Androidの重要なプライバシー設定は3つのメニューの奥に隠れている――「近くのデバイス」権限を今すぐ見直そう
2025年9月21日公開
筆者のYadullah Abidi氏はデリー大学コンピュータサイエンス学部卒業後、チェンナイのアジアジャーナリズム大学院でジャーナリズム修士号を取得。Windows/Linuxシステム、プログラミング、PCハードウェア、サイバーセキュリティ、マルウェア分析、ゲーム分野で10年以上の経験を持ち、現在はMakeUseOfのスタッフライターとしてサイバーセキュリティやコンシューマーテックを中心に執筆しています。JavaScript/TypeScript、Next.js、MERNスタック、Python、C/C++などに精通したフルスタック開発者でもあり、開発者ならではの視点をテックジャーナリズムに持ち込んでいます。
Androidに依然として残るプライバシーの課題
長年の改良にもかかわらず、Androidには依然として目につくプライバシー上の問題が残っています。アプリは位置情報やデータを追跡し、端末の使用状況を監視することで、ユーザーの詳細なプロファイルを作成できます。Androidを使い込むほど、それはGoogleエコシステム全体への依存とデータ流出につながりかねません。
ビッグテックによる追跡を防ぐプライバシー設定は確かに存在します。しかし、その一部を見つけ出すのは考古学的発掘のような作業です。Androidにプライバシー保護機能がないわけではありません。ただ、それらが複数のメニューの奥深くに埋もれているだけなのです。
見つけるのが難しい重要なプライバシー設定
Android 12で導入された「近くのデバイス(Nearby Devices)」権限は、プライバシー向上を目的とした機能でした。Bluetooth機器への接続だけであれば、完全な位置情報の許可を求める代わりに、より限定的なこの権限で済むという発想です。

Credit: Yadullah Abidi / MakeUseOf
しかし実際には、位置情報の許可がなくても、アプリは近くのBluetooth機器をスキャンすることで正確な現在地を割り出せてしまいます。例えば、位置情報をFacebookと共有している友人の隣に座っていれば、あなた自身がFacebookに位置情報を許可していなくても、Bluetoothスキャン経由で居場所を特定され得るのです。
最初は大した問題に思えないかもしれません。「Bluetooth機器の位置情報なんて、どれほど正確なんだ」と思うでしょう。ところがこれが、携帯基地局との接続、Wi-Fiネットワーク、Bluetooth対応機器との距離といったデータポイントと組み合わさると、極めて精度の高い位置推定が可能になります。さらにスマートフォンの加速度センサーや動きのデータまで加われば、推定精度は恐ろしいレベルに達します。
アプリがこの権限を求めるとき、端末は確認ダイアログを表示します。表示されるたびに安易に「許可」を押していなければ、この権限を持つアプリはそれほど多くないはずです。しかし問題は、システムアプリがデフォルトでこの権限を使用している点にあります。
こうしたアプリは通常プリインストールされており、アンインストールや無効化が難しい場合があります。Androidのバージョンによって、「Android System Intelligence」「Personal Data Intelligence」「Android Auto」「Androidセットアップ」などが該当します。
「近くのデバイス」権限の確認方法(Android 16)
探す場所を知らないと、この権限はなかなか見つけられません。設定アプリに検索バーがあるなら、まず検索を活用するのがおすすめです。検索で見つからない場合は、以下の手順を試してください。
- スマートフォンの設定を開き、下へスクロールして「セキュリティとプライバシー」をタップします。
- さらにスクロールし、「プライバシー」セクションにある「プライバシー コントロール」をタップします。
- 「権限マネージャー」をタップします。
- リストから「近くのデバイス」を選択します。
- この機能へのアクセスが許可されているアプリの一覧が表示されます。アプリをタップすると、権限を個別に管理できます。
ここには複数のシステムアプリが並んでいますが、中には本当に権限が必要なものもあります。一方で、Google Pixelを使っているなら「My Pixel」など、許可した覚えのあるサードパーティ製アプリも表示されるでしょう。
「近くのデバイス」アクセスを無効化するとどうなるか
多くの場合、アプリの「近くのデバイス」アクセスをオフにしても、問題なく動作し続けます。特定の機能が使えなくなることはあっても、スマートフォン全体の使い勝手が大きく変わることはないでしょう。
ただし、有効のままにしておくべきアプリもあります。最も分かりやすいのが「Find Hub(端末を探す)」です。紛失時にAndroidスマートフォンを復旧しやすくするため、このアプリにはできるだけ正確に位置をつかめる状態を保ちたいところです。
もう一つが「Android Auto」です。車のインフォテインメントシステムやその他の機器との接続に使用され、ワイヤレス接続によるメディア再生、通知表示、ナビゲーションなどの機能を支えています。

Credit: Digvijay Kumar / MakeUseOf
また、「Android System Intelligence」もこの権限を持っている場合があります。このアプリは端末内でAI関連機能をローカルに動かしていますが、同時にクラッシュログ、診断データ、端末識別子も収集しています。権限を取り消しても大きな支障はないはずですが、テキスト候補や自動ペアリング提案といったAI予測機能の一部が動作しなくなる可能性があります。
それ以外の見覚えのないアプリは無効化して構いません。ユーザー体験への影響はほぼないはずです。ただし、メーカー独自のカスタマイズにより、システムアプリが各種のセンシティブな権限にアクセスしているケースもあるため、端末によって挙動は異なることがあります。
いずれの場合も、権限の取り消しによってシステム上重要な機能が動かなくなったときは、アプリまたは端末から再度アクセス許可を求めるプロンプトが表示されます。基本方針としては、自分が明示的に許可していないアプリについては、この権限をオフにするのがおすすめです。
権限の見直しは一度きりではなく継続的な作業
Androidでは、本来有効化しておくべき重要なセキュリティ設定がデフォルトでオフになっていることもあります。「近くのデバイス」は定期的にチェックし、見覚えのないアプリからは取り消すべき重要な権限です。
忘れてならないのは、Androidスマートフォンの権限監査が一度きりの作業ではないという点です。アップデートで新しいシステムアプリが追加されることもあれば、Androidのメジャーアップグレードで権限がリセットされることもあります。さらにメーカーは、Googleの提供するものに加えて、独自のプライバシー侵害的なシステムアプリを搭載することも少なくありません。
あなたのデータは、あなた自身のものです。うっかり過剰なアクセスを許してしまった怪しいアプリのものではありません。ときどき数分だけ時間を取ってセキュリティメニューを掘り起こし、静かにプライバシーを脅かす権限をオフにしましょう。
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