C++のset STLで挿入・削除・検索を実装するプログラム
整数型のデータを格納するセット(set)データ構造について考えます。標準入力からn個のクエリが与えられ、各クエリ(各行)には2つの値が含まれています。1つ目は操作の種類を示す番号、2つ目は対象となる要素です。各操作の内容は以下の通りです。
挿入(Insert):指定された要素をセットに追加します。
削除(Delete):指定された要素をセットから削除します(存在しない場合は何も行いません)。
検索(Search):指定された要素がセット内に存在するかを調べ、存在すれば「Yes」、存在しなければ「No」を出力します。
問題例
たとえば、n = 7、queries = [[1,5],[1,8],[1,3],[2,8],[1,9],[3,8],[3,3]] という入力が与えられた場合を考えてみましょう。このときの出力は [No, Yes] となります。これは、8 は先にセットから削除されているため存在せず、3 はセット内に存在するためです。
解法のアプローチ
この問題は、以下の手順に従って解くことができます。
- セット s を定義します。
- s を走査するためのイテレータ it を定義します。
- 変数 q にクエリの個数を読み込みます。
- q が0になるまで、1回ごとに q を減らしながら以下を繰り返します。
- クエリの種類 qt と要素 x を読み込みます。
- qt の値に応じて処理を分岐させます。
- qt が 1 の場合:x をセット s に挿入します。
- qt が 2 の場合:セット s から x を削除します。
- qt が 3 の場合:find(x) を呼び出して結果をイテレータ it に格納し、it が s.end()(終端)と一致した場合は「No」を出力し、そうでなければ「Yes」を出力します。
実装例
それでは、より理解を深めるために実際のC++コードを見てみましょう。
#include <iostream>
#include <set>
using namespace std;
int main(){
set<int> s;
set<int>::iterator it;
int q,x;
int qt;
cin >> q;
while(q--){
cin>>qt>>x;
switch(qt){
case 1:s.insert(x);
break;
case 2:s.erase(x);
break;
case 3:it=s.find(x);
if(it==s.end())
cout<<"No"<<endl;
else
cout<<"Yes"<<endl;
break;
}
}
return 0;
}入力例
7 1 5 1 8 1 3 2 8 1 9 3 8 3 3
出力例
No Yes
コードのポイント
このプログラムでは、std::set の内部構造として平衡二分探索木(赤黒木)が使用されているため、挿入・削除・検索はいずれも O(log n) の計算量で効率的に処理されます。また、find() メンバ関数は、要素が見つかった場合にその位置を指すイテレータを、見つからなかった場合には end() を返すという性質を持っています。この性質を利用することで、シンプルな条件分岐だけで要素の存在判定を実現できます。
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