C#のコンストラクタとデストラクタの違いとは?特徴とサンプルコードで徹底解説
コンストラクタ(Constructor)とは
コンストラクタは、クラスの新しいオブジェクト(インスタンス)を生成する際に自動的に実行される特殊なメンバー関数です。主にフィールドの初期化など、オブジェクトを使い始める前の準備処理を行うために使用されます。
コンストラクタには、次のような特徴があります。
- クラス名と完全に同じ名前を持つ
- 戻り値の型を持たない(voidも記述しない)
- オブジェクト生成時に自動的に呼び出される
例えば、クラス「Demo」に対するコンストラクタは、次のように定義します。
class Demo {
public Demo() {}
}
実際にコンストラクタを使用した例を見てみましょう。
サンプルコード
using System;
namespace LineApplication {
class Line {
private double length; // 線の長さ
// コンストラクタ
public Line() {
Console.WriteLine("Object is being created");
}
public void setLength(double len) {
length = len;
}
public double getLength() {
return length;
}
static void Main(string[] args) {
Line line = new Line();
// 長さを設定
line.setLength(6.0);
Console.WriteLine("Length of line : {0}", line.getLength());
Console.ReadKey();
}
}
}
実行結果
Object is being created Length of line : 6
new Line() でオブジェクトを生成した瞬間にコンストラクタが実行され、「Object is being created」というメッセージが出力されていることがわかります。
デストラクタ(Destructor)とは
デストラクタは、そのクラスのオブジェクトが破棄される(スコープ外に出る・ガベージコレクタによって回収される)際に実行される特殊なメンバー関数です。リソースの解放など、後片付け処理に利用されます。
デストラクタには、次のような特徴があります。
- クラス名の先頭にチルダ(~)を付けた名前を持つ
- 戻り値も引数も持たない
- オブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出される
例えば、クラス名が「Demo」の場合、デストラクタは次のように定義します。
public Demo() { // コンストラクタ
Console.WriteLine("Object is being created");
}
~Demo() { // デストラクタ
Console.WriteLine("Object is being deleted");
}
C#でデストラクタを扱う具体的な例を見てみましょう。
サンプルコード
using System;
namespace LineApplication {
class Line {
private double length; // 線の長さ
// コンストラクタ
public Line() {
Console.WriteLine("Object is being created");
}
// デストラクタ
~Line() {
Console.WriteLine("Object is being deleted");
}
public void setLength(double len) {
length = len;
}
public double getLength() {
return length;
}
static void Main(string[] args) {
Line line = new Line();
// 長さを設定
line.setLength(6.0);
Console.WriteLine("Length of line : {0}", line.getLength());
}
}
}
実行結果
Object is being created Length of line : 6 Object is being deleted
出力の最後に「Object is being deleted」が表示されており、プログラム終了時にオブジェクトが破棄され、デストラクタが自動的に呼び出されたことが確認できます。
コンストラクタとデストラクタの違いまとめ
| 項目 | コンストラクタ | デストラクタ |
|---|---|---|
| 呼び出されるタイミング | オブジェクト生成時 | オブジェクト破棄時 |
| 名前 | クラス名と同じ | クラス名の先頭に ~ を付けたもの |
| 引数 | 持てる(オーバーロード可能) | 持てない |
| 戻り値 | なし | なし |
| 主な用途 | フィールドの初期化など | リソース解放などの後処理 |
このように、コンストラクタは「オブジェクトの誕生時に呼ばれる初期化用のメソッド」、デストラクタは「オブジェクトの消滅時に呼ばれる後処理用のメソッド」であり、両者は対になる存在です。なお、C#ではガベージコレクションによってメモリ管理が自動化されているため、デストラクタの出番は多くありませんが、ファイルハンドルなどのアンマネージリソースを扱う場合には重要な概念となります。
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