iPhoneの動作が遅いと感じたら?Appleによるパフォーマンス制限の確認方法と対処法
Appleは、バッテリーが劣化した古いiPhoneのCPU性能を意図的に制限していることで批判を浴びてきました。古いiPhoneを長く使っている方なら、年月とともに動作が遅くなったと感じたことがあるかもしれません。しかし、それが本当にバッテリーのせいなのか、どうやって見分ければよいのでしょうか。この記事では、お使いのiPhoneが性能制限(スロットリング)を受けているかどうかを確認する方法と、その対処法を詳しくご紹介します。
なぜAppleはiPhoneの性能を制限するのか?
Appleが古いiPhoneの動作を意図的に遅くしていることが明らかになりました。バッテリーが劣化すると、iOSはCPUへの電圧を意図的に下げます。これによりデバイスはより効率的に動作し、突然のシャットダウンを防げますが、その反面、処理能力は低下します。これが「iOSデバイスは使い込むほど遅くなる」というユーザーの体感につながっています。アプリやiOSの新バージョンが高性能なデバイス向けに設計されていることも一因ですが、バッテリーの劣化も大きく影響しているようです。
1. Geekbenchのスコアを確認する

Appleのスロットリングは、ベンチマークアプリ「Geekbench」のスコア比較から発覚しました。同じ方法で自分のデバイスもチェックできます。
1. App StoreからGeekbenchアプリをダウンロードします。無料ではありませんが、手頃な価格です。
2. デバイスでアプリを開き、「Select Benchmark」の下にある「CPU」を選択します。

3. 画面下部の「Run benchmark」をタップしてテストを開始します。所要時間は2〜20分程度ですが、通常は10分以内に完了します。テスト実行前に、低電力モードがオンになっている場合は必ずオフにしておきましょう。

4. テストが完了するまで待ちます。完了すると、結果が4桁の数字で表示されます。上部にある「Single-Core Score(シングルコアスコア)」を確認してください。

5. 自分のスコアを、同じ機種を使用している他のユーザーのシングルコアスコアと比較します。数ポイントの差であれば心配ありませんが、数百ポイントも低い場合は、デバイスが以前ほどの性能を発揮できていない可能性があります。
2. バッテリーの警告メッセージを確認する
iPhoneのバッテリーが著しく劣化している場合、設定アプリに警告が表示されます。
1. 設定アプリで「バッテリー」メニューを開きます。

2. 「お使いのiPhoneのバッテリーは修理が必要な可能性があります」という警告が表示されていないか確認します。何も表示されていなければ、ひとまず問題ありません。

3. バッテリーの状態を詳しくチェックする
これは間接的な指標ですが、バッテリーが劣化している場合、予期しないシャットダウンを防ぐためにiOSがCPU性能を制限している可能性があります。まず注意したいのは、App Storeのサードパーティ製アプリに頼らないことです。iOS 10以降、Appleは開発者がバッテリーの詳細情報へアクセスすることを禁止しているため、そうしたアプリは正確な情報を提供できず、広告表示ばかりが目立ちます。実際にバッテリーの状態を確認するには、以下の方法があります。
Apple Storeに持ち込む:最も確実で信頼性の高いバッテリー診断はApple Storeで受けられます。ただし、事前の予約が必要で、デバイスを持って店舗に出向く必要があります。遠方にお住まいの方にとっては不便だったり、難しかったりすることもあるでしょう。
Macアプリを使う:「coconutBattery」というアプリでiPhoneのバッテリー状態を確認できます。本来はMacBookのバッテリー向けツールですが、接続したiPhoneの診断にも対応しています。iPhoneをMacに接続してアプリを起動し、上部で「iOS Device」を選択しましょう。バッテリー容量が設計容量の約80%まで低下していたら、交換を検討する目安です。

Macのコンソールアプリを使う:Macの「アプリケーション/ユーティリティ」フォルダからコンソールアプリを開き、サイドバーで自分のiOSデバイスを選択します。検索ボックスに「batteryhealth」と入力し、表示されたメッセージをクリックすると、ウィンドウ下部の詳細ペインに「BatteryHealth」の項目が現れます。「Good」と表示されていれば、バッテリーは健全な状態です。

Appleによる性能制限を解消するには
iOSによってiPhoneの性能が制限されていることが判明した場合、現時点で唯一の根本的な解決策はバッテリーの交換です。密かにデバイスの動作を落としていたことへのお詫びとして、Appleは対象となる古いiPhoneのバッテリー交換を29ドルで提供しました。これは従来の79ドルから50ドルの値引きとなるものです。対象機種はiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SEで、割引価格は2018年中まで有効でした。ただし、割引が適用されるのはバッテリー交換が本当に必要と判断された場合のみのため、まずAppleのバッテリー診断で劣化が認められる必要があります。また、Appleは2018年初めに新しいiOSアップデートをリリースし、「ユーザーがiPhoneのバッテリーの状態をより把握できる新機能」を提供すると発表しています。
まとめ:このようなことは再び起こるのか?
Appleは今回の電源管理に関する騒動について謝罪しましたが、秘密裏のスロットリングはiOSデバイスの恒久的な機能になってしまうのでしょうか。結論から言えば、その可能性は極めて低いでしょう。世間の大きな反発を受け、Appleは今後、ユーザーに対してスロットリングの実施を明示するか、無効化する選択肢を提供することが求められるはずです。
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