iPhoneのiOSをダウングレードする方法【ベータ版・正式版それぞれの戻し方】
iOSのアップデートは非常に魅力的です。iPhoneの機能を向上させる素晴らしい新機能が追加されるだけでなく、ほとんどのマイナーアップデートには、既知のバグや不具合を修正する多数の修正も含まれています。
しかし、iOSのベータ版は話が別です。ベータ版では、重要な機能が動作しなくなったり、アプリが正常に起動できなくなったり、バッテリー関連の問題が発生したりすることがよくあります。まれに、正式リリース版でも同様の問題が起こることがあります。
他のトラブルシューティング手段をすべて試しても解決しない場合(iPhoneのリセットは試しましたか?)、iOSのダウングレードが有効な解決策になる可能性があります。
iOSダウングレードの仕組み
利用中のiOSがベータ版か正式版かによって、iPhoneのシステムソフトウェアのダウングレード方法は以下のように異なります。
- ベータ版から最新の正式版へダウングレードする場合は、リカバリーモードでiPhoneを復元します。手順は複雑ではなく、いつでも実行できます。
- 正式版から別の正式版へダウングレードする場合は、IPSW(iPod Software)ファイルを使ってiPhoneを復元します。Appleは新しいiOSのリリース後、数日〜数週間で旧バージョンの「署名」(認証)を停止します。そのため、多くの場合、直前のバージョン以外には戻せません。この期間を逃すとダウングレードは不可能になります。
なお、iPhoneのダウングレード(ベータ版・正式版どちらの場合も)を行うと、すべてのデータが消去されます。アプリ、設定、書類、写真、メッセージ、連絡先などが対象です。
ダウングレード先と同じ(またはそれ以前の)iOSバージョンで作成したiCloudまたはFinder/iTunesのバックアップがあれば、復元後にそこからデータを取り戻せます。また、写真やメッセージなどiCloudと同期済みの一部のデータは、Apple IDでサインインするだけで復元できます。
ただし、ダウングレードしたiPhoneは、新しいiOSバージョンで作成されたバックアップを受け付けません。たとえば、iOS 14.3のiCloudやFinder/iTunesバックアップを使ってiOS 14.2にデータを復元することはできません。同様に、iOS 14.4ベータ版のバックアップをiOS 14.3正式版に使うこともできません。
古いバックアップがない場合、データを取り戻す唯一の方法は、新しいFinder/iTunesバックアップを作成し、バックアップのPLISTファイルを編集する回避策を使うことです。詳細については後述します。ただし、この操作によってデータを失っても、当方は一切の責任を負いませんのでご了承ください。
iOSベータ版から正式版へのダウングレード方法
iPhoneをベータ版から正式版のiOSへダウングレードする(iOS 14.0ベータからiOS 13.7へ、またはiOS 14.4ベータからiOS 14.3へなど)のは、比較的簡単です。ただし、ダウングレード先のバージョンを自由に選ぶことはできません。
1. USBケーブルでiPhoneをPCまたはMacに接続します。
2. FinderまたはiTunesを開き、iPhoneを選択します。
3. iPhoneを強制再起動して、リカバリーモードに入ります。
4. FinderまたはiTunesで「復元」を選択します。
5. 「復元してアップデート」を選択し、続行することを確認します。
6. ライセンス条項に同意します。
7. Finder/iTunesが正式版のiOSをMacまたはPCにダウンロードし終わるまで待ちます。インターネット接続速度によっては、完了まで数分から1時間程度かかることがあります。
重要: ダウンロード中にiPhoneがリカバリーモードを抜けた場合(15分経過すると自動的に抜けます)、ダウンロードが完了するのを待ってから、再度リカバリーモードに入れてください。その後、手順4〜6を繰り返します。
Finder/iTunesがアップデートファイルのダウンロードを終えると、MacまたはPCが自動的にiPhoneの復元を開始します。「iPhoneが工場出荷時の設定に復元されました…」というメッセージが表示されたら「OK」を選択します。ただし、iPhoneに「こんにちは」画面が表示されるまで、ケーブルは抜かないでください。
iOS正式版から以前の正式版へのダウングレード方法
iPhoneを正式版から以前の正式ビルドへダウングレードするのは、やや複雑です。まず、MacまたはPCで署名済みのシステムソフトウェアIPSWファイルをダウンロードする必要があります。その後、Finder/iTunesを使って、ダウンロードしたファイルからiPhoneを復元します。
