。
diskutil listこのコマンドにより、Mac上のすべてのドライブとパーティションの一覧が表示されます。通常「Macintosh HD」という名前のシステムドライブを見つけ、ストレージのタイプ欄を確認してください。

上記の例ではタイプは「APFS Volume」ですが、もし「Apple_CoreStorage」と表示されている場合は、後述の2番目の方法を使用してください。
方法1:ターミナルでリカバリパーティションを削除する
Core Storageを使用していないMacの場合、リカバリパーティションを削除する最も簡単な方法はターミナルを利用することです。まず、再度以下のコマンドを実行して、リカバリパーティションの識別子を調べます。
diskutil list表示された一覧から「Recovery」パーティションを見つけ、その識別子(Identifier)を控えておきましょう。同時に、システムドライブ(通常は「Macintosh HD」)の識別子も別途メモしておいてください。

上記の例では、「Recovery」パーティションの識別子はdisk1s3、「Macintosh HD」システムドライブの識別子はdisk1s1です。お使いの環境では数値が異なる場合があります。
次に、ターミナルでリカバリパーティションを削除します。以下のコマンドを実行し、指定箇所を実際のリカバリ識別子に置き換えてください。
diskutil eraseVolume APFS Blank [RECOVERY IDENTIFIER]このコマンドがエラーになる場合は、ドライブの形式に合わせてタイプをAPFSからJHFS+に変更してみてください。

このコマンドはリカバリパーティションを削除し、空白領域に置き換えます。次のステップでは、この空白領域をシステムドライブと結合します。最後に以下のコマンドをターミナルで実行し、リカバリとシステムの各識別子を該当箇所に置き換えてください。
diskutil mergePartitions APFS "Macintosh HD" [SYSTEM IDENTIFIER] [RECOVERY IDENTIFIER]このコマンドにより、両方のパーティションが結合され、システムディスク上のデータはすべて保持されます。これでMacからリカバリパーティションの削除は完了です。
方法2:Core Storageを外部ドライブにクローンする
ターミナルの強力なコマンドが使えるとはいえ、Core Storageパーティションを安全に編集するのは非常に困難です。操作を誤るとMacの中身を丸ごと消去してしまい、バックアップからの全面復元を余儀なくされることもあり得ます。
解決策はありますが、Carbon Copy Clonerが必要です。加えて、Macのシステムドライブを丸ごとクローンできるだけの容量を持つ、予備の外部ドライブも用意しましょう。まだインストールしていない場合は、Carbon Copy ClonerをMacに導入してください。無料トライアルがあり、今回の用途に十分利用できます。
Macのシステムドライブをクローンする
外部ドライブを接続し、ディスクユーティリティを開きます。サイドバーから外部ドライブを選択して「消去」をクリックします。ドライブに任意の名前を付け、フォーマットを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」に、方式を「GUIDパーティションマップ」に設定します。

「消去」をクリックすると、外部ドライブの消去と再フォーマットが実行されます。
次にCarbon Copy Clonerを開き、「ファイル > 新規タスク」に進みます。Macのシステムドライブを「コピー元(Source)」に、外部ドライブを「コピー先(Destination)」に指定します。準備ができたら「クローン」をクリックして、外部ドライブへのデータ複製を開始しましょう。

システムのサイズによっては、完了までしばらく時間がかかります。
外部ドライブから起動する
クローンが完了したら、Macを再起動し、起動中にOptionキーを押し続けます。外部ドライブからMacを起動する選択肢が表示されるはずです。矢印キーでそれを選び、Enterキーを押して起動します。

システムドライブを丸ごとクローンしているため、画面は普段とまったく同じように見えます。唯一の違いは、現在macOSを外部ドライブから実行しているという点です。
Finderを開いて「コンピュータ」フォルダへ移動し、Macのシステムドライブ(通常は「Macintosh HD」)を取り出します。
リカバリパーティションを削除する
次のステップとして、ディスクユーティリティを開き、「表示 > すべてのデバイスを表示」を選択します。Macの内蔵ストレージの親ドライブ(リカバリパーティションを含む上位のデバイス)を選択し、「消去」をクリックします。ここでもドライブに名前を付け、フォーマットを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」、方式を「GUIDパーティションマップ」に設定します。

システムドライブの消去(=リカバリパーティションの削除)が終わったら、Carbon Copy Clonerを使ってすべてのデータを元に戻します。今度は外部ドライブを「コピー元」に、新しく消去したMacのシステムドライブを「コピー先」に設定してください。
Carbon Copy Clonerがリカバリパーティションを含めるかどうか尋ねてきたら、「キャンセル」を選択します。データの複製が完了すれば、もうリカバリパーティションは存在しません。

Macのリカバリパーティションを復元する方法
リカバリパーティションを復元する最も簡単な方法のひとつは、macOSをアップデートすることです。「Appleメニュー > このMacについて > ソフトウェア・アップデート」から、最新のアップデートをダウンロードしてインストールしましょう。

ただし裏を返せば、望んでいなくてもMacをアップデートするたびにリカバリパーティションが復活する可能性があるということでもあります。その場合は、上記の手順を繰り返して再度削除してください。
もちろん、macOSの代わりにLinuxを導入済みであれば、macOSのアップデートを気にする必要はありません。
リカバリパーティションを復元したいものの、新しいmacOSアップデートをインストールできない状況の場合は、USBメモリに作成したmacOSインストーラを使ってシステムを再インストールするのが確実です。あるいは、Carbon Copy Clonerでドライブをクローンする際に、プロンプトが表示されたら「リカバリボリュームを作成」を選択する方法もあります。
Macのストレージ空き容量を増やすもっと良い方法
ここまで見てきたように、Macからリカバリパーティションを削除して多少のストレージを確保することは十分可能です。しかし、リカバリモードはそれだけ価値のある機能なので、削除はおすすめしません。いざというときに必ず役立ちますし、そのモードがない状態でMacを修復するのは大きな手間だからです。
幸い、Macの空き容量を増やすには、ほかにもっと安全で簡単な方法がたくさんあります。不要なファイルの整理やクラウドストレージの活用など、リスクの少ない対策から試してみることをおすすめします。
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