【C言語】初期化されていない配列にアクセスするとどうなる?挙動と注意点を解説
はじめに
C言語において、初期化されていない(未初期化の)配列を使用した場合、プログラムは正常に実行されるのでしょうか。本記事では、未初期化配列へのアクセス時に起こる現象を、サンプルコードと実行結果を交えて詳しく解説します。
結論:未初期化配列を使うとどうなるか
未初期化の配列を使用しても、コンパイルエラーや実行時エラーは一切発生しません。
しかし、配列が未初期化のままだと、予測不能な値(不定値・ゴミ値) が出力される可能性があります。
そのため、バグやセキュリティ上の問題を防ぐ観点からも、配列の要素は必ずデフォルト値で初期化しておく ことが重要です。
サンプルプログラム1
以下は、初期化の状態が異なる3つの配列(a、b、c)にアクセスして、それぞれの要素を表示するC言語プログラムです。
#include <stdio.h>
int main(void){
int a[4];
int b[4] = {1};
int c[4] = {1,2,3,4};
int i; //ループカウンタ
//各配列の全要素を表示
printf("\nArray a:\n");
for( i=0; i<4; i++ )
printf("arr[%d]: %d\n",i,a[i]);
printf("\nArray b:\n");
for( i=0; i<4; i++)
printf("arr[%d]: %d\n",i,b[i]);
printf("\nArray c:\n");
for( i=0; i<4; i++ )
printf("arr[%d]: %d\n",i, c[i]);
return 0;
}
実行結果
このプログラムを実行すると、次のような結果が出力されます。
Array a: arr[0]: 4195872 arr[1]: 0 arr[2]: 4195408 arr[3]: 0 Array b: arr[0]: 1 arr[1]: 0 arr[2]: 0 arr[3]: 0 Array c: arr[0]: 1 arr[1]: 2 arr[2]: 3 arr[3]: 4
結果のポイント
配列a(完全に未初期化):メモリ上に残っていた無意味な値(ゴミ値)がそのまま表示されています。
配列b(先頭だけ {1} で初期化):明示的に初期化された arr[0] は 1 ですが、残りの要素は自動的に 0 で初期化 されています。これは、初期化子を1つでも指定すると、残りの要素がゼロで埋められるというC言語の仕様によるものです。
配列c(すべて初期化済み):意図どおり 1〜4 が正しく表示されています。
注意点
配列を初期化せずに使用した場合、デフォルトではゴミ値(不定値)が出力され、エラーメッセージは一切表示されません。これはローカル変数がスタック領域に確保され、そこに以前使われていたデータが残っているためです。つまり、プログラムは「一見正常に動いている」ように見えても、実際には未定義動作(UB: Undefined Behavior)を引き起こしている危険があります。
続いて、別のパターンでも同様の挙動を確認してみましょう。
サンプルプログラム2
#include <stdio.h>
int main(void){
int A[4];
int B[4];
int C[4] = {1,2};
int i; //ループカウンタ
//各配列の全要素を表示
printf("\nArray A:\n");
for( i=0; i<4; i++ )
printf("arr[%d]: %d\n",i,A[i]);
printf("\nArray B:\n");
for( i=0; i<4; i++)
printf("arr[%d]: %d\n",i,B[i]);
printf("\nArray C:\n");
for( i=0; i<4; i++ )
printf("arr[%d]: %d\n",i, C[i]);
return 0;
}
実行結果
このプログラムを実行すると、次のような結果になります。
Array A: arr[0]: 4195856 arr[1]: 0 arr[2]: 4195408 arr[3]: 0 Array B: arr[0]: -915120393 arr[1]: 32767 arr[2]: 0 arr[3]: 0 Array C: arr[0]: 1 arr[1]: 2 arr[2]: 0 arr[3]: 0
まとめ
未初期化の配列にアクセスしてもエラーは出ませんが、出力される値は毎回異なる不定値になる可能性があり、極めて不安定です。
部分的に初期化した場合は、残りの要素が自動的に 0 で埋められます。
安全なコードを書くためには、宣言時に
{0}などで全要素を明示的に初期化する習慣をつけましょう。
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