AWS Systems Managerを使ってEC2 Windowsインスタンスのパスワードをリセットする方法
Windowsのパスワードをうっかり忘れてしまった、あるいはAmazon EC2インスタンスを作成したチームメイトが病欠や出張中でパスワードがわからないのに、数分以内にサーバーの変更作業を行わなければならない——そんな経験はありませんか?おそらく誰もが一度は直面したことのある課題でしょう。さらに厄介なのは、既存のパスワードを復号するためのキーペアも手元にないケースです。本記事では、その解決策をご紹介します。
この記事では、AWS Systems Managerを使用してAmazon EC2インスタンス上のWindowsパスワードをリセットする方法を解説します。なお、Automation(オートメーション)を利用する別の方法もありますが、そちらは本記事の範囲外とします。AWS Systems Managerは、Amazon EC2インスタンスを一元的に管理できるマネージドサービスです。Systems Manager経由でパスワードをリセットするには、対象のEC2インスタンス上でAWS Systems Manager Agent(SSM Agent)が実行されている必要があります。幸い、SSM AgentはWindows Server 2016およびWindows Server 2019のAMIにはプリインストールされているため、追加のセットアップは不要です。
全体の手順は、以下の3つのステップで構成されています。
- ステップ1:IAMロールの作成
- ステップ2:稼働中のAmazon EC2インスタンスへのIAMロールのアタッチ
- ステップ3:AWS Systems Managerを使用したパスワードのリセット
ステップ1:IAMロールの作成
まず最初にIAMロールを作成します。IAMロールとは、AWSサービスへのリクエストに必要な一連の権限を定義するエンティティです。今回はパスワードのリセット操作を実行するため、IAMロールには十分な権限を持たせる必要があります。
- AWS Management Consoleにログインします。
- サービス検索ボックスにIAMと入力して開きます。

- ナビゲーションペインのアクセス管理配下にあるロールをクリックし、続いてロールを作成をクリックします。

- 信頼されたエンティティタイプとしてAWSサービスを選択し、ユースケースの選択でEC2を選択します。次に、下のスクリーンショットのようにEC2 Role for AWS Systems Manager(EC2 用の AWS Systems Manager ロール)を選択し、次へ: アクセス許可をクリックします。

- ポリシーAmazonEC2RoleforSSMが一覧に表示されていることを確認し、次へ: タグをクリックします。

- 必要に応じてロールにタグを追加し、次へ: 確認をクリックします。タグにはメールアドレスなどのユーザー情報や役職などの説明的な情報を含めることができ、ロールの整理・追跡・アクセス制御に活用できます。ここでは任意項目のためスキップします。

- 新しいロールの名前を入力し、設定内容を確認します。問題がなければロールを作成をクリックします。このロールは後ほど使用します。今回の例では「RoleforSSM」という名前のロールを作成しました。

- 作成したばかりのロールをクリックして開きます。
- インラインポリシーを追加をクリックします。
- JSONタブを選択します。
- 既存のコードを削除し、以下のJSONコードを入力します。このポリシーにより、EC2Rescueが生成したパスワードをParameter Storeの指定パスに書き込むことが許可されます。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Effect": "Allow",
"Action": [
"ssm:PutParameter"
],
"Resource": [
"arn:aws:ssm:*:*:parameter/EC2Rescue/Passwords/i-*"
]
}
]
}
- ポリシーの確認をクリックします。
- ポリシー名と説明を入力し、ポリシーを作成をクリックします。今回の例では「ParameterStore」という名前を付けています。

ステップ2:稼働中のインスタンスへのIAMロールのアタッチ
次に、新しく作成したIAMロールを、Windowsパスワードをリセットしたい既存のAmazon EC2インスタンスに割り当てます。
- コンソール上部のメインメニューからサービスをクリックします。
- コンピューティングカテゴリからEC2をクリックします。
- 実行中のインスタンスをクリックします。
- 対象の実行中インスタンスを右クリックし、インスタンスの設定 > IAMロールの割り当て/置換を選択します。

- IAMロールの割り当て/置換画面でIAMロールを選択し、適用をクリックします。ここでは、ステップ1で作成した「RoleforSSM」を選択しています。

- これでIAMロールがインスタンスに正常にアタッチされました。閉じるをクリックします。なお、インスタンスがAWS Systems Managerサービスに登録されるまで、最大5分程度かかる場合がありますので、しばらく待ってから次のステップに進んでください。

ステップ3:AWS Systems Managerを使用したパスワードのリセット
IAMロールの作成とEC2インスタンスへの割り当てが完了したら、いよいよAWS Systems Managerを使ってWindowsマシンのパスワードをリセットします。
- こちらのリンクからAWS Systems Managerのコンソールに移動します(ログイン済みである必要があります)。
- Systems Managerの使用を開始する(Get Started with System Manager)をクリックします。
- ナビゲーションペインのインスタンスとノード配下にあるRun Command(コマンドの実行)をクリックします。

- ウィンドウ右側のインスタンスの管理にあるコマンドを実行する(Run a Command)をクリックします。
- コマンドのドキュメントでAWSSupport-RunEC2RescueForWindowsToolを選択します。検索フィールドに入力してEnterキーを押すことで素早く見つけられます。

- ターゲットセクションでインスタンスを手動で選択するをクリックし、対象のインスタンスを選択します。
- ウィンドウ右下の実行をクリックします。
- 下のスクリーンショットのように、コマンドが正常に送信されました。実行されたコマンドの進行状況はステータス欄で確認できます。

- ターゲットと出力で該当インスタンスを選択し、出力の表示をクリックします。ここでコマンドが正常に実行されたことを確認できます。「ステップ2 – 出力」を展開してください。

- 出力セクションに記載されているURLをコピーし、ブラウザの新しいタブで開きます。
- 値(Value)の下にある表示(Show)をクリックすると、新しいパスワードが確認できます。

セキュリティ確保のため、取得したパスワードでWindowsにログインした後は、必ずご自身のパスワードに変更することを強くおすすめします。
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