Keychronワイヤレスメカニカルキーボード徹底レビュー|薄型・Bluetooth対応の実力とは
市販されているメカニカルキーボードの大多数はゲーマー向けに設計されており、持ち運びを考慮したモデルはごくわずかです。スリムでポータブル、かつワイヤレス対応のメカニカルキーボードを探すとなると、選択肢はかなり限られます。そんな中、Keychron(キークロン)は、薄型ボディでありながらワイヤレス接続に対応し、機能も充実したメカニカルキーボードを開発しました。同製品はKickstarterのクラウドファンディングで30万ドル以上を調達し、現在は出荷段階に入っています。今回は、Keychronワイヤレスメカニカルキーボードの実力を詳しく見ていきましょう。
第一印象:薄くて美しいデザイン

梱包から取り出した瞬間、まずその薄さに驚かされます。厚さはわずか18mmで、おそらく世界でも最薄クラスのワイヤレスメカニカルキーボードの一つでしょう。今回レビューしたのはテンキーレスの87キーモデルですが、104キーのフルサイズモデルもラインナップされています。

キーボードはBluetoothでワイヤレス接続できるため、別途アダプターは不要です。もちろん有線ケーブル接続にも対応しています。本体左上には2つのスイッチが搭載されており、片方は「有線/オフ/Bluetooth」の切り替え用、もう片方は「Windows/Android」と「iOS/Mac」の切り替え用です。

充電(および有線接続)ポートはUSB-Cを採用し、キーボード上部中央に配置されています。近年USB-Cが急速に普及していることを考えると、旧式のmicro USBではなくUSB-Cを採用したのは賢明な判断だと言えます。
キー配列はほぼ標準的なままですが、一部のキーが変更されています。例えば、右側の「Ctrl」キーは廃止され、バックライトキーに置き換えられました。また、右上のScroll LockとPauseキー(おそらく滅多に使わないキーですね)は、音声入力(ディクテーション)と音声アシスタント(CortanaやSiri)の起動ボタンへと生まれ変わっています。マルチメディアキーはFNキーと兼用です。なお、本製品にはMac向けとWindows向けの2種類があり、両者の違いはAlt/Winキーの代わりにOption/Commandキーが配されている点のみです。

スペック一覧
主な仕様は以下の通りです。
- カラー:ブラック/スペースグレー
- キー数:87キー/104キー
- スイッチ:Fraly製ロープロファイル青軸(Blue)スイッチ
- マルチメディアキー数:15
- 本体素材:航空機グレードのアルミニウム
- キーキャップ素材:PC+ABS
- バックライトパターン:18種類
- バックライト:4段階の明るさ調節が可能なRGB
- 対応OS:Windows/Android/Mac/iOS
- バッテリー:2000mAh充電式リチウムポリマーバッテリー
- Bluetooth動作時間(単色LED):最大15時間(ラボ測定値のため実際の使用環境により異なります)
- Bluetooth動作時間(RGB):最大10時間(ラボ測定値のため実際の使用環境により異なります)
- 接続方式:BluetoothおよびType-Cケーブル
- Bluetoothバージョン:3.0
使用感・パフォーマンス
実際に使ってみると、気に入った点とそうでない点の両方が見えてきました。以下は2週間じっくり使用した上での率直な感想です。
Bluetooth接続は快調、ただしLinuxは除く
ワイヤレス接続をメインに使う予定でLinuxユーザーの方は、残念ながら失望することになります。Linux環境ではBluetooth接続がうまく動作しないのです。ペアリング自体は問題なく完了しますが、キーマップが正しく登録されず(タイピングしても何も入力されません)、動作するわずかなキーも誤ったマッピングになっています。例えば「u」キーを押すと「4」が、「i」キーを押すと「6」が入力されるといった具合です。要するに、Linuxではワイヤレスモードが事実上使えないということです。有線接続なら正常に動作しますが、それではワイヤレスキーボードを購入する意味がなくなってしまいます。
一方、Windows/macOS/Android/iOS環境では、Bluetooth接続は完璧に動作します。

本キーボードは最大3台のデバイスとの同時Bluetooth接続に対応しており、PCとスマートフォンなどを同時にペアリングした状態で、FN + 1、FN + 2、FN + 3のショートカットキーで素早く切り替えられます。
バックライト

バックライトパターンはなんと18種類も用意されているため、派手な光演出でも飽きることはありません。バックライトは「電球」アイコンのキー(右Ctrlキーの代替)で制御され、軽くタップするごとに各プロファイルが順番に切り替わります。虹色に流れるフラッシング演出から、落ち着いた緑や青の単色表示まで自由に選択可能です。バッテリーを節約したい場合はオフにすることもできます。さらに、F5またはF6キーで明るさの調整も行えます。
タイピング感
タイピング体験は賛否両論といったところです。ロープロファイルの青軸スイッチのおかげで各キーは軽快に押せるものの、天板がフラットなため、高速かつ正確なタイピングは難しく感じます。加えて、ほぼ平坦な筐体はエルゴノミクス的とは言えず、手首を机につけ、指を丸めた姿勢でないと快適に打てません。(筆者の手が大きく指が長いので、筆者特有の問題かもしれません。)キーごとの位置感覚も掴みにくく、高速なタッチタイピングには向いていません。
良かった点
- スリムでコンパクト、小さなデスクに最適
- Windows/Mac/Android/iOSでのワイヤレス対応が良好
- Cortana/Siri起動の専用ボタンを搭載
- USB-Cポートに対応
- 豊富なバックライトパターン
惜しい点
- LinuxでのBluetoothサポートがほぼ皆無
- フラットな天板はエルゴノミクス的に劣り、高速タイピングが難しい
まとめ
デザイン面において、Keychronメカニカルキーボードは非常に美しい仕上がりです。Bluetooth接続、USB-Cポート、多彩なバックライトなど、よく考え抜かれた機能も数多く搭載しています。一方、タイピング体験については、筆者の手が大きく指が長いこともあり、ほぼフラットな天板は合いませんでした。手が小さめの方であれば、快適に使いこなせるでしょう。
改善を期待したい点は、LinuxへのBluetooth対応と、キー間隔や打鍵感の区別を明確にしてタイピングしやすくすることです。それ以外の点では、十分に優れたキーボードだと言えます。Keychronワイヤレスメカニカルキーボードは、公式サイトにて84〜94ドルで販売中です。
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