デフォルトでは無効!Androidのセキュリティを大幅に強化する「高度な保護」設定の有効化方法
Androidは初期状態でのユーザー保護が年々向上していますが、依然として完璧ではありません。Android 16でスマートフォンのセキュリティがさらに強化された一方で、Googleはある重要なセキュリティ設定をあえてデフォルトで無効にしています。これを有効にすれば、スマートフォンは格段に安全になり、スパム電話や不審なメッセージへの耐性も高まります。
Androidの「高度な保護」とは何か
Androidの「高度な保護(Advanced Protection)」は、Googleが提供する包括的なセキュリティモードで、Androidに散らばっていたほぼすべてのセキュリティ設定を1つのメニューに集約したものです。従来は、スマートフォンをセキュリティ上の脅威から守ろうとすると、設定アプリ内の複数のメニューを行き来する必要がありました。
各所に分散していた従来のセキュリティ設定とは異なり、高度な保護は端末全体、そしてGoogleのアプリ・サービスエコシステム全体に及ぶ強化されたセキュリティ対策を一元的に管理できるコントロールハブとして機能します。位置づけとしてはAppleの「ロックダウンモード」に対するAndroid側の回答と言えますが、より現実的で実用的なアプローチを採用しているのが特徴です。

クレジット:Yadullah Abidi / MakeUseOf
では、なぜGoogleはこの機能をデフォルトで無効にしているのでしょうか。理由は、利便性よりも最大限のセキュリティを優先しているためです。高度な保護が扱うのは強化されたセキュリティ対策のみで、通常のセキュリティ機能の大半はすでにAndroidでデフォルト有効になっています。本来はジャーナリスト、政治活動家、公人、企業幹部といった、高いレベルの保護を必要とする高リスク層向けの機能です。
とはいえ、その内容は盗難防止・検知設定、危険なアプリやウェブサイトからの保護、スパム電話対策など、一般ユーザーにとっても有益な項目を多数含んでいます。日常的な使用体験への影響も最小限に抑えられているため、いくつかのスイッチをオンにするだけで、どんなAndroidユーザーでも強化されたセキュリティの恩恵を受けられます。
高度な保護が実際に行うこと
現在、Androidの高度な保護は6つのカテゴリーに分かれており、さまざまな脅威に対応しています。「どこかで見たことがある」と感じる設定が多いのは、そのほとんどがすでにAndroidに存在する機能だからです。高度な保護は、それらを一括で有効化し、個別に無効化できないようロックします。
端末の安全
「端末の安全」セクションには、盗難・紛失・押収された端末をロックするための3つの設定が含まれます。
- 盗難検知ロック:スマートフォンが手元から奪われるなど、窃盗を示唆する動作を検知すると自動的にロックします。
- オフライン端末ロック:端末がオフラインになった瞬間に自動的にロックします。
- 非アクティブ時の再起動:3日間連続してロックされたままの場合、端末の再起動を強制します。

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窃盗犯は追跡機能を無効化しようと様々な手を講じます。これらの保護機能は、端末を即座に取り戻せない事態に備えて、端末をロックし、データへの不正アクセスを防ぐために設計されています。
アプリ
このセクションには、メモリ関連の脆弱性や危険なアプリから守るための3つの設定があります。
- Google Play プロテクト:端末内の危険なアプリやマルウェアを常時スキャンします。
- 不明なアプリ:提供元不明のアプリのインストールを完全にブロックし、悪意あるアプリのサイドローディングを防ぎます。
- メモリタグ拡張(MTE):アプリによる端末メモリの破壊を防ぎます。対応アプリ限定で、Armv9 CPU搭載機など一部の端末でのみ利用可能です。

