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C++の「3つのルール(Rule of Three)」とは?基本と考え方をわかりやすく解説

3つのルール(Rule of Three)とは

「3つのルール(Rule of Three)」は、C++プログラミングにおける代表的な経験則(ベストプラクティス)のひとつです。このルールは次のような内容を指しています。

クラスにおいて、以下のいずれかひとつでも明示的に定義する必要があるならば、残りの2つもおそらく必要になる——つまり3つすべてを定義すべきだというものです。

  • コピーコンストラクタ
  • 代入演算子(operator=)
  • デストラクタ

なぜ3つすべてが必要になるのか

その理由はシンプルです。上記のいずれかが必要になるとき、そのクラスは動的に確保されたリソースを管理している可能性が高く、リソース管理を正しく行うには残りの機能も必要になるからです。

例えば、代入演算子を自分で用意しなければならない状況を考えてみましょう。これは、オブジェクトのコピーを作成し、そのためにリソースを割り当てていることを意味します。コピーしたリソースを正しく複製するにはコピーコンストラクタが必要であり、使い終わったリソースを解放するにはデストラクタが必要になります。

3つの要素それぞれの役割と注意点

1. コピーコンストラクタ

コンパイラが自動生成するコピーコンストラクタは、すべてのメンバー変数を単純に1つずつコピーする「メンバーワイズコピー(member-wise copy)」を行います。しかし、ポインタなどリソースを扱うメンバーが含まれている場合、これは代入演算子と同じ問題を引き起こします。

2. 代入演算子

明示的に定義しない場合、コンパイラはデフォルトの代入演算子を自動的に作成します。このデフォルトの代入処理はメンバーワイズコピーであり、ディープコピー(深いコピー)ではなくシャローコピー(浅いコピー)を行います。その結果、複数のオブジェクトが同一のリソースを参照してしまい、メモリリークや誤った代入といった深刻なバグにつながる恐れがあります。

3. デストラクタ

オブジェクトがスコープを抜けて破棄されるときには、そのオブジェクトが管理していたすべてのリソース(動的メモリ、ファイルハンドルなど)を適切に解放しなければなりません。これを怠ると、メモリリークやリソースの枯渇を招きます。

補足:現代のC++では「5つのルール」「0のルール」へ

C++11以降はムーブセマンティクスの導入により、コピーコンストラクタ・コピー代入演算子に加えてムーブコンストラクタ・ムーブ代入演算子を含めた「5つのルール(Rule of Five)」が新たな指針となっています。また、リソース管理をスマートポインタ(std::unique_ptr や std::shared_ptr)などのRAIIクラスに委譲すれば、特殊メンバー関数を一切自作しない「0のルール(Rule of Zero)」を実践することも可能です。ただし、レガシーコードの理解や保守の観点から、伝統的な「3つのルール」の概念は今も重要な知識です。

  1. C++の「3つのルール(Rule of Three)」とは?基本とその理由を解説

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