Windowsで使えるおすすめランサムウェア復号化ツール7選【無料】

ランサムウェアは、現在世界中のコンピューターシステムにとって最も危険な脅威の一つとされています。ランサムウェア攻撃を受けるとデータがすべて暗号化され、攻撃者に身代金を支払わない限りファイルへアクセスできなくなります。特に、高額な身代金を払えない中小企業や個人ユーザーにとっては壊滅的な被害をもたらすことも少なくありません。
しかし、世界中のセキュリティ企業による研究の成果により、ハッカーにお金を払わずにデータを復元できる可能性が高まっています。本記事では、暗号化されたデータのロック解除と復元に役立つ無料の復号化ツールを厳選してご紹介します。
ツールを使う前に知っておくべきこと
各ツールの紹介に入る前に、以下のポイントを必ず押さえておきましょう。
- ランサムウェアは他のマルウェアとは異なり、万能な対策ツールは存在しません。復号化するには、まず感染したランサムウェアの種類を正確に特定する必要があります。多くの場合、拡張子や警告画面から種類を判別できるため、特定自体はそれほど難しくありません。
- ランサムウェアごとに専用の復号化ツールが存在します。同じファミリー(系統)のランサムウェアに対応するツールもありますが、すべてのランサムウェアに対応できる単一のツールはありません。
- 各復号化ツールには固有の使い方があります。開発企業によって手法が異なるため、PCで使用する前に必ず説明書きをよく読みましょう。手順を誤ると、状況がさらに悪化する恐れがあります。
- 復号化が完了しても、再感染のリスクは残ります。まず最新のウイルス対策ソフトでシステム全体をスキャンし、脅威や望まない可能性のあるソフトウェア(PUP)を完全に除去してから、ファイルの復号化作業に取りかかりましょう。
1. No More Ransom(Kaspersky提供)
「No More Ransom」は、カスペルスキーが運営するプロジェクトで、無料かつ常に最新の復号化ツールとランサムウェア駆除ツールを提供しています。サイトには複数のツールが掲載されており、どれも無料でダウンロード可能です。

主な対応ツールは以下の通りです。
- Shade Decryptor:Shadeの全バージョンに対応
- Rakhni Decryptor:CryptoKluchen、Democry、TeslaCrypt(ver3・4)、Dharma、Jaff、Crysis(ver2・3)、Rakhni、Auroraに対応
- Rannoh Decryptor:Rannoh、Fury、AutoIt、Cryakl、Crybola、CryptXXXに対応
- CoinVault Decryptor:オランダ警察ハイテク犯罪対策部門との共同開発。CoinvaultとBitCryptorに対応
- Wildfire Decryptor:Wildfireランサムウェアによってロックされたファイルに対応
- Xorist Decryptor:XoristおよびVandevランサムウェアによってロックされたファイルに対応
2. Avast 無料ランサムウェア復号化ツール
Avast(アバスト)も、約27種類のランサムウェアに対応した復号化ツールのコレクションを無料公開しています。

公式サイトからダウンロードできる主な修復ツールの対象は以下の通りです。
- Apocalypse
- Alcatraz Locker
- Bart
- CrySiS
- Jigsaw
- Legion
- TeslaCrypt
これらのツールはすべて無料で、感染時にファイルのロック解除に活用できます。また、Avastではさまざまなランサムウェア攻撃の仕組みや、それぞれの暗号化方式について学べる資料も豊富に用意されています。
3. No More Ransom プロジェクトの復号化ツール
No More Ransomプロジェクトは、KasperskyやAvastと同様に、ランサムウェアの被害者が身代金を支払わずにデータを取り戻せるよう支援する取り組みです。このプロジェクトは、Kaspersky、McAfee、Europol(欧州刑事警察機構)の欧州サイバー犯罪センター、そしてオランダ警察ハイテク犯罪対策部門の共同事業として始まりました。

公式サイトでは、50種類以上のランサムウェアに対応した無料の復号化ツールを見つけられます。対応例は以下の通りです。
- Ragnarok
- NoobCrypt
- Megalocker
- Fonix
- Darkside
さらに、今後のランサムウェア攻撃からデータを守るための予防情報も掲載されています。
4. Emsisoft 復号化ツール
Emsisoftは、1,049種類ものランサムウェアの亜種を識別できるほか、身代金を支払わずにファイルを復号化できる無料ツールを多数提供しています。

Emsisoftの特徴は、感染したファイルや身代金要求メモ(ランサムノート)を公式サイトにアップロードすることで、ランサムウェアの種類を特定してもらえる点です。その後、専門チームがファイルの復号化をサポートしてくれます。
Emsisoftの復号化ツールが対応している主なランサムウェアは以下の通りです。
- Ragnarok
- Avaddon
- Ziggy
- Cyborg
- Crypt32
- KokoKrypt
5. Bitdefender 復号化ツール

