C++で二分木を剪定するプログラム:1を含まない部分木の削除方法
問題の概要
ここでは、各ノードの値が「0」または「1」のいずれかである二分木を扱います。求めるのは、値「1」を一切含まないすべての部分木を削除した後の木です。たとえば、次のような木が与えられた場合を考えてみましょう。

剪定後の木では、子孫のどこにも「1」を持たない部分木が丸ごと取り除かれます。重要なのは、葉ノードだけでなく、内部ノードであっても、その下の部分木全体に1が存在しなければ削除対象になるという点です。
解決のためのアプローチ
この問題は、再帰を用いることで簡潔に解けます。ノードを受け取る再帰メソッド solve()(実装例では pruneTree())を定義し、以下の手順で処理を進めます。
- ノードがNULLであれば、そのままNULLを返します。
- ノードの左の子に対して再帰的に solve() を呼び出し、その戻り値を新しい左の子として設定します。
- 右の子についても同様に再帰呼び出しを行い、結果を右の子として設定します。
- 処理後に左の子・右の子がともにNULLであり、かつノードの値が0である場合は、その部分木に1が存在しないためNULLを返して削除します。
- 上記に該当しない場合は、現在のノードをそのまま返します。
この処理は木の末端(葉)から根に向かってボトムアップに進むため、各ノードを1回だけ訪問すれば済みます。ノード数をnとすると、時間計算量はO(n)、空間計算量は再帰の深さ分となり、最悪ケースでO(n)です。
C++による実装例
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
class TreeNode{
public:
int val;
TreeNode *left, *right;
TreeNode(int data){
val = data;
left = NULL;
right = NULL;
}
};
void inorder(TreeNode *root){
if(root){
inorder(root->left);
cout << root->val << ", ";
inorder(root->right);
}
}
class Solution {
public:
TreeNode* pruneTree(TreeNode* node) {
if(!node)return NULL;
node->left = pruneTree(node->left);
node->right = pruneTree(node->right);
if(!node->left && !node->right && !node->val){
return NULL;
}
return node;
}
};
main(){
TreeNode *root = new TreeNode(1);
root->left = new TreeNode(1);
root->right = new TreeNode(0);
root->left->left = new TreeNode(1);
root->left->right = new TreeNode(1);
root->right->left = new TreeNode(0);
root->right->right = new TreeNode(1);
root->left->left->left = new TreeNode(0);
Solution ob;
inorder(ob.pruneTree(root));
}
コードのポイント
- TreeNodeクラス:ノードの値 val と、左右の子へのポインタ left / right を持ちます。
- inorder関数:中間順巡回(左→根→右)でノードの値を出力し、剪定結果を確認するために使用します。
- pruneTreeメソッド:剪定処理の本体です。まず子ノードを処理してから自分自身の必要性を判定するという、後順(ポストオーダー)の考え方に基づいています。
入力
TreeNode *root = new TreeNode(1); root->left = new TreeNode(1); root->right = new TreeNode(0); root->left->left = new TreeNode(1); root->left->right = new TreeNode(1); root->right->left = new TreeNode(0); root->right->right = new TreeNode(1); root->left->left->left = new TreeNode(0);
出力
1, 1, 1, 1, 0, 1,
出力結果から、左端の孤立した「0」の葉ノードや、右部分木内にある「0」のみの葉ノードが正しく削除され、1を含む部分木だけが残っていることが確認できます。これにより、要求どおりの剪定が実現できています。
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