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HTTP/3とは?仕組みを解説――新しいプロトコルが閲覧速度をどう向上させるか

HTTP/3とは?仕組みを解説――新しいプロトコルが閲覧速度をどう向上させるか

インターネットにおいて、追い求められる目標は常に「速さ」です。まもなくサイト運営者は新しいHTTP/3を活用してサイトの表示速度を改善できるようになり、ブラウザが新プロトコルに対応すれば、データのダウンロードが速くなったことを実感できるでしょう。

HTTP/3とは何か

HTTP(HyperText Transfer Protocol:ハイパーテキスト転送プロトコル)とは、World Wide Webで使用されるネットワークプロトコルであり、Webページへのリンクを開くために使われています。その主な役割は、Webサーバーとの通信を行うことです。

このプロトコルは1980年代後半から1990年代初頭にかけて開発され、1996年に一般公開されました。最初のバージョンは約20年間にわたって唯一のバージョンでしたが、2015年に第2世代となるHTTP/2が登場しました。HTTP/2ではパイプライン処理やデータ圧縮が採用され、接続速度が大幅に向上しました。

そしてそのわずか数年後、HTTP/3がブラウザやWebサイトへの統合を始めました。インターネットをさらに高速化することが期待される新技術です。

HTTP/3は、IETF(Internet Engineering Task Force:インターネット技術タスクフォース)によって、HTTP/2のより現代的な後継規格として採用されました。複数の技術を組み合わせることで、インターネット上の情報へアクセスする際の速度とセキュリティの両方を向上させる仕組みです。

この新技術はデータをより迅速に送信でき、エラーにも強く、遅延(レイテンシ)を低減します。そのため、リンクをクリックするとサイトが素早く読み込み始めます。また、HTTP/3には暗号化機能が組み込まれており、別途HTTPSの指定をする必要がありません。TLS(Transport Layer Security)1.3による暗号化を実行しており、これはHTTPSの「S」の部分を担っているのと同じプロトコルです。

HTTP/3とは?仕組みを解説――新しいプロトコルが閲覧速度をどう向上させるか

HTTP/3はQUICをベースとしており、以前は「HTTP-over-QUIC」と呼ばれていました。QUIC(Quick UDP Internet Connections)とは、Googleが開発したプロトコルです。

HTTP/3の仕組み

HTTP/2とHTTP/3の重要な違いは、インターネット上でデータパケットを送信する方法にあります。新しいHTTP/3は、TCPの代わりにUDPを使用します。TCPとUDPはどちらもインターネット上でデータを送信するためのプロトコルですが、従来のTCPでは、情報パケットが順序付けられ、エラーチェック済みで信頼性の高い方法で送られます。これは一見理想的に聞こえますが、伝送中にたった1つのパケットでも失われると、事故による渋滞のようにプロセス全体が滞ってしまうのです。

一方、HTTP/3はUDPプロトコルを使用し、順序付けやエラーチェックなしで情報を送信します。TCPほど信頼性は高くありませんが、その分高速です。パケットが失われた場合でも、使用中のアプリケーションが不足分の再送を要求できます。しかし、HTTP/2とは異なり、失われたパケットの影響はそのパケット内のデータのみにとどまり、他のパケットの伝送には影響しません。まるで交通事故に遭った車を誰かが魔法のように路肩へ移動させ、他の車がそのまま通行できるようなイメージです。

この最新のHTTPプロトコルは、HTML、JavaScript、CSS、画像など複数のデータストリームを同時に送信できる単一の接続を確立します。

HTTP/3とは?仕組みを解説――新しいプロトコルが閲覧速度をどう向上させるか

また、初期ハンドシェイクの高速化も速度向上に貢献しています。ハンドシェイクとは、通信する2者間でお互いを確認・認証し、暗号化とセッションキーを確立するためにメッセージを交換するプロセスのことです。

接続が確立されると、UDPプロトコルによってデータの流れが始まります。パケットは任意の順序で流れるため、伝送が高速になります。これは、各パケットに識別マーカーが含まれており、受信後にパケットを正しい順序に並べ替えられるため実現できる仕組みです。

今すぐHTTP/3を使うには

まずは待つのが一番です。何もしなくても、間もなく追加料金なしでインターネットが速くなっていることに気づくでしょう。ブラウザは最終的にHTTP/3へ切り替わります。

それでも早く試したいという方は、ChromeとFirefoxには実験的なバージョンが用意されています。

Chromeの場合:

  1. Google Chromeのアドレスバーに「chrome://flags」と入力します。
  2. 「Experimental QUIC protocol」の設定項目を見つけて有効にします。

HTTP/3とは?仕組みを解説――新しいプロトコルが閲覧速度をどう向上させるか

Mozilla Firefoxの場合:

開発者向けのベータ版である「Firefox Nightly」をダウンロードすることで試せます。

HTTP/3とは?仕組みを解説――新しいプロトコルが閲覧速度をどう向上させるか

OperaやMicrosoft EdgeといったChromiumベースのブラウザは、GoogleからHTTP/3の技術を受け継ぐことになります。

また、Cloudflareでは現在、待機リストに登録していた顧客に対してHTTP/3の利用オプションを提供しています。これにより、ユーザーは自身のサイトでこのアップグレードを活用し、表示速度を高められるようになります。実際、FacebookとGoogleはすでにしばらく前からこの技術を使用しています。

多くの読者と同じように、速度さえ上がれば何がその理由なのか気にしないという方もいるかもしれません。HTTP/3が必ずしも稲妻のような超高速・即時アクセス体験をもたらすわけではありませんが、より多くのブラウザやWebサイトがHTTP/3を採用するにつれ、インターネット体験は着実に向上していくでしょう。

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