WhatsAppのプライバシー設定で知っておくべき全てのこと
WhatsAppは世界で15億人以上のアクティブユーザーを抱える、iOSやAndroidをはじめとする多くのプラットフォームで最も人気のあるアプリの一つです。しかしその一方で、ユーザーの間にはプライバシーへの不安が自然と根付いています。その大きな理由の一つは、セキュリティ問題でたびたび批判されてきたFacebook(現Meta)がWhatsAppを所有していることにあります。
では、WhatsAppは実際にどのようなデータを収集しているのでしょうか? ユーザーを追跡しているのでしょうか? そして、このメッセージングアプリのセキュリティを強化するには、どうすればよいのでしょうか? 本記事では、そうした疑問に順番に答えていきます。
WhatsAppが収集する情報とは?
WhatsAppは、サービスを利用し始める際にユーザーが提供する情報を収集します。基本となるのは氏名と電話番号で、任意で登録したメールアドレスなどの追加データも対象になります。さらに、アドレス帳の情報も含まれます。これらはサービスの利用に不可欠な項目です。
また、利用状況に関するデータも収集されています。これは主に利用統計を算出するためのもので、普段どの時間帯にログインするか、どのくらいの頻度でアプリを使うかといったパフォーマンスログが含まれます。

忘れてはならないのは、WhatsAppも一つのビジネスであり、アプリの改善と成長のために情報を活用しているという点です。例えば「ユーザーの58%が毎日複数回アプリを開いている」といった統計が把握できるのは、このためです。
同じ理由から、WhatsAppは利用しているデバイスに関するデータも取得しています。具体的には、機種名、OSの種類、バッテリー残量、アプリのバージョンなどです。さらに、通信キャリア、IPアドレス、信号強度といった接続情報も収集されます。
WhatsAppの公式サイトも、永続CookieとセッションCookieを通じて情報を集めています。前者は次回以降のアクセス時にページの読み込みを高速化する役割を持ち、後者はブラウザを閉じると自動的に削除されます。
WhatsAppはあなたのデータを共有するのか?
一部のケースでは、WhatsAppは情報を外部と共有します。ただし、共有されるのは前述の収集データに限られます。同社は、マーケティング、セキュリティ、カスタマイズなど、サービス向上の目的に限定して利用していると説明しています。
WhatsAppには広告バナーは表示されません。それでも多くの企業がWhatsAppをビジネスに活用しており、その一部はあなたの連絡先情報へアクセスできます。企業側はレシート、配送状況、リマインダーなどを送信でき、当然ながらマーケティング目的のメッセージも含まれます。その後、WhatsAppは分析データを企業にフィードバックし、コミュニケーションの効果測定を支援しています。
注目すべきは、収集されるデータの量が増加傾向にある点です。特にFacebookによる買収以降、その傾向は顕著になっています。
WhatsAppは「Facebookファミリー」の一員であり、アプリと親会社の間でデータが共有されています。WhatsAppから得られた情報が一般に公開されることはありませんが、Facebookが内部に持つあなたの「非公開プロフィール」に蓄積されていきます。これは今なお、WhatsApp最大のセキュリティ上の懸念の一つとされています。
つまり、より詳細な情報が第三者と共有される可能性もあるということです。アプリ内では次のように警告されています。
当社のサービスと統合されたサードパーティのサービスまたはFacebook社製品を使用する場合、それらのサービスはあなたが共有した情報を受け取ることがあります。例えば、当社のサービスと統合されたデータバックアップサービス(iCloudやGoogleドライブなど)を利用すると、それらのサービスはあなたが共有した情報を受け取ります。
一度共有された情報は、その後、受け手となる各サービスのポリシーによって管理されることになります。
もちろん、データを収集しているのはWhatsAppだけではありません。例えばGoogleは「ウェブとアプリのアクティビティ」機能を通じてアプリの利用状況を記録しています。Androidユーザーであれば、注意すべきはWhatsAppだけではないのです。もっとも、これは同機能が有効になっている場合に限られます。
WhatsAppはメッセージを保存するのか?
結論から言えば、WhatsAppは通常、メッセージを保存しません。これは大きなメリットですが、本来この種のアプリに期待されるべき挙動でもあります。
WhatsAppは暗号化技術を使ってデバイス間でメッセージをやり取りしており、メッセージは一度WhatsAppのサーバーを経由します。そして配信が完了した時点で、サーバーから自動的に削除されます。対象には、チャット、写真、動画、ボイスメッセージ、ファイル、連絡先と共有した位置情報などが含まれます。

エンドツーエンド暗号化により、メッセージを読めるのは送信者と受信者だけです。第三者はもちろん、WhatsApp自身も内容を閲覧することはできません。したがって、残るセキュリティ上の懸念はあなたのデバイスのみです。会話履歴はそこに保存されているからです。
ただし例外もあります。配信されなかったメッセージは、場合によってはサーバー上に残り、30日後に削除されます。
メッセージが未配信になるのはどのようなケースでしょうか? 例えば、送信者または受信者が長期間オフラインのままの場合、まれにブロックされている場合、あるいは相手がWhatsAppをアンインストールした場合などが該当します。
WhatsAppの「About(自己紹介)」とは?
WhatsAppには「About(自己紹介)」セクションがあります。プライバシーの観点から、少し気になる存在かもしれません。なるべく個人情報を公開したくないですよね。
ご安心ください。ここに機密性の高いデータは含まれません。「About」とは、他のユーザーがあなたの名前の下に目にする短いメッセージのことです。ジョークや好きな言葉を書いて、相手が正しい連絡先を追加できたか確認できるようにしている人もいます。しかし大多数のユーザーは、初期設定の「Hey there! I am using WhatsApp.」のまま変更していません。
変更したい場合は、画面右下の設定をタップし、自分の名前を選択します。次にAboutセクションを開きましょう。取り込み中、電池残量少、会議中など、さまざまなプリセットが用意されています。現在の設定内容は「現在の設定」の下に表示され、そのメッセージをタップすれば自由に書き換え可能です。
「About」を他人から隠す方法については、記事の後半で詳しく解説します。
WhatsAppは位置情報を追跡するのか?
はい、WhatsAppは状況によって位置情報へアクセスできます。ただし、それを共有するかどうかはあなた自身が決められます。


