安全なクラウドストレージサービスの選び方|比較前に必ず確認したい重要ポイント
「安全なストレージ」をうたうクラウドサービスは数多く存在します。各プロバイダーは、競合ではなく自社を選んでもらうために、独自の強みをアピールしています。しかし、ファイルを安全に保管できる理想的なクラウドストレージを見つけたいなら、宣伝されている機能だけにとらわれず、別の視点から判断材料をチェックすることが大切です。
では、自分に合ったクラウドストレージサービスを選ぶとき、具体的に何に注目すべきなのでしょうか?
プライバシーポリシーには何が書かれているか?
どのクラウドストレージサービスもプライバシー保護を謳っていますが、実際にどんな情報を収集し、それをどう扱っているのかを知るには、プライバシーポリシーを確認するしかありません。
プライバシーポリシーは各社の公式サイトで閲覧できます。チェックすべき主なポイントは以下の通りです。
- 利用者の個人情報をどのように収集しているか?
- アップロードしたファイルはどう扱われるのか?サービス側はどこまで内容を把握しているのか?
- データはどこで保存・処理されているのか?
- データへのアクセスを求める法的要請にはどう対応するのか?
- アカウント削除後、データはどれくらいの期間保持されるのか?
- 情報は第三者と共有されるのか?
信頼できるクラウドストレージのプライバシーポリシーは、通常かなり詳細に記載されています。時間をかけてじっくり読み込むことをおすすめします。
データセンターはどこにあるか?
クラウドストレージのプロバイダーは世界各地にデータセンターを保有しています。しかし、データの保存先が厳格なプライバシー法制を持つ国であれば、データ保護の面で有利になる可能性があります。
もちろん、保存場所を気にする必要がない人も多いでしょう。ただし、プライバシーを特に重視するユーザーなら、この点は見逃せません。
たとえばpCloudは、データリージョンとしてEUまたはUSを選択できます。多くのサービスではリージョン選択はできませんが、自分の希望する場所にデータをホストしてくれるサービスかどうかは、意識してチェックしましょう。
そもそもデータを他人に預けたくないという場合は、NASを導入してファイルを完全に自己管理するという選択肢もあります。
ファイルは暗号化されるか?
クラウドストレージのセキュリティを高めるための最重要ポイントの一つが、ファイルの暗号化です。
サービス側が自動的に暗号化してくれるなら、アップロード前に手動で暗号化する手間も省けます。
Megaなどは標準で暗号化に対応しており、pCloudのように有料オプションとして提供しているサービスもあります。
暗号化機能があれば、許可なくファイルへアクセスされるのを防げます。クラウドストレージ運営企業の従業員ですらファイルの中身を見られないため、機密性の高いファイルも安心して保管できるのです。
二段階認証(2FA)に対応しているか?
アカウント保護のための二段階認証(2FA)に対応していないクラウドストレージサービスは、大きな減点対象です。
2FAでアカウントのセキュリティを強化できるかを必ず確認し、対応していればできるだけ早く有効にしましょう。
さらに念を入れるなら、U2FやFIDO2といった認証方式に対応したハードウェアセキュリティキーが使えるかもチェックしておくと安心です。
ファイルのバージョン管理に対応しているか?
ファイルのバージョン管理(バージョン履歴)は、クラウドストレージにぜひ求めたい重要な機能です。
この機能があれば、うっかりファイルを上書きしてしまっても、必要になったときに古いバージョンを復元できます。
候補のサービスがバージョン管理に対応しているか、また何世代分のバージョンを保存してくれるのかは、必ず事前に確認しておきましょう。
柔軟な容量プランが用意されているか?
全員がテラバイト級の大容量を必要とするわけではありません。少量のデータを保存したいだけなら、数百GB程度の容量で十分でしょう。
そうであれば、必要以上の大容量プランにお金を払うのはもったいない話です。
柔軟な容量設定があるかにも注目しましょう。たとえばGoogle DriveやOneDriveでは、100GBや200GBといった細かい単位で料金プランが用意されています。
同期クライアントはどのプラットフォームに対応しているか?
どれほど優れたサービスでも、自分が使っているプラットフォーム(OS)を公式にサポートしているかは重要です。
たとえばGoogle DriveやOneDriveは、Linux向けの公式同期アプリを提供していません。サードパーティ製の同期クライアントを探す手間が発生し、大きな不便につながります。
このような場合は、Linuxに対応したクラウドストレージサービスを選ぶのが得策です。
WindowsやmacOSにはほとんどのサービスが対応していますが、その場合も提供される機能をよく見比べましょう。モバイルアプリやデスクトップアプリでクラウドドライブにシームレスにアクセスできれば、合格点といえます。
バックアップの保持・復元オプションはあるか?
クラウドストレージをバックアップ用途で使うなら、データをどのように保護しているのか、過去の状態からファイルを復元できるのかを把握しておく必要があります。
堅牢なバックアップ体制が整っていれば、必要なときにすぐファイルを復元できます。自分で復元操作を行える仕組み(復元ポイント)が用意されていない場合は、サポートに依頼しなければならないこともあるので注意しましょう。
サポート体制はどうなっているか?
無料プランの利用者でも有料プランの契約者でも、充実したドキュメントと迅速なサポート窓口があると心強いものです。
ドキュメントは、機能の使い方がわからないときや、より便利な活用法を知りたいときに役立ちます。既存のFAQやサポートページを実際に読んでみて、ドキュメントの質を確かめましょう。あわせてレビューもチェックしてください。既存ユーザーはサポートの質に満足しているでしょうか?
さらに、電話・メール・チャットなどのサポート手段が用意されているかも確認しましょう。トラブルシューティングにかかる時間を大幅に節約できるかもしれません。
完璧なクラウドストレージサービスは存在するのか?
答えはノーです。すべてのサービスがそれぞれ異なる魅力と料金プランを持っています。あなたの予算やニーズにとっての最適解は、別の人にとっては最悪の選択かもしれないのです。
焦らず時間をかけて、自分に本当に合ったサービスを選びましょう。
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