イベントID 10006と1530:Windows 10でCOM+アプリケーションが動作しなくなる原因と対処法
特定のユーザーアカウントで実行するようIDが設定されたCOM+サーバーアプリケーションがあるとします。しばらくの間正常に動作していたのに、ユーザーがログオフすると突然動作しなくなり、以後エラーが繰り返し発生することがあります。この場合、問題を解消するにはCOM+アプリケーションの再起動が必要です。本記事では、Windows 10でユーザーのログオフ時にCOM+アプリケーションが動作しなくなる問題について、その原因を特定し、具体的な解決策をご紹介します。
COM+アプリケーションとは、コンポーネントサービスにおける管理とセキュリティの基本単位であり、一般に関連する機能を担う複数のCOMコンポーネントからなるグループを指します。
COMコンポーネントをCOM+アプリケーションとして論理的にグループ化することで、次のようなメリットを享受できます。
- COMコンポーネントの展開スコープの提供
- セキュリティ境界やキューイングを含む、COMコンポーネントの共通構成スコープの提供
- コンポーネント開発者が指定しない属性(トランザクションや同期など)の保存
- コンポーネントのダイナミックリンクライブラリ(DLL)を必要に応じてプロセス(DLLHost.exe)へロード
- コンポーネントをホストする管理対象サーバープロセスの提供
- コンポーネントが使用するスレッドの作成と管理
- リソースディスペンサーによるコンテキストオブジェクトへのアクセスを通じて、取得済みリソースを自動的にコンテキストへ関連付け
イベントID 10006と1530:COM+アプリケーションが動作しない
ユーザーがログオフした際にCOM+アプリケーションが動作しなくなると、クライアントマシンのアプリケーションログに、次のようなエラーが記録されることがあります。クライアントの実行ファイルがCOM+サーバーアプリケーションと同じコンピューター上で稼働している場合は、COM+サーバー側でこのエラーが確認できます。
イベントの種類:エラー
ソース:DCOM
分類:なし
イベントID:10006
日付:2009/10/17
時刻:13:36:39
ユーザー:Domain\user
コンピューター:*****
説明:
DCOMはコンピューター 'servername' との通信中にエラー「指定されていないエラー」を受け取りました。サーバーのアクティブ化に失敗しました:{AAAAAAAA-AAAA-AAAA-AAAA-AAAAAAAAAAAA}
さらに、COM+アプリケーションが実行されているコンピューターのアプリケーションログにも、次のようなイベントが記録されます。
ログ名:Application
ソース:Microsoft-Windows-User Profiles Service
日付:2009/10/26 8:22:13
イベントID:1530
タスクの分類:なし
レベル:警告
キーワード:クラシック
ユーザー:SYSTEM
コンピューター:SERVERNAME
説明:
Windowsは、レジストリファイルが他のアプリケーションまたはサービスによって依然として使用されていることを検出しました。このファイルは直ちにアンロードされます。レジストリファイルを保持していたアプリケーションまたはサービスは、その後正常に機能しない可能性があります。
DETAIL –
1個のユーザーレジストリハンドルが \Registry\User\S-1-5-21-1049297961-3057247634-349289542-1004_Classes からリークしました:
プロセス2428(\Device\HarddiskVolume1\Windows\System32\dllhost.exe)がキー \REGISTRY\USER\S-1-5-21-1123456789-3057247634-349289542-1004_CLASSES を開いています。
イベントID 10006と1530が発生する原因
Microsoftによれば、この現象は次のように説明されています。
User Profile Service(ユーザープロファイルサービス)は、ユーザーがログオフすると、そのユーザーのプロファイルを強制的にアンロードします。プロセス内でレジストリハンドルが閉じられていない場合、この強制アンロード機能によってアプリケーションの動作が損なわれる可能性があります。このUser Profile Serviceの新しい機能は、既定の動作として組み込まれています。
COM+アプリケーションに関連付けられたユーザーIDは、COM+アプリケーションの初回初期化時にログオンされます。そのため、このユーザーがマシンからログオフするとユーザープロファイルがアンロードされ、COM+アプリケーションは当該ユーザーIDのプロファイル内にあるレジストリキーを読み取れなくなります。これが問題の発端となるのです。
この問題を解決するには、グループポリシーエディター(gpedit.msc)を使って、User Profile Serviceの既定の動作を変更する必要があります。
手順は以下のとおりです。
- ローカルグループポリシーエディターを起動します。
- 次のパスへ移動します。
コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > システム > ユーザープロファイル
- 右側のペインにある「ユーザーのログオフ時にユーザーレジストリを強制的にアンロードしない」という項目をダブルクリックし、プロパティを編集します。
- 設定を「未構成」から「有効」に変更します。該当するラジオボタンを選択することで、User Profile Serviceの新機能が無効になります。
- [適用] > [OK] の順にクリックします。

ポリシー設定「ユーザーのログオフ時にユーザーレジストリを強制的にアンロードしない」は、WindowsクライアントOSの既定の動作を打ち消すものです。この設定を有効にすると、User Profile Serviceはレジストリを強制的にアンロードせず、他のプロセスがユーザーレジストリを使用しなくなるまで待機してからアンロードを行います。
この記事がお役に立てば幸いです!
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