スマートフォンの設定でWhatsAppに位置情報へのアクセスを許可していれば、連絡先と現在地を共有できます。チャットを開き、メッセージ入力欄の横にある添付ボタン(+)をタップして位置情報を選択するだけです。
特定の相手にリアルタイムの位置情報を共有していないか不安な場合は、設定 > アカウント > プライバシー > リアルタイムの位置情報を確認しましょう。理想の状態は「なし」です。もし共有中の相手がいれば、該当するチャットから機能をオフにできます。
通常のメッセージと同様、位置情報もエンドツーエンド暗号化で送信されるため、サイバー犯罪者や政府機関を含む第三者が読み取ることはできません。
しかし、WhatsApp自体は位置情報を読み取ることができます。これは診断やトラブルシューティングのため、つまり位置情報サービスに不具合が発生した際の対応に使われるものです。
さらに、WhatsAppはIPアドレス、GPS、Bluetooth、Wi-Fiアクセスポイントに基づいて位置を特定することもあります。これは確かに気になる話です。知られる情報を最小限に抑えたいなら、デバイスの設定でアプリごとの位置情報権限を見直す必要があります。
WhatsAppの「ステータス」とは?
どの連絡先にどの情報が見えるのかを解説する前に、「ステータス」の意味を押さえておきましょう。
ステータスは、アプリ画面の左下からアクセスできる機能です。
ステータスとは、投稿から24時間後に自動的に消えるメッセージのことです。リンク付きのテキストや、写真・動画などの画像コンテンツを投稿できます。例えば「今後数日間Wi-Fiに接続できない」と連絡先に伝えたいときなどに便利な機能です。
仕組みはSnapchatの「マイストーリー」に近いものです。実際、マーク・ザッカーバーグは、InstagramとWhatsApp(いずれもFacebook Inc.傘下)が、世界で最も人気のあるストーリー共有サービスのトップ2だと述べています。
「My Contacts(自分の連絡先)」とは何を意味するのか?
一部の情報は、まだ連絡先に追加していない相手でも閲覧できます。これは、友人として追加しようとしている人物が本当にあなた本人かどうかを、相手が確認できるようにするためです。誰かがあなたを検索した際の参考情報として設けられているわけです。これが「全員」設定の意味です。ただし、「自分の連絡先」に変更することも可能です。


ほとんどの項目は「自分の連絡先」または「誰も表示できない」のいずれかに変更できます。ただし、ステータスについてはさらに細かい選択肢が用意されています。
- 自分の連絡先: アドレス帳に登録された全員が、あなたの24時間ステータスを閲覧できます。
- 自分の連絡先以外: 矢印をタップしてアドレス帳を開き、ステータスを非表示にしたい相手を選択します。
- 共有する相手: 実質的に「自分の連絡先以外」の逆です。特定のユーザーを除外する代わりに、ステータスを見られる相手だけを選びます。
これら3つの設定はステータスにのみ適用されます。設定を変更しない限り、連絡先は引き続き「About(自己紹介)」などの情報を見ることができます。
WhatsAppでプライバシー設定を変更する方法
アプリ内のセキュリティを強化したい場合は、設定 > アカウント > プライバシーへ移動しましょう。ここでさまざまなオプションを調整できます。
特に重要なのが、プロフィール写真、「About(自己紹介)」、ステータスを誰に見せるかの設定です。ただし、トレードオフも存在します。例えば「最終ログイン」を非表示にして、友達があなたの最終利用時刻を見られないようにすると、あなたも相手のそれを見られなくなります。つまり、このレベルのプライバシーを求めるなら、他人にも同じ条件を受け入れる覚悟が必要だということです。
それでも不安が残る場合は、WhatsAppのプライバシーポリシーをじっくり読んでみてください。幸い、WhatsAppを使いながらプライバシーをしっかり守ることは十分可能です。
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WhatsAppのプライバシー設定:知っておくべきすべてのこと
10億人以上のアクティブユーザーを抱え、数千もの企業にも利用されているWhatsApp Messengerですが、依然としてプライバシーや個人情報の安全面で懸念視されています。その主な理由は、親会社であるFacebook(現Meta)に関わる一連のプライバシー問題やデータ不適切扱いの事例にあるでしょう。多くのユーザーは、メッセンジャー上でやり取りするチャットやメディアファイルが本当に安全なのか、またWhatsAppがそのデータをどんな目的で利用するのかを気にしています。この記事では、WhatsAppのプライバシー設定がどのように機能し、アカウントの安全性とプライバシーを確保しているのか(あるい