C++でガウスフィルターを生成する方法【5×5カーネルの実装例】
ガウスフィルターとは
ガウスフィルターは、画像処理の分野で最もよく使われるフィルターの一つです。画像に含まれるノイズを低減したり、画像を滑らかにぼかす(スムージング)ために利用されます。本記事では、C++を使って2次元ガウスカーネル(フィルター係数)を生成する方法を解説します。
2次元ガウス分布の数式
2次元のガウスカーネルは、以下のガウス分布の式に基づいて計算されます。
$$G(x,y)= \frac{1}{2\Pi\:\sigma^{2}}e^{-\frac{x^{2}+y^{2}}{2\sigma^{2}}}$$
ここで、x, y はカーネル中心からの距離、σ(シグマ)は分布の広がりを決める標準偏差です。σが大きいほど、ぼかし効果は強くなります。
C++による実装例
それでは、実際のコードを見てみましょう。この例では、σ = 1.0 の5×5サイズのガウスカーネルを生成します。
#include <cmath>
#include <iomanip>
#include <iostream>
#define PI 3.1415
using namespace std;
void calc_filter(double kernel[][5]) {
double sigma = 1.0;
double p, q = 2.0 * sigma * sigma;
double sum = 0.0;
// 各要素のガウス値を計算
for (int x = -2; x <= 2; x++) {
for (int y = -2; y <= 2; y++) {
p = sqrt(x * x + y * y);
kernel[x + 2][y + 2] = (exp(-(p * p) / q)) / (PI * q);
sum += kernel[x + 2][y + 2];
}
}
// 全要素の合計が1になるように正規化
for (int i = 0; i < 5; i++)
for (int j = 0; j < 5; j++)
kernel[i][j] /= sum;
}
int main() {
double kernel[5][5];
calc_filter(kernel);
// カーネルの内容を表示
for (int i = 0; i < 5; ++i) {
for (int j = 0; j < 5; ++j)
cout << kernel[i][j] << " ";
cout << endl;
}
}コードのポイント
- 中心基準の座標: ループ変数 x, y を −2〜2 の範囲で回すことで、カーネルの中心を原点として扱っています。
- 正規化処理: 計算した全要素の合計で各要素を割ることで、カーネル全体の合計が1になります。これにより、フィルター適用後も画像の明るさが変わりません。
実行結果
0.00296902 0.0133062 0.0219382 0.0133062 0.00296902 0.0133062 0.0596343 0.0983203 0.0596343 0.0133062 0.0219382 0.0983203 0.162103 0.0983203 0.0219382 0.0133062 0.0596343 0.0983203 0.0596343 0.0133062 0.00296902 0.0133062 0.0219382 0.0133062 0.00296902
出力を見ると、中心(0, 0)の値が最も大きく、中心から離れるほど値が小さくなっていることがわかります。これはガウス分布の特徴そのものであり、この対称性のある重み付けによって、自然なぼかし効果が得られるのです。
生成したカーネルは、OpenCVなどのライブラリを使わずに自前で畳み込み処理を実装する際にも活用できます。σやカーネルサイズを変更すれば、ぼかしの強さを自由に調整できるので、ぜひいろいろな値で試してみてください。
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