日産ムラーノ完全刷新:最小限のメンテナンスで信頼できる走りを続ける中型SUV
安易に見過ごさないでほしい。これは10年前にイメージしていたあの日産ムラーノではない。2016年以来となる本格的なモデルチェンジを遂げた新型ムラーノは、先入観を持たずに見る価値が十分にある1台だ。
旧型ムラーノは華やかなライバル車に比べてやや地味な存在だったものの、「壊れにくく安心して乗れるファミリーSUV」として静かに支持され続けてきた。何かを再発明しようとする車ではなく、ただ確実に機能する車だったのだ。
そして4代目となった新型ムラーノは、新しいエクステリアデザイン、ターボエンジン、はるかにモダンになったインテリアによって、真のリセットを果たした。耐久性と長期信頼性という評価を損なうことなく、セグメントの話題に返り咲いた明確な前進である。
※本記事のデータは、日産のほかEPA(米国環境保護庁)、IIHS(米国道路安全保険協会)、J.D.パワー、NHTSA(米国高速道路安全局)などの公的・権威ある情報源に基づいて作成されています。
2026年型日産ムラーノの新要素
現代化をもたらすデザイン・パワートレイン・インテリアの変更点
最新のムラーノは4代目として本格的に生まれ変わり、外観もテクノロジーも大幅にモダン化された。ボディはワイド化され、フロントには新開発の「クリスタルキューブ」LEDヘッドライトを、リアにはフルワイドのライトバーを採用し、日産の新しいデザイン方向性に沿った姿となっている。
ボンネット下では、従来の3.5リッターV6エンジンが廃止され、2.0リッターVC-Turbo直列4気筒ターボに新しい9速オートマチックトランスミッションを組み合わせた新構成へと移行。効率向上を図りつつ、日常の走行性能もしっかり維持する大胆な転換だ。
エクステリア:存在感を放つ力強い新デザイン
新型ムラーノの外装は先代から大きく一歩進んだデザインとなっている。全幅が2.6インチ(約66mm)拡大され、より安定感のあるワイドなスタンスを実現。フロントには日産の「Vモーショングリル」に超スリムなLEDヘッドライトを組み合わせ、デイタイムランニングライトを内部に隠蔽した洗練された表情に仕上げている。日産によれば、この構成は空力性能にも寄与するという。
リアまわりはさらに整理され、リデザインされたテールゲートとバンパーにリアワイパーやマフラーテールパイプを格納することで、より滑らかな外観に。ナンバープレートはバンパー下部へ移設され、フルワイドLEDテールライトが際立つデザインとなった。上級グレードではキックセンサー付きハンズフリーパワーテールゲートも選択可能で、荷物の積み降ろしも容易になる。
インテリアの快適性とテクノロジーが大きく進化
室内は、日産が「走る聖域」と呼ぶ空間へと生まれ変わり、先代からの大きな飛躍を肌で感じられる仕上がりだ。自動車メディアTopSpeedのセス・マイアースマ氏はこのキャビンを「このクラスで期待される水準を一段上回る」と評しており、その言葉が的確に状況を物語っている。
ダッシュボードの主役は、インフォテインメントとデジタルメータークラスターを担う12.3インチのデュアルディスプレイ。フラットボトムの2本スポークステアリングホイールと組み合わされ、シャープなグラフィックスとともに、全体的によりクリーンでテック志向の印象を与える。
素材の質も大きく向上し、光の加減で色調が変化する「ムラーノガラス」など新しいトリムが採用された。フロントシートは通気機能とマッサージ機能付きが選べ、リアシートは背もたれを薄くすることで足元スペースを拡大。さらに64色アンビエント照明、パノラミックムーンルーフ、リデザインされたセンターコンソール内蔵のワイヤレス充電器まで完備している。
パフォーマンスとドライブフィールもアップグレード
| エンジン | 馬力 | トルク | トランスミッション |
|---|---|---|---|
| 2.0L VC-Turbo 直列4気筒 | 241hp | 260lb-ft(約35.7kgm) |
新型ムラーノでは、旧来の3.5リッターV6に代わり、241馬力・260lb-ftのトルクを発生する2.0リッターVC-Turbo直列4気筒ターボが搭載される。これまでのCVTに代わって新開発の9速ATが組み合わされ、路上でのレスポンスと洗練度が高まった。
エンジン形式が変わっても燃費性能は競争力を維持し、EPA測定値でFF・AWDともに実質燃費23mpg(約9.8km/L)を達成。乗り味にも改良が加えられ、ショック absorber のチューニングを見直すことで、ハンドリングを損なうことなく揺れや突き上げを抑えている。
トップクラスの安全技術と運転支援システム
新型ムラーノは、日産の「セーフティシールド360」により包括的な安全装備を標準搭載する。自動緊急ブレーキ、後方横方向車両警報、ブラインドスポットモニタリングなどをひとまとめにしたパッケージだ。さらに最新のProPILOT Assistシステムにより、アダプティブクルーズコントロールと車線中央保持機能が追加され、長距離運転のストレスを軽減する。
これらの装備はドライバーと同乗者の双方に強い安心感をもたらし、ムラーノ全体の魅力を高めている。安全性においてもIIHS「トップセーフティピック+」認定およびNHTSA総合5つ星評価という高い評価を受けている。
2025年型日産ムラーノの価格とグレード展開
各グレードの価格と装備内容
新型ムラーノは「SV FWD」「SV AWD」「SL AWD」「Platinum AWD」の4グレード構成。ベースとなるSV FWDは40,470ドルから、フル装備のPlatinum AWDは49,600ドルまで設定されている。
エントリーグレードでも装備は十分に充実しており、上位グレードに進むごとに快適性・テクノロジー・ラグジュアリー装備が段階的に追加されていく構成だ。
信頼性の遺産を受け継ぐ
ムラーノが長年にわたり人気を保ってきた最大の理由のひとつは、その卓越した信頼性への評価だ。新型モデルは、よりシンプルなメカニズムと長期的なトラブルを抑えるよう設計された効率的なパワートレインによって、この伝統をさらに強化している。新開発の9速ATは滑らかで耐久性のある動作を目指して開発され、VC-Turboエンジンは可変圧縮比技術により効率と日常性能の両立を図っている。
J.D.パワー信頼性調査では、2025年型ムラーノはクラス最高評価の中型SUVとしてランキングされ、ホンダ、ヒョンデ、スバルのライバルを上回った。こうした結果は決して偶然ではなく、ムラーノは長年にわたり着実に信頼性の名声を積み上げてきたモデルなのである。
メンテナンスも驚くほどシンプルで、定期的なケアを続ければ長年にわたるトラブルのないオーナーシップが期待できる。派手さよりも確実さを重視する買い手にとって、このストレスフリーな長期信頼性こそが新型ムラーノの大きな魅力となっている。
総評:ムラーノは帰ってきた、しかも進化して
全面改良された新型ムラーノは、更新されたデザイン、先進的なテクノロジー、そして日産が長年培ってきた信頼性へのこだわりによって、古参のSUVネームプレートを現代の話題へと呼び戻すことに成功した。刷新されたエクステリア、進化したインテリア、新型パワートレインが一体となり、以前よりもはるかに完成度の高いパッケージへと昇華されている。
さらにJ.D.パワーがクラスで最も信頼性の高いSUVのひとつと評価している点も見逃せない。保守的な側面は残るものの、急速に進化するセグメントの中で、再び十分に存在感を主張できる1台へと生まれ変わったのである。
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