Windows 10の高DPIディスプレイでRDPスケーリングが崩れる問題の解決方法
Windows 10の高DPIディスプレイでRDPスケーリングが崩れる問題とは
Windows 10で4Kなどの高解像度(HiDPI)モニターを使用していると、High-DPI表示に対応していない従来型アプリケーションのテキストやアイコンが極端に小さくなり、ぼやけて読みづらくなるという問題が多く報告されています。
この問題は、Windows 10 Fall Creators Update(1703)でダイナミックDPIスケーリングのサポートが追加されたことで部分的には改善されました。しかし、RDPでリモートコンピューターのデスクトップに接続する場合、スケーリングの問題は依然として残っています。標準のmstsc.exeクライアントは、通常のDPIスケーリングにいまだ対応していないためです。
Windows 8.1およびWindows 10では、ローカル側のDPI設定がそのままRDP接続に引き継がれるため、接続ウィンドウ内のアイコンやテキストが非常に小さく表示され、視認性が大きく損なわれます。

mstsc.exe用マニフェストファイルによる解決策
回避策としては、Microsoft製のRDCMan(Remote Desktop Connection Manager)を利用する方法がありますが、標準クライアントのmstsc.exeにも対策方法があります。
そのポイントとなるのが、特定のアプリケーションごとに個別のマニフェストファイル(.manifest)を作成できる仕組みです。
手順1:レジストリで外部マニフェストの優先読み込みを有効にする
この機能を有効化し、アプリケーション起動時にWindowsがまずマニフェストファイルから情報を取得するようにするには、次のレジストリキーに、名前がPreferExternalManifest、値が10進数で1のDWORD(32ビット)値を作成します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SideBySide

このレジストリ値は、管理者権限のコマンドプロンプトで以下のコマンドを実行することでも作成できます。
REG ADD "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SideBySide" /v PreferExternalManifest /t REG_DWORD /d 1 /f
注意: レジストリを編集する前に、必ずバックアップを取るか、システムの復元ポイントを作成しておくことをおすすめします。
手順2:mstsc.exe.manifestファイルを作成する
次に、%SystemRoot%\System32フォルダー(mstsc.exeが格納されている場所)に、以下のコードを記述したmstsc.exe.manifestという名前のファイルを作成します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<assembly xmlns="urn:schemas-microsoft-com:asm.v1" manifestVersion="1.0" xmlns:asmv3="urn:schemas-microsoft-com:asm.v3">
<dependency>
<dependentAssembly>
<assemblyIdentity
type="win32"
name="Microsoft.Windows.Common-Controls"
version="6.0.0.0" processorArchitecture="*"
publicKeyToken="6595b64144ccf1df"
language="*">
</assemblyIdentity>
</dependentAssembly>
</dependency>
<dependency>
<dependentAssembly>
<assemblyIdentity
type="win32"
name="Microsoft.VC90.CRT"
version="9.0.21022.8"
processorArchitecture="amd64"
publicKeyToken="1fc8b3b9a1e18e3b">
</assemblyIdentity>
</dependentAssembly>
</dependency>
<trustInfo xmlns="urn:schemas-microsoft-com:asm.v3">
<security>
<requestedPrivileges>
<requestedExecutionLevel
level="asInvoker"
uiAccess="false"/>
</requestedPrivileges>
</security>
</trustInfo>
<asmv3:application>
<asmv3:windowsSettings xmlns="https://schemas.microsoft.com/SMI/2005/WindowsSettings">
<ms_windowsSettings:dpiAware xmlns:ms_windowsSettings= "https://schemas.microsoft.com/SMI/2005/WindowsSettings" >false</ms_windowsSettings:dpiAware>
</asmv3:windowsSettings>
</asmv3:application>
</assembly>

補足:Resource Hackerで既存のマニフェストを確認する方法
マニフェストファイルに必要な値は、Resource Hackerというツールを使って自分で調べることも可能です。mstsc.exeをResource Hackerで開き、「Manifest」→「1 : 1033」セクションのデータをコピーしたうえで、dpiAwareフラグ(falseを指定)のセクションを追加してください。
動作確認
ここまでの作業が完了したら、Windowsを再起動して、mstsc.exeでリモートデスクトップのPCまたはサーバーに接続してみてください。ご覧のとおり、RDPウィンドウ内の内容が通常どおり適切なサイズで表示されるようになります。
まとめ
同じ手法を応用すれば、ネイティブのDPIスケーリングに対応していないその他のアプリケーションについても、個別のマニフェストファイルを作成して表示品質を改善できます。高解像度環境で古いアプリやRDPクライアントの表示が崩れてお困りの場合は、ぜひ試してみてください。
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