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Oracle Cloud Guardサービス概要:テナンシー全体のセキュリティを自動化する検出・対応の仕組み

はじめに

筆者は2018年からOracle Cloudの技術に携わってきました。その経験から言えるのは、クラウドベンダーの目標は、クラウドがもたらす潜在的なメリットを顧客に理解してもらい、その導入や移行について顧客のITチームを教育することだということです。

2020年〜2021年にクラウドベンダーから顧客への知識移転が進んだ後、2022年には脆弱性が急増し、ソフトウェアベンダーはこれらの新たな脆弱性に対する修正プログラムを相次いで公開しました。発表された脆弱性とそのパッチ・修正の数を考慮すると、「セキュリティ」を2022年のテーマと呼んでも過言ではありません。

こうしたソフトウェアの多くはクラウド上で稼働しているため、顧客のデータを保護するために必要なセキュリティツールを提供するのは、クラウドベンダーの重要な責務となります。しかし、ユーザーが新しいセキュリティリリースを見逃してしまう可能性もありますし、IT部門が小規模だったり、専任のサイバーセキュリティ担当者が不在だったりするケースもあるでしょう。そのような状況では、顧客は損失を被ることになりかねません。

こうしたセキュリティ体制のギャップやその他多くの要素を踏まえ、Oracleは「Cloud Guard」という最新のセキュリティソリューションを投入しました。

Oracle Cloud Guardとは

Oracle Cloud Guardは、顧客のインフラストラクチャ資産全体を保護することを目的として設計されています。Oracle Cloud Guardを活用すれば、テナンシー全体の潜在的なセキュリティ問題をサマリー形式で確認でき、セキュリティ状況を素早く俯瞰できます。

また、Cloud Guardは検出された問題を「クリティカル」「高」「中」「低」などの重大度別に分類し、詳細にナビゲートします。脅威の優先度に応じたリスクスコアと対処項目(アクションアイテム)も提供されるため、テナンシー内のセキュリティ問題に優先順位をつけて効率的に取り組めます。

さらに、Oracleは組み込みのレシピ(Detectorレシピ/Responderレシピ)を通じてセキュリティの専門知識をCloud Guardに組み込んでいます。これにより、Cloud Guardはクラウドのセキュリティ問題を検出できるだけでなく、その修復まで自動化できます。

2種類のDetectorレシピ

Cloud Guardで利用できるDetectorレシピには、次の2種類があります。

  • 構成(Configuration)Detector:クラウド構成の変更を検出します。
  • アクティビティ(Activity)Detector:ユーザーアクティビティの変化を検出します。

これらのDetectorレシピにより、Cloud Guardは安全でない構成を問題として検出・報告します。例えば、パブリックIPアドレスを持つコンピュートインスタンスなどが該当します。

Cloud Guardは、Detectorレシピによって検出された潜在的なセキュリティ脅威をアクション可能な項目に変換してテナンシーをスキャンし、事前定義されたResponderレシピを使ってそれらに自動的に対応します。

Detector/Responderレシピの仕組み全体は、セキュリティ脅威への対応を自動化し、あらゆる遅延を最小限に抑えるよう設計されています。また、これらのレシピはクローンを作成し、自社の要件に応じて細かくカスタマイズすることも可能です。

他のセキュリティ製品との統合

Oracleは最近、Cloud Guardを他の2つのセキュリティ製品、すなわちOCI脆弱性スキャン・サービス(Vulnerability Scanning Service)およびData Safeと統合しました。Oracle Cloud GuardとOCI脆弱性スキャン・サービスの緊密な統合により、テナンシー全体のさまざまなリソースにわたる設定ミスの検出や、潜在的な脆弱性の特定が容易になっています。

また、Data Safeとの統合により、Cloud Guardはデータベースを継続的に監視でき、事前調整済みのDetectorレシピによって潜在的なセキュリティ問題を簡単に特定できます。DBAはそれらの問題を調査し、早期に解決することで、データベースのセキュリティ体制をさらに強化できます。

まとめ

Oracle Cloud Guardを活用すれば、セキュリティ管理者は問題が深刻化する前に、その特定と修復を自動化できます。小規模なITチームや専任のセキュリティ担当者がいない環境でも、強固なクラウドセキュリティを実現するための強力な選択肢となるでしょう。

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