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C++でSTLのset(セット)を実装・操作するサンプルプログラム

セット(set)は抽象データ型の一つで、各要素の値がその要素を識別するキーとなるため、すべての要素が一意(ユニーク)である必要があります。要素の値は、一度セットに追加すると変更できませんが、該当する要素を削除してから、変更後の値を新たに追加し直すことは可能です。

また、C++のstd::setは内部に平衡二分木(赤黒木)を使用しているため、要素は常に自動的にソートされた状態で保持され、挿入・削除・検索を対数時間 O(log n) で効率的に行えます。

使用する主なメンバ関数

st.size()   : セットに格納されている要素数を返す
st.insert() : セットに新しい要素を挿入する
st.erase()  : セットから指定した要素を削除する
st.find()   : 検索した要素が見つかればその要素を指すイテレータを、
              見つからなければ end() を返す
st.begin()  : セットの先頭要素を指すイテレータを返す
st.end()    : セットの末尾(最終要素の次)を指すイテレータを返す

サンプルコード

以下は、メニュー形式でセットの基本操作(サイズ取得・挿入・削除・検索・表示)を試せるC++プログラムです。

#include <iostream>
#include <set>
#include <string>
#include <cstdlib>
using namespace std;

int main() {
    set<int> st;
    set<int>::iterator it;
    int c, i;

    while (1) {
        cout << "1.セットのサイズ表示" << endl;
        cout << "2.セットに要素を挿入" << endl;
        cout << "3.セットから要素を削除" << endl;
        cout << "4.セット内の要素を検索" << endl;
        cout << "5.セットの内容を表示" << endl;
        cout << "6.終了" << endl;
        cout << "選択してください: ";
        cin >> c;

        switch (c) {
            case 1:
                cout << "セットのサイズ: ";
                cout << st.size() << endl;
                break;
            case 2:
                cout << "挿入する値を入力: ";
                cin >> i;
                st.insert(i);
                break;
            case 3:
                cout << "削除する要素を入力: ";
                cin >> i;
                st.erase(i);
                break;
            case 4:
                cout << "検索する要素を入力: ";
                cin >> i;
                it = st.find(i);
                if (it != st.end())
                    cout << "要素 " << *it << " が見つかりました" << endl;
                else
                    cout << "要素が見つかりませんでした" << endl;
                break;
            case 5:
                cout << "イテレータによるセットの表示: ";
                for (it = st.begin(); it != st.end(); it++) {
                    cout << (*it) << " ";
                }
                cout << endl;
                break;
            case 6:
                exit(1);
                break;
            default:
                cout << "無効な選択です" << endl;
        }
    }
    return 0;
}

実行結果

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 1
セットのサイズ: 0

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 2
挿入する値を入力: 1

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 2
挿入する値を入力: 7

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 2
挿入する値を入力: 6

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 2
挿入する値を入力: 4

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 3
削除する要素を入力: 1

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 4
検索する要素を入力: 7
要素 7 が見つかりました

1.セットのサイズ表示
2.セットに要素を挿入
3.セットから要素を削除
4.セット内の要素を検索
5.セットの内容を表示
6.終了
選択してください: 6
終了コード: 1

プログラムのポイント

重複要素は自動的に排除される

insert()で既に存在する値を挿入しようとしても、セットには追加されず無視されます。このため、重複のないデータ集合を簡単に管理できます。

要素は常に昇順にソートされる

上記の例では 1、7、6、4 の順に挿入していますが、「5.セットの内容を表示」を選ぶと 4 6 7 のように昇順に出力されます。これはstd::setが内部的に木構造で要素を自動整列しているためです。

find() と end() の組み合わせ

要素の存在確認にはfind()を使い、戻り値がend()と等しいかどうかで判定します。end()は最終要素の次を指す特別なイテレータであり、これと一致した場合は目的の要素が存在しないことを意味します。

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