Windows 10 Proが動くx86シングルボードPC「Hackboard 2」登場、99ドルから
香港発のHackboard社が、Windows 10 Proを動作させられるx86シングルボードコンピューター(SBC)「Hackboard 2」を発表しました。
同ボードはCrowd Supplyにてクラウドファンディングプロジェクトとして公開されており、Ubuntu Linux版のほか、用途に応じた各種キットもラインアップされています。
ハッカーの夢を実現するx86互換SBC
手頃な価格で、充実した接続性と入出力インターフェースを備えたx86ベースのSBCを待ち望んでいたユーザーは少なくありません。Hackboard 2はこの種のボードとしては初めてではありませんが、同等の構成を持つ製品の中では最も安価という点が大きな魅力です。
CPUには、最大2.8GHzで動作するデュアルコアのIntel Celeron N4020を採用し、4GB DDR4 RAMと64GBのオンボードeMMCフラッシュストレージを搭載。ネットワーク接続はギガビットEthernet、Wi-Fi、Bluetooth 5.1に対応し、オプションで4Gまたは5GのNVMeセルラーモデムによる拡張も可能です。
セルラーモデム対応だけでも十分魅力的ですが、真価が発揮されるのはRaspberry Pi互換の40ピンGPIOヘッダーと6ピンタッチスクリーンインターフェースを備えている点でしょう。その名の通り、Hackboard 2はメーカーやハードウェアハッカーのための理想的なプラットフォームとなっています。さらに各種キットも用意されており、通常のデスクトップPCのように使用することもできます(ただし、Pi 400のキーボード一体型デザインほどのコンパクトさはありません)。
本ボードは、組み込み開発の世界をx86へと広げようとする数多くの試みの一つです。Windows 10をOSとして利用できる、Raspberry Piのような開発プラットフォームの登場は、多くの開発者の心をつかむことでしょう。
LattePandaなどの競合製品と一線を画すのが価格設定です。Windows 10 Pro版はわずか140ドル、Ubuntu Linux版は99ドルで提供されています。
どちらのモデルもHackboard 2のCrowd Supplyページから入手可能で、各種キットやアドオンも併せて販売されています。
Hackboard 2の詳細スペック
Hackboard 2は単体でも省電力ミニPCとして十分活躍できる仕上がりですが、明らかにメーカー(電子工作愛好家)向けの要素がふんだんに盛り込まれています。
- CPU: Intel Celeron N4020(デュアルコア、64bit、最大2.8GHz、キャッシュ4MB)
- RAM: 4GB DDR4
- ストレージ: オンボードeMMCフラッシュ64GB、NVMe M.2スロット×2(最大4TBの追加ストレージに対応)
- A/V: Intel UHD Graphics 600、4K HDMI 2.1出力、30ピンeDPコネクタ(11.6〜15.6インチ画面対応)、6ピンタッチスクリーンインターフェース、3.5mm CTIA音声ジャック(ステレオ+マイク)、5ピンステレオスピーカーコネクタ
- 接続性: Wi-Fi(Intel AC95060、デュアルバンド、1.73Gb/s)、Bluetooth 5.1、ギガビットEthernet、オプションで4G/5Gセルラーモデム
- 拡張ポート: USB 3.0×3、USB 2カメラ接続用5ピン端子、40ピンGPIOヘッダー(RPi-HAT変換アダプタで互換)、NVMe M.2 Bキースロット、NVMe M.2 B&Mキースロット
- 電源: 12VDC/3A国際対応ACアダプタ付属、10ピン3.7V充電式バッテリー入力コネクタ、BIOSバックアップ用コイン電池(最長2年持続)
- 冷却: パッシブヒートシンク
- 寸法: 120mm × 80mm
- 四隅にマウント穴(エッジから中心5mm)
Hackboard 2は「続編」なのか?
Hackboard 2は汎用的な組み込みx86開発向けに非常によく設計されたボードであり、コストパフォーマンスにも優れています。興味深いのは、その名前に反して前世代機の続編ではないという点です。
実は「Hackboard 1」は存在しますが、理由は不明ながら一般市場には登場しませんでした。機能的にはHackboard 2とほぼ同一ですが、搭載CPUはやや見劣りし、新型では省かれたMicroSDカードスロットを備えています。
初期バージョンの一部はすでに外部に出回っており、YouTuberのETA Prime氏がHackboard 2を紹介した動画に登場したのは、実はこの旧バージョンだったのです。
こうした細かい違いはあるものの、Windows 10をOSとして組み込みハードウェア開発に挑戦したい人にとって、Hackboard 2は間違いなく有力な選択肢になるでしょう。
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