魔方陣(マジックスクエア)とは?生成ルールとC++実装方法をわかりやすく解説
魔方陣(マジックスクエア)とは
魔方陣(まほうじん)とは、正方行列の一種で、各行・各列・両対角線の要素の合計がすべて同じ値になるように数を配置したものです。ただし、その次数(行列のサイズ)は奇数である必要があります。
例えば、5×5の魔方陣は以下のようになります。

各行・各列・各対角線の合計は、次の公式を使って求めることができます。
合計 = n(n² + 1) / 2
例えば n = 5 の場合、5 × (25 + 1) / 2 = 65 となり、実際に上記の魔方陣ではどの行・列・対角線の合計も 65 になっていることが確認できます。
魔方陣の構築ルール
奇数次の魔方陣は、以下の手順に従うことで機械的に作成できます。
- 行列の最初の行の中央の列からスタートし、そこに「1」を配置します。以降は常に左上方向へ移動して次の数字を置いていきます。
- 移動先の行が範囲外に出た場合は、列を一つ左に移動し、数字を最終行に配置してから、再度左上方向へ進みます。
- 移動先の列が範囲外に出た場合は、行を一つ上に移動し、数字を最終列に配置してから、再度左上方向へ進みます。
- 移動先の左上のマスがすでに埋まっている場合、または行と列の両方が範囲外の場合は、直前に配置した数字の真下に次の数字を配置します。
入力と出力の例
入力: 行列の次数 5 出力: 15 8 1 24 17 16 14 7 5 23 22 20 13 6 4 3 21 19 12 10 9 2 25 18 11
アルゴリズム
魔方陣を生成する関数 createSquare(mat, r, c) の擬似コードは以下の通りです。
入力: 行列 mat、行数 r、列数 c
出力: 完成した魔方陣
Begin
count := 1
mat の全要素を 0 で初期化
range := r * c
i := 0
j := c / 2
mat[i, j] := count // 最上行の中央に「1」を配置
while count < range, do
count を 1 増やす
if i と j の両方が範囲外ならば
i を 1 増やす
else if i のみ範囲外ならば
i := c - 1
j を 1 減らす
else if j のみ範囲外ならば
j := c - 1
i を 1 減らす
else if (i, j) が範囲内かつ mat[i, j] ≠ 0 ならば
i を 1 増やす
else
i と j をそれぞれ 1 減らす
mat[i, j] := count
done
行列 mat を表示
EndC++による実装例
上記のアルゴリズムをC++で実装したコードがこちらです。
#include<iostream>
#include<iomanip>
using namespace std;
void createSquare(int **array, int r, int c) {
int i, j, count = 1, range;
for(i = 0; i<r; i++)
for(j = 0; j<c; j++)
array[i][j] = 0; // 全要素を0で初期化
range = r*c;
i = 0;
j = c/2;
array[i][j] = count;
while(count < range) {
count++;
if((i-1) < 0 && (j-1) < 0) // 行と列の両方が範囲外の場合
i++;
else if((i-1) <0) { // 行のみ範囲外 → 最終行へ移動し、jを減らす
i = r-1;
j--;
}else if((j-1) < 0) { // 列のみ範囲外 → 最終列へ移動し、iを減らす
j = c-1;
i--;
}else if(array[i-1][j-1] != 0) // 左上が埋まっている場合は次の行へ
i++;
else{
i--;
j--;
}
array[i][j] = count;
}
// 魔方陣の表示
for(i = 0; i<r; i++) {
for(j = 0; j<c; j++)
cout <<setw(3) << array[i][j];
cout << endl;
}
}
main() {
int** matrix;
int row, col;
cout << "Enter the order(odd) of square matrix :";
cin >> row;
col = row;
matrix = new int*[row];
for(int i = 0; i<row; i++) {
matrix[i] = new int[col];
}
createSquare(matrix, row, col);
}実行結果
Enter the order(odd) of square matrix :5 15 8 1 24 17 16 14 7 5 23 22 20 13 6 4 3 21 19 12 10 9 2 25 18 11
まとめ
魔方陣は、古代から数学的な興味の対象とされてきた美しい数の配置パターンです。奇数次の魔方陣であれば、「右上方向への移動」と「衝突時の下への移動」というシンプルなルールだけで自動生成できる点が特徴です。このアルゴリズムは計算量が O(n²) と効率的であり、プログラミング学習における二次元配列操作の練習題材としても最適です。
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