Bitdefender(ビットディフェンダー)も、多くの種類のランサムウェアに対応した復号化ツールを無料提供しています。主な対応例は以下の通りです。
- Fonix
- Darkside
- WannaRen
- GoGoogle
- Shade
- Paradise
さらにBitdefenderは、攻撃をブロックしデータ暗号化の試みを未然に防ぐアンチランサムウェア機能も提供しています。
6. McAfee Ransomware Recover
McAfeeが提供する「Ransomware Recover(McAfee Ransomware Recover)」は、ランサムウェアの復号化に対応した無料ツールです。同社は復号化ロジックや鍵を随時更新しており、デバイス上で暗号化されたファイル、ドキュメント、データベース、アプリケーションのロック解除に利用できます。

特筆すべきは、McAfeeがこの復号化フレームワークをセキュリティコミュニティ向けに無償公開している点です。これにより、開発者は独自の復号化フレームワークを一から構築する手間を省けます。
7. AVG ランサムウェア復号化ツール

AVGも、PCがランサムウェアに感染した際に頼れる復号化ツールを提供しています。以下のような一般的なランサムウェアに対応しています。
- Legion
- TeslaCrypt
- Bart
- BadBlock
- Apocalypse
- SZFLocker
- Crypt888
他のツールと同様に、AVGの復号化ツールもすべて無料でダウンロードできます。
ランサムウェア攻撃を防ぐための7つの対策
ランサムウェア攻撃は、個人データやビジネスデータにとって大きな損害をもたらします。幸い、現在では無料ツールで多くの被害を復旧できますが、それだけでは十分ではありません。今後の攻撃を未然に防ぐことも、解決策を見つけることと同じくらい重要です。
以下の対策を実践することで、ランサムウェアによる攻撃とデータ損失のリスクを大幅に減らせます。
1. データをクラウドにバックアップする
最も効果的な対策の一つは、重要なデータをクラウドにバックアップしておくことです。外付けストレージでもバックアップは可能ですが、クラウドストレージの方がデータ損失のリスクは格段に低くなります。
また、外付けストレージは感染したPCに接続するとランサムウェアの被害を受ける恐れがある点にも注意が必要です。
2. 怪しいリンクやWebサイトを避ける
ランサムウェアを含むマルウェアは、スパムメッセージや安全でないWebサイトを通じて拡散されることがよくあります。見覚えのないWebサイトやリンクには近づかず、出所不明のポップアップもブロックしましょう。
3. 不審なメール添付ファイルを開かない
メールの添付ファイルは、ハッカーがコンピューターに侵入する際によく使われる手段です。マルウェアのリスクを避けるため、信頼できる差出人からのメールのみを開くようにしましょう。
加えて、メールスキャンソフトを導入して潜在的な脅威をフィルタリングしたり、ダウンロードした添付ファイルを最新のウイルス対策ソフトでスキャンして、ランサムウェアを確実に除去することも有効です。
4. PCと周辺機器をこまめにスキャンする
USBメモリなどの記憶媒体は、開く前に必ずウイルス対策ソフトでスキャン・クリーニングを行いましょう。これにより、PCに感染する可能性のあるマルウェアを隔離・削除できます。また、公共のコンピューターや信頼できないデバイスでのUSB機器の使用は避けてください。
5. PCとウイルス対策ソフトを常に最新に保つ
コンピューターは常に最新の状態に保ちましょう。OSのアップデートには、悪意ある第三者が悪用しうる脆弱性を塞ぐセキュリティパッチが含まれています。ウイルス対策ソフトも最新に保つことで、新型のランサムウェアを含む新たな脅威からPCを守れます。
6. 公共Wi-FiではVPNを使用する
キャンパスや空港などで公共Wi-Fiを使う必要がある場合は、必ずPCにVPNを導入しておきましょう。公共ネットワーク上でVPNを使用すれば、ハッキングの試みからPCを守り、悪意ある第三者によるデータ窃取やなりすましを防げます。
7. 信頼できるソースからのみダウンロードする
ドキュメント、映画、動画など、何をダウンロードする場合でも、必ず信頼できる提供元から入手しましょう。信頼できないソースからは、ランサムウェアやその他のマルウェアに感染する危険性があります。
アクセスするWebサイトがHTTPS(セキュアHTTP)に対応し、SSL証明書を持っているかも確認してください。アドレスバーのURL横に鍵アイコンが表示されていれば、そのサイトは安全と判断できます。
よくある質問
Q1. 攻撃者はなぜランサムウェアを使うのですか?
他の多くのマルウェアと異なり、ランサムウェア攻撃にはハッカーにとって直接的な金銭的動機があります。ファイルへのアクセスを拒否した状態にした上で、アクセスを回復させる条件として身代金の支払いを要求するのです。
Q2. ランサムウェアはどのように感染するのですか?
多くの場合、ランサムウェアは感染した添付ファイルを含むフィッシングメールによって仕込まれます。もう一つの一般的な手法は「ドライブバイダウンロード」です。悪意ある添付ファイルを開いた瞬間に、システムへランサムウェアがインストールされます。
Q3. ランサムウェアはWi-Fi経由で広がりますか?
はい、ランサムウェアはWi-Fiネットワークを通じてコンピューター間で拡散する可能性があります。コンピューターワームと同様に、同一エリア内の異なるWi-Fiネットワークへも感染が広がることがあります。
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