Windows 7とWindows 10:今もWindows 7が選ばれ続ける5つの理由
Windows 10の登場から早くも3年以上が経過しました。決して完璧なOSではありませんが、ユーザーから批評家まで、多くの人が「Microsoft史上最高のオペレーティングシステム」と評価しています。
それにもかかわらず、Windows 7を手放そうとしない人がいるのも事実です。なぜなのでしょうか?背景にはさまざまな要因があります。今回は、その主な理由を詳しく見ていきましょう。
いまだにWindows 7を使っているのはどれくらい?
ユーザー数において、Windows 7とWindows 10はほぼ互角の状態が続いています。
正確な数字を把握するのは困難ですが、StatCounterによれば2018年2月の時点でWindows 10がWindows 7の市場シェアを逆転したとされています。一方で、調査会社Net Applicationsの最新データ(2018年8月)では、Windows 7が40.3%、Windows 10が37.8%と、依然としてWindows 7が優勢という結果が出ています。
実際のところ、Windows 7のシェアの大部分は企業セクターが占めています。こうした企業の多くは現在、Windows 10への移行作業に追われています。Windows 7の無料延長サポートは2020年1月に終了予定で、残された時間は18ヶ月足らずです。仮に2023年まで公式サポートを受けたい場合は、相当な追加費用を支払う必要があるでしょう。
しかし、ビジネスの現場を離れても、多くの一般家庭ユーザーがアップグレードを拒んでいます。メインストリームサポートが2015年1月に終了しているにもかかわらず、です。読み進める前に、まだの方は自分のPCのWindowsバージョンを確認しておくとよいでしょう。
なぜWindows 7は今も人気なのか?
2019年7月にWindows 7は発売10周年を迎えます。リリースから約10年が経とうとしているのに、なお世界で最も人気のあるOSの座を維持しているという事実は、当初の完成度の高さを物語っています。
しかし正直に言えば、10年前のOSがNo.1であり続けるのは健全な姿とは言えません。一体全体、何が起きているのでしょうか?なぜこれほど多くの個人や企業がWindows 7を使い続けているのでしょうか?
以下、主な5つの理由をご紹介します。
1. セキュリティとプライバシー
Windows関連の各種フォーラムでこのトピックを調べてみると、他のどの理由よりも突出して目立つものがあります。それがセキュリティとプライバシーです。
Windows 10に対する最大の批判は、テレメトリデータの継続的な収集です。これはもっともな指摘であり、実際にWindows 10はWindows 7に比べてはるかに多くの利用習慣に関するデータを収集します。これに違和感を覚え、アップグレードしない道を選ぶユーザーは少なくありません。
幸いなことに、プライバシーを重視する方のために、Windows 10のテレメトリを完全に無効化できるサードパーティ製ツールも多数存在します。
一方、OS本体のセキュリティについて言えば、「Windows 7の方がWindows 10より安全だ」という主張は完全に誤りです。Device Guard、UEFIセキュアブート、BitLocker、Windows Helloなどの機能により、新しいOSの方がはるかに堅牢になっています。
事実もこれを裏付けています。セキュリティ企業Webrootの調査によると、2017年におけるWindows 10マシンの平均マルウェアファイル数は0.04件だったのに対し、Windows 7搭載PCでは0.08件でした。さらに、検出されたマルウェア全体のうちWindows 10マシン上にあったのはわずか15%である一方、Windows 7には63%が存在していたのです。
2. ソフトウェア互換性とレガシーアプリ
Windows 7は、今なおWindows 10よりも幅広いソフトウェア互換性を誇っています。
もちろん、Photoshop、Spotify、Microsoft Word、Steamといった主流アプリの話ではありません。これらはWindows 10の発売初日から対応済みでした。
問題になるのは、特定の機能に特化した数百万ものサードパーティ製アプリや、企業内で独自に開発された専用ソフトウェアです。多くの人が日々の業務でこれらに依存しており、レガシーソフトウェアへの依存こそが、企業のアップグレードが遅々として進まない大きな原因となっています。
同様に、新しいOSには引き継がれていない旧来のWindows 7向けアプリや機能に強く依存しているため、Windows 10へのアップグレードを望まない個人ユーザーも大勢います。
例えば、WindowsフォトビューアーやWindowsムービーメーカーはWindows 10にもインストール可能ですが、実質的には両者とも役割を終えています。Windows Media CenterもWindows 10では完全に廃止されました。KodiやPlexなどのアプリがその穴埋めになるとはいえ、この10年間ずっと使い慣れてきたアプリを使い続けたいと考えるユーザーは多いのです。
3. 使い慣れた操作性
テクノロジーの世界では、多くの人が新しい環境への適応を不安に感じます。メニューや設定項目の場所が変わるだけで、混乱や生産性の低下を招きかねません。
その混乱ぶりを如実に示したのが、Windows 8のスタートメニューをめぐる大騒動です。今にして思えば、スタートメニューの代わりにスタート画面を採用したこと自体は本当にそれほど悪かったのでしょうか?おそらく、そうでもなかったはずです。
しかし、2009年の発売以来ずっとWindows 7一本で使い続け、過渡期のWindows 8を一切経験していない人にとっては、インターフェース、レイアウト、メニュー構成の違いはかなり大きな衝撃となります。
一部のWindows 7ユーザーにとっては、新バージョンに適応するために時間を費やす価値がない、というのが率直な本音なのでしょう。
4. ハードウェアの制約
スペック表の上では、Windows 7とWindows 10のハードウェア要件は同一です。具体的には以下の通りです。
- プロセッサ:1GHz以上
- RAM:1GB(32ビット版)または2GB(64ビット版)
- 空きディスク容量:16GB
- グラフィックカード:WDDMドライバー対応のMicrosoft DirectX 9グラフィックスデバイス
しかし、このスペックの下限ぎりぎりのPCにWindows 10をインストールしようとすると、深刻な問題に直面することになります。
これは筆者の実体験です。家族が使っていた1GHzプロセッサ・RAM 1GBという古いDellノートPCがあり、Windows 10のクリーンインストールを実行してみたところ、セットアップ完了後はごく基本的な操作すらまともにこなせなくなってしまいました。
古びたハードウェアを使い続けている人にとって、Windows 10へのアップグレードはあまりにもリスクが大きいのです。
5. 強制アップデート
リリースから3年以上が経過した今でも、Windows 10の強制アップデート問題はくすぶり続けています。確かに、以前に比べれば状況は大幅に改善されました。それでも、OSを100%自分の手でコントロールできるわけではありません。
多くの人にとって、このコントロールできない感覚は譲れない一線です。万が一、アップデートによって毎日頼りにしているアプリが動作しなくなったらどうすればよいのでしょうか?そもそも、MicrosoftをはじめとするどのIT企業も、不具合のないアップデートのみを出し続けているという完璧な記録を持っているわけではありません。
ここでもやはり、限られたメリットのために潜在的なリスクを冒す価値はない、と判断する人が一定数存在するのです。
Windows 10にアップグレードすべきか?
結論から言えば、答えは「イエス」です。当メディアとしては、Windows 10へのアップグレードを強くおすすめします。新しいOSは、前世代と比較してより豊富な機能、よりモダンなユーザーインターフェース、そして強化されたセキュリティを提供しています。
あわせて、快適なWindows 10環境を構築するためには、既存環境からのアップグレードではなくクリーンインストールを行うことをおすすめします。その際は、必ずすべてのデータの完全なバックアップを作成しておいてください。また、Windows 10 Proへのアップグレードを検討している場合は、その費用に見合う価値があるかどうかを事前に見極めましょう。
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