Ubuntu Customization Kitで自作Linuxディストリビューションを作る方法
Linuxの魅力は数え切れないほどあります。まず、多くのディストリビューションが無料で利用できるのは大きなメリットです。また、Windowsに比べてシステムへの負荷が軽いケースも少なくありません。しかし、何よりもLinuxの最大の強みは、その圧倒的なカスタマイズ性にあると言えるでしょう。
世の中には選択肢となるディストリビューションが山ほどありますが、「Ubuntu Customization Kit(UCK)」を使えば、いわばDIY感覚で自分好みのOSを作れます。UCKは、公式のUbuntuライブCDをベースに独自のディストリビューションを構築できる便利なツールです。「なぜわざわざ自作するのか?」と思うかもしれませんが、その理由はたくさんあります。ライブシステムにお好きなパッケージを追加すれば、あなただけのカスタムディストリビューションの完成です。この記事では、UCKのインストールからパッケージの選択、ライブCDの起動まで、カスタムUbuntuディストリビューションの作り方を詳しく解説します。
初期インストール
Ubuntu Customization Kitを使えば、インストール直後から必要なものがすべて揃ったディストリビューションを作成できます。ディストロを起動してからパッケージを一つずつ導入する手間が省けるのです。さらに、UCKはライブディスクからの起動用途にも最適です。
まず、UCKの公式Ubuntuページにアクセスしましょう。UCKはアプリケーションとして提供されているため、ソフトウェアセンターからインストールできます。
ダウンロードボタンをクリックすると、追加ソフトウェアをインストールするかどうか尋ねられるので、「Install(インストール)」を選択します。
次に、アプリケーションを起動するかどうかのプロンプトが表示されます。「Open Link(リンクを開く)」を選択して続行しましょう。
その後、通常お使いのパスワードを入力して認証を求められる場合があります。
これでUbuntu Customization Kitのインストールは完了です。早速、ディストリビューション作りを始めましょう。通常のアプリと同じように「UCK」を検索して起動します。
UCKを起動すると、現在のディストリビューション情報などが表示されたウェルカム画面が出てきます。作業には/home/usr/tmpフォルダに約5GBの空き容量と、インターネット接続が必要です。「OK」をクリックして先へ進みましょう。
ここから各種設定を選んでいきます。最初の選択は言語パックです。筆者は主に英語を使うため英語を選択しましたが、ついでにスペイン語も選びました。希望する言語パックにチェックを入れたら「OK」をクリックします。言語パックはいくつでもインストール可能です。
次も言語の選択です。今度は、ライブCD起動時に利用できる言語を決めます。ここでも筆者は英語とスペイン語を選択しました。「OK」を押して進みます。
筆者のように複数の言語をインストールした場合、UCKは起動時のデフォルト言語をどれにするか尋ねてきます。筆者は英語を選びました。
デスクトップ環境の選択
続いて、デスクトップ環境を選択します。デフォルトの選択肢はUnity、KDE、Gnome、その他(Others)です。こちらも複数選択が可能です。
言語パック、起動時の言語、デスクトップ環境を選んだら、次にISOイメージを指定します。これがライブCDの元になるファイルです。筆者はUbuntu 16.10のISOを使用しました。UbuntuベースのISOであれば、基本的にどのイメージでも動作するはずです。また、作成するディストリビューションの名前も決める必要があります。複数のISOを作成する場合は、混同しないよう分かりやすい名前を付けておきましょう。
UCKは、ビルド中にパッケージユーティリティやコンソールを使ってCDをカスタマイズするかどうか尋ねてきます。ここは「Yes」を選択します。
次に、ディスクからWindows関連のファイルを削除するかどうかを選択します。これはWindows上でライブCDを使用する際に実行されるファイル群のことです。筆者はライブCDをWindowsで使う予定がないため「Yes」を選択しました。容量の節約にもなるので、どうしても必要ということでなければ削除してしまうのがおすすめです。
最後に、ハイブリッドイメージを生成するかどうかを選択します。もちろん「Yes」にしましょう。こうすることで、カスタムディストリビューションをUSBメモリに書き込めるようになります。
さあ、ビルド開始!
初期設定が完了したら、いよいよビルドの開始です。ISOの保存先を知らせるメッセージが表示され、以下のような内容になっているはずです。
/home/moe/tmp/remaster-new-files/livecd.iso
「シートベルトを締めてごゆっくりお楽しみください!」という警告も表示されます。残念ながら筆者の椅子にはシートベルトが付いていないので、このアドバイスは無視して自己責任で先に進みました。
次にアクションの選択画面が表示されます。ここでは「Continue Building(ビルドを続行)」か「Run Console Application(コンソールアプリケーションを実行)」のどちらかを選びます。カスタマイズを行いたい場合は「Run Console Application」を選択し、apt-getコマンドでプログラムをインストールしていきます。
apt-get
作業が終わったら「Continue Building」を選択します。UCKは処理の最初に開いたターミナルへ切り替わるので、パスワードを入力してください。
あとはターミナルがISOのビルドを終えるのを待つだけ。これで完了です。あなた専用のカスタムライブCDの完成です!
トラブルシューティング
UCKの公式サポートはすでに終了しています。ただし、最新版の2.4.7はSourceforgeのページからダウンロード可能です。以下のエラーが表示された場合は:
Unable to extract gfxboot-theme-ubuntu source package
不足している依存関係「gfxboot-theme-ubuntu」をインストールする必要があります。次のコマンドを実行しましょう:
sudo apt-get install gfxboot-theme-ubuntu
その後、次のファイルにもパッチを適用する必要があります:
/usr/lib/uck/customization-profiles/localized_cd/customize_iso
幸い、Ask Ubuntuのスレッドにdiffパッチと詳細な情報が掲載されていますので、そちらを参考にしてください。
筆者の場合、ターミナルに「isohybridコマンドが見つからない」という警告が表示されました。それでも、正しいフォルダ内には問題なく動作するカスタムISOが生成されていました。どうやらisohybridパッケージが不足していることによる問題のようです。
UCKは今でも使える!
UCKは技術的にはサポート終了ですが、今でも十分に機能するツールです。いくつかのパッチ適用や依存関係のインストールが必要になるかもしれませんが、多少のトラブルシューティングを要するとはいえ、カスタムディストリビューションを作成する確かな手段であることに変わりありません。
なお、より新しいUbuntu環境をお使いの方には、活発に開発が続いている「Cubic」という代替ツールを検討するのも良い選択肢です。
あなたはどんなカスタムディストリビューションを作りますか?ぜひコメント欄で教えてください!
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