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Playストアでは正規のアプリに見えても、実際にはプライバシーを脅かす危険なアプリが存在します。これらの機能を有効にしておけば、そのような被害に遭うリスクを大幅に減らせます。
ネットワーク
Androidは危険なネットワークからの保護にはあまり積極的ではありません。高度な保護のネットワーク設定は、3G/4G/5Gと比べて暗号化が脆弱な2Gネットワークへの接続を遮断するものです。この機能は一部の端末でのみ利用できます。
ただし、住む地域や電波環境によっては、有効化が必ずしも得策とは限りません。2Gは安全性こそ低いものの、広範囲で利用可能であり、上位のネットワークが使えない際の代替手段にもなるからです。都市部であれば通常問題ありませんが、災害時など緊急時に2Gが唯一の通信手段になるケースもあるため、慎重に判断しましょう。
ウェブ
これらの設定は、危険なウェブサイトからユーザーを守ります。
- Android セーフブラウジング:フィッシングサイトや詐欺ページなど有害なWebページを自動的にブロックします。
- Chrome ブラウジング:Chromeが可能な限り、すべてのサイト接続にHTTPSの使用を強制します。他のブラウザには非対応です。
- JavaScript 保護:ChromeのJavaScriptオプティマイザーを無効化します。一部の高度なJavaScript機能が使えなくなりますが、潜在的なセキュリティホールを減らせます。

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これらの保護を最大限に活かすには、AndroidでChromeを使用するのが基本です。Microsoft Edgeなど他の主要ブラウザにも類似の保護機能が組み込まれています。
Phone by Google
Androidスマートフォンはスパム電話からも守ってくれます。深刻な脅威ではないかもしれませんが、同じくらい厄介な存在です。
- 発信者 ID とスパム:Googleが把握している企業番号やスパム番号を識別し、通話画面に警告を表示します。
- スパム フィルタリング:既知のスパム電話を自動的に拒否します。
- 自動通話スクリーニング:着信を自動でスクリーニングし、スパムと判定すれば拒否、問題なければ本人につながります。対応地域限定です。

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お住まいの地域で対応していれば、これらはスマートフォンでスパム電話を回避する最も効果的な方法の一つです。Googleの検出精度は地域によってばらつきがあり、特に導入されたばかりの地域では精度が落ちますが、運用とともに確実に向上していきます。
Google メッセージ
同様のスパム対策は、SMSメッセージにも適用されます。
- スパム保護:スパムメッセージを自動的にフィルタリングし、詐欺の疑いについて警告します。
- 不審なリンク:未知の送信者からのSMS内リンクについて警告します。

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お分かりの通り、これはあらゆるユーザーにとって役立つ、多彩なセキュリティ&スパム対策設定の集合体です。ただし、時に不便が生じる点には注意が必要です。Googleの通話フィルタリングは、正当なビジネス電話やカスタマーサポート、配達の連絡をスパムと誤判定して拒否することがあります。また、サイドローディングが不可能になるため、アプリはGoogle Playストア経由のものに限定されます。
そのような場合は、各設定をそれぞれのメニューから個別に調整するか、高度な保護を一時的にオフにしましょう。多少の不便と引き換えに得られる保護が自分に見合うかどうかは、ユーザー自身が判断することになります。
Androidで高度な保護を有効にする手順
高度な保護の設定は、Android 16の「セキュリティとプライバシー」内にあります。有効化の手順は以下の通りです。
- スマートフォンの設定アプリを開き、「セキュリティとプライバシー」をタップします。
- 画面を下にスクロールし、「その他の設定」の下にある「高度な保護」を探してタップします。
- 「端末の保護」のスイッチをオンにして、セキュリティ設定を有効にします。
- 副作用に関する警告が表示されるので、内容を確認して「オンにする」をタップします。再起動を求められる場合があります。
以上で完了です。これでスマートフォン上で高度な保護が有効になりました。前述の通り、時折小さな不便を感じることはあるかもしれませんが、それを上回る保護効果が得られます。
Googleがこの機能をデフォルトで無効にしているのは理にかなっています。誰もが自分のAndroidを完全にロックダウンしたいわけではなく、高度な保護が制限する機能を日常的に使っているユーザーも多いからです。しかし、それ以外のユーザーにとっては、Googleが誇る最強のモバイルセキュリティがすぐ手の届く場所にあります。あとは、有効にするだけです。
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