1. iPhoneで「設定」アプリを開きます。次に、「Apple ID」>「探す」>「iPhoneを探す」と進み、「iPhoneを探す」をオフにします。
2. MacまたはPCでIPSW.meにアクセスします。
3. iPhoneのモデルを選択します。次に、ダウングレードしたい署名済みのiOSバージョンを選択します。現在使用中のバージョン以外に署名済みのリリースが表示されない場合、ダウングレードはできません。
4. IPSWシステムソフトウェアファイルをダウンロードします。
5. USBケーブルでiPhoneをパソコンまたはMacに接続します。
6. FinderまたはiTunesを開き、iPhoneを選択します。
7. Optionキー(Mac)またはShiftキー(PC)を押しながら、「iPhoneを復元」ボタンを選択します。
8. ダウンロードしたIPSWファイルを選択し、「開く」を選択します。
9. 「復元」を選択します。
MacまたはPCがすぐにiPhoneのダウングレードを開始します。「iPhoneが工場出荷時の設定に復元されました…」というポップアップメッセージが表示されたら「OK」を選択します。ただし、iPhoneに「こんにちは」画面が表示されるまで、iPhoneは接続したままにしてください。
iCloudまたはFinder/iTunesバックアップからデータを復元する方法
iOSのダウングレード後、互換性のあるiCloudまたはFinder/iTunesバックアップを使用してデータを復元できます。iPhoneのセットアップ時に、「Appとデータ」画面で「iCloudバックアップから復元」または「MacまたはPCから復元」を選択し、画面の指示に従ってデータを戻しましょう。
新しいiOSバージョンで作成されたiCloudやFinder/iTunesバックアップからはデータを復元できないため、以下の回避策が役立ちます。ただし、この方法はFinder/iTunesバックアップのみに対応しています。
1. MacまたはPC用のPLISTエディターをダウンロードします。以下がおすすめです。
Mac: BBEdit
PC: plist Editor Pro
2. パソコン上で、Finder/iTunesバックアップが保存されているフォルダーに移動します。
Mac: Finderを開き、Command+Shift+Gキーを押し、以下のパスをコピーして「移動」を選択します。
~/Library/Application Support/MobileSync/Backup
PC: Windows+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、以下のパスをコピーして「OK」を選択します。
%USERPROFILE%/Apple Computer/MobileSync/Backup
ディレクトリが存在しない場合は、代わりに次のパスを使用してください。
%APPDATA%/Apple Computer/MobileSync/Backup
3. iPhoneのバックアップフォルダーを選択します。
4. Info.plistを見つけて、PLISTエディターで開きます。
5. Product Versionという行を探します。Cmd+FキーまたはCtrl+Fキーを押して、PLISTエディターの検索機能を使うと素早く見つけられます。
6. Product Versionの行にあるiOSバージョン番号を、ダウングレード先のiOSバージョンに書き換えます。たとえば、iOS 14.2にダウングレードしたばかりなら、バージョン番号として「14.2」を入力します。
7. Cmd+SキーまたはCtrl+Sキーを押して変更を保存し、PLISTエディターを終了します。
これでバックアップから復元できます。iTunesまたはFinderに戻り、iPhoneを選択し、「このバックアップから復元」の横のメニューでバックアップを選んで、「続ける」を選択します。
まとめ
iOSのダウングレード自体は難しくありません。ただ、ダウングレード先のバージョンを自由に選べない点だけが制約です。そもそも、iPhoneで深刻な問題が繰り返し発生しているのでなければ、ダウングレードを行う必要性は低いでしょう。あくまで最終手段として実行することをおすすめします。
ご不明な点があれば、コメントでお知らせください。できる限りサポートいたします。
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