Windows 10のPCをリモートで起動する方法|Wake-on-LANとTeamViewerの使い方
自宅にサーバーを構築したい場合、外出先からアクセスできるようにしておきたいものです。しかし、リモート接続するにはPCやサーバーの電源をつけっぱなしにしておく必要があり、電気代が気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで便利なのが、普段はPCの電源を切り、必要なときだけリモートで起動するという運用方法です。Windows 10のPCを遠隔から起こすには、Wake-on-LAN(WOL)と呼ばれる機能や、TeamViewerなどのリモートアクセスソフトを利用できます。

ネットワークルーター・ファイアウォールの事前準備
リモート起動ツールを使い始める前に、まずはネットワークルーターが正しく設定されているかを確認しましょう。PCへアクセスできるよう、適切なファイアウォールルールの設定も必要です。
多くの家庭用ルーターには、Wake-on-LANのサポート機能が標準で搭載されています。設定方法の詳細については、ルーターの取扱説明書を参照してください。特に、PCを起動するための特殊なデータパケットであるマジックパケットを、PCのMACアドレス宛てに転送する設定方法は必ず確認しておきましょう。
家庭用ルーターの管理画面には、Webブラウザでhttps://192.168.0.1またはhttps://192.168.1.1と入力することでアクセスできるのが一般的です。ログインには管理者のユーザー名とパスワードが必要で、変更していない場合はルーター本体のラベルや付属のマニュアルに記載されています。

Windows 10でWake-on-LANを有効化する
ルーターの設定が完了したら、次はBIOS/UEFIの設定画面でWake-on-LAN機能を有効にします。
この設定項目の場所はマザーボードのファームウェアによって異なりますが、多くの場合「Advanced」メニューや「Power Management」メニュー内にあります。Wake-on-LANの設定を「On」または「Enabled」に変更してください。ここが無効になっていると、WOLのマジックパケットを受信してもPCの電源が入らなくなります。
BIOS/UEFI側の設定が済んだら、続いてWindows 10側でもWake-on-LANを有効化し、ネットワークアダプターがマジックパケットに応答するように設定します。
注意:この機能は有線LAN接続のPCでのみ動作します。Wi-Fi接続では通常、Wake-on-LANを使用できませんのでご注意ください。
デバイスマネージャーでの設定手順
- Windows 10でWOLを有効にするには、デバイスマネージャーから設定を行います。スタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択しましょう。

- デバイスマネージャーのウィンドウで「ネットワークアダプター」のカテゴリを展開し、使用しているネットワークアダプターを右クリックして「プロパティ」を選択します。

- プロパティウィンドウの「詳細」タブを開くと、ネットワークアダプターの各種詳細設定にアクセスできます。「Magic Packetでウェイクアップ(Wake on Magic Packet)」を選択し、値のドロップダウンメニューから「有効」を選びましょう。

- マジックパケットの設定を有効にしたら、次に「電源の管理」タブへ切り替えます。PCがWOLのマジックパケットに応答できるよう、「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」と「Magic Packetのみで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」の両チェックボックスにチェックを入れてください。最後に「OK」をクリックして設定を保存します。

設定を保存すれば、別のコンピューターから送信されるWake-on-LANのマジックパケットでPCを起こす準備が整いました。
マジックパケットを送信してPCを起動する
実際にWindows 10のPCをリモートで起動するには、WOLのマジックパケットを送信できるソフトウェアが別のPCに必要です。おすすめは無料ツールのNirSoft WakeMeOnLANです。インターフェースはやや古風ですが、Windows PCでWOLを手軽に使える無料ソリューションとして今でも十分に実用的です。
- WakeMeOnLanを使用するには、NirSoftの公式サイトからソフトウェアをダウンロードします。ZIPファイルを解凍したら、WakeMeOnLan.exeを実行してアプリを起動しましょう。「File > Start Scanning」をクリックするとローカルネットワーク上のWOL対応PCを自動検出できます。また、「Add New Computer」から対象のPCを手動で登録することも可能です。

- PCをリストに登録したら、対象を選択して「Wake Up Selected Computers」アイコンをクリックすれば、マジックパケットで電源を入れられます。右クリックメニューから同じ項目を選ぶ方法や、キーボードのF8キーを押す方法でも同様に操作できます。

- 実行すると、本当にこれらのPCをリモートで起動するかどうかの確認ダイアログが表示されます。「OK」を押して確定しましょう。

確認後、WOLのマジックパケットが自動的に送信されます。すべての設定が正しく行われていれば、対象のPCが起動を始め、リモートアクセスできる状態になります。
TeamViewerなどのリモートアクセスソフトを使う方法
TeamViewerのようなリモートアクセスソフトを使って、Windows 10のPCを遠隔から起動することもできます。TeamViewerも内部では同じWOL技術を採用しているため、ローカルネットワーク外にあるPCでも起動できるのが大きなメリットです。
例えば、自宅から会社のPCにアクセスしたい場合や、外出先から自宅のPCに接続したい場合などに便利な方法です。
- まず、TeamViewerの設定でWake-on-LANを有効にする必要があります。TeamViewerクライアントを開き、「その他 > オプション」を選択してください。

- オプションウィンドウの「一般」タブ内に「ネットワーク設定」セクションがあります。「Wake-on-LAN」項目の横にある「設定」ボタンをクリックすると、WOLの構成画面が開き、自分のPCへの接続を許可するTeamViewer IDを登録できます。この設定項目が表示されない場合は、お使いのネットワーク機器がWake-on-LANに対応していない可能性があります。

TeamViewerでWOLが有効になったら、「コンピューターと連絡先」メニューに表示されている対象PCの「ウェイクアップ」ボタンをクリックするだけで起動できます。なお、この機能を使うには、リモート側のPCにもTeamViewerがインストールされ、同じTeamViewerアカウントでサインインしている必要があります。
リモートPCを安全に管理するためのヒント
遠隔地にあるPCやサーバーへアクセスできるようになっても、それを安全に管理する手段も併せて用意しておきたいところです。電源を遠隔で入れることは第一歩にすぎません。トラブルシューティングのためにレジストリをリモートで編集するなど、より大規模な設定変更が必要になるケースもあるでしょう。
また、IPアドレスが頻繁に変わる環境では、無料のダイナミックDNS(DDNS)サービスを利用すると、常に安定して接続できるようになります。大切なデータへのアクセスが心配なら、自前のクラウドストレージを構築して、重要なファイルにどこからでもアクセスできる環境を整えておくのも良い選択肢です。
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