インストールしたくなくなる、奇妙で物議を醸すLinuxディストリビューション4選
Linuxは、「自分の道を行く」ことを選んだ人々にとってのOSです。オープンソースモデルのおかげで、独自のOSを作りたいと思えば、必要な部品はすべて揃っています。
その結果、想像を超える数のLinuxディストリビューションが生まれました。超軽量なPuppyのようなディストロもあれば、堅実なDebianのような定番もあります。そして中には、ちょっと変わった試みも存在するのです。今回はそういった奇妙なディストリビューションをご紹介します。
なお、最も衝撃的なものは最後に登場するので、心の準備をしてください……。
Ubuntu Satanic Edition

世界中のサタニストが選ぶというUbuntu Satanic Editionは、「どんな人のためのUbuntuディストロでも存在しうる」という証明のような存在です。Ubuntu 10.10をベースとしており、開発チームはUnityインターフェースを好んでいない様子。むしろ、当時の素朴なGNOME 2デスクトップ環境こそが「Ubuntu開発の頂点」だと考えているようです。ただし、彼らの本質は悪魔崇拝者というより、ダークテーマ愛好家に近いかもしれません。

この「悪魔のOS」を試したい場合は、ライブCDをダウンロードする必要があります。その名も「アンデッドCD」。とはいえ、あえて使う理由はあまり見つかりません。黒地に血のような赤を配したスキンは目の疲れを誘発しますし、ヘヴィメタルやペンタグラムの壁紙が通常のオープンソースプロジェクトより多い以外は、FirefoxやGeditなど搭載ソフトウェアはほぼ標準のまま。本格的なOSというよりは、ネタ的な選択肢と言えるでしょう。

もちろん、このディストリビューションには数多くの苦情や非難が寄せられています。ニュース欄を覗いてみると、バージョン666.10「Necrophiliac Neuromancer」がキリスト教系のオンラインコミュニティで大きな反発を招いたことがわかります。
Hannah Montana Linux

前述のディストロほど「攻撃的」ではないものの、Hannah Montana Linuxもまた、よほどディズニーチャンネルを見すぎていない限り、日常使いのOSには選ばないでしょう。開発者自身はこう語っています。「若いユーザーをLinuxに引きつけるには何が必要だろう?と考え、多くの調査と作業を経て、このアイデアを生み出しました」

つまり、子供たちをLinuxの世界へ引き込むためのディストロということですが、これは多くの人にとって気の重い任務のはず。本体はKubuntuのスキン変更版にすぎませんが、そのスキンたるや凄まじいもので、標準のKDEメニューは「Hannah Montanaメニュー」へと変わり、背景は甘ったるいピンク一色。あるレビュアーによれば、教育向けディストロでありながらGIMPやLibreOffice、KOfficeが同梱されていないのは大きな見落としとのことです。
不快というほどではありませんが、これだけの時間を注ぎ込んだプロジェクトとしては、間違いなく奇妙な存在です。
Red Star OS

今回のリストで初めて登場する政治色の強いディストリビューションが、北朝鮮製のRed Star OSです。このプロジェクトは2002年、それまで同国の主流だったMicrosoft Windowsへの依存から脱却することを目的に始まりました。
OSは朝鮮語のみで提供され、Mozilla Firefoxを改造した「Naenara」というブラウザを搭載しています。このブラウザは国内イントラネット「光明(Kwangmyong)」に接続するもので、いわゆるウォールドガーデン方式を採用しており、私たちが普段使っているインターネットへの橋渡しは一切ありません。

Red Star OSはKDE 3を採用し、現在は第2版が公開されています。大学や図書館などの公共機関で利用されているようですが、北朝鮮では個人によるパソコンの所有自体が一般的ではありません。
Apartheid Linux

そして、インターネット上に存在した最悪のLinuxディストリビューションの座に輝くのがApartheid Linuxです。無意味であるだけでなく、攻撃的で不快な内容を含むこのディストロは、バナーからも分かるように、人種差別的な思想を持つ人々向けに作られたものです。
自称「白人至上主義者」のグループになぜ専用OSが必要なのか、正直理解に苦しみますが、リリースノートを見るとPCLinuxOSベースで、Torがプリインストールされており(理由は察してください)、内容の大半はハーケンクロイツの壁紙など、攻撃的な素材で占められているとのこと。
当然ながら、該当サイトへのリンクは貼りません。トラフィックやダウンロード数を増やす手助けになるのは避けたいからです。ネット上に存在する無数のLinuxの中でも、これは筆者が見た中で最も奇妙で、最も不快なディストリビューションだと言わざるを得ません。
まとめ
筆者はかつてLinuxを幅広く使っていましたが、今はその日々に別れを告げました。それでも再びLinuxを使うとしたら、上記のどれも選ばないでしょう。Hannah Montana Linux、Ubuntu Satanic Edition、Red Star OSは「奇妙」ではあっても「不快」とまでは言えませんが、Apartheid Linuxに関しては、単純に論外です。
あなたは似たようなマニアックなディストロをご存じですか? 上記のものを聞いたことはありますか? もしかして実際に使ったことがあるかもしれませんね。ぜひコメント欄で、感想や驚き、呆れ声をお聞かせください。
画像クレジット:Evil Tux(jigo)
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