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人事業務の効率を高める7つの必須Excel関数

人事業務の効率を高める7つの必須Excel関数

Excelは、人事(HR)チームが最もよく活用するツールの一つです。人事担当者は毎日、日付や締め切りの管理、従業員記録の整備、休暇トラッキング、採用ワークフローの進行管理など、多岐にわたる業務をこなしています。Excelの組み込み関数を使えば、計算を自動化してミスを減らし、こうした日常業務を大幅に効率化できます。適切な関数を把握しておけば、繰り返し作業を自動化し、何時間もの労力を節約することも可能です。

この記事では、人事管理を効果的に行うための7つのExcel関数を解説します。取り上げるのは、NETWORKDAYS、NETWORKDAYS.INTL、WORKDAY、WORKDAY.INTL、DATEDIF、EDATE、YEARFRACの7つです。これらの関数は、土日や祝日を除外した日付処理に特に威力を発揮します。

それでは、サンプルの人事データセットを使いながら、各関数の具体的な使い方を見ていきましょう。

1. NETWORKDAYS:2つの日付間の営業日数をカウントする

NETWORKDAYSは、開始日から終了日までの営業日数を返します。土曜・日曜に加え、オプションで指定した祝日も除外されます。休暇取得日数の集計や、採用プロセスの所要期間の測定などに最適な関数です。

構文:

=NETWORKDAYS(start_date, end_date, [holidays])
  • start_date: 開始日
  • end_date: 終了日
  • [holidays](省略可): 祝日の日付範囲

人事での活用例: 2026年2月10日から2026年2月14日までの休暇取得日数を、祝日を除いて算出します。

  • 任意のセルを選択し、次の数式を入力します。
=NETWORKDAYS(E2,F2,$N$2:$N$6)

この数式により、土日と公式の祝日を除外した、従業員の欠勤日数(営業日ベース)を求めることができます。

人事業務の効率を高める7つの必須Excel関数

ポイント: NETWORKDAYSは週末が土曜・日曜であることを前提としています。自社の週末設定が異なる場合は、後述のNETWORKDAYS.INTLを使用しましょう。

2. NETWORKDAYS.INTL:独自の週末設定で営業日数をカウントする

この関数はNETWORKDAYSと似ていますが、週末を自由に定義できる点が異なります。地域によっては金曜・土曜が週末となるケースもあります。標準的な土日休みではない組織でも、NETWORKDAYS.INTLなら独自の週末パターンを指定でき、さまざまな勤務形態を扱うグローバルな人事部門にとって非常に有用です。

構文:

=NETWORKDAYS.INTL(start_date, end_date, weekend, [holidays])
  • start_date/end_date: 上記と同じ
  • weekend: 非稼働日を示す番号または文字列(例:1=土日、7=金土)
  • [holidays](省略可): 祝日の日付範囲

weekend引数には、次のようなコードを指定できます。

  • 1 = 土曜・日曜
  • 7 = 金曜・土曜
  • または「0000110」のような7桁のパターン文字列

人事業務の効率を高める7つの必須Excel関数

人事での活用例: 地域拠点の休暇管理

ある従業員が金曜・土曜が週末の勤務体系であるとします。その場合の総休暇日数を算出してみましょう。

  • 任意のセルを選択し、次の数式を入力します。
=NETWORKDAYS.INTL(E3,F3,7,$N$2:$N$6)

これにより、異なる週末パターンに対応した休暇中の営業日数をカウントできます。

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実務上の価値: この関数がないと、非標準の勤務体系で働く従業員の休暇残高が誤って計算される恐れがあります。

3. WORKDAY:将来または過去の営業日を求める

WORKDAYは、開始日から指定した営業日数だけ前後した日付を返します。土日と祝日は自動的に除外されます。採用スケジュールや試用期間の終了予定日の算出などに役立ちます。

構文:

=WORKDAY(start_date, days, [holidays])
  • start_date: 基準となる日付
  • days: 加算する(正の数)または減算する(負の数)営業日数
  • [holidays](省略可): 祝日の日付範囲

人事での活用例: オンボーディングや試用期間のチェックポイントを設定する

入社日から60営業日後にあたる日付を、試用期間のマイルストーンとして算出したいケースを考えてみましょう。

  • 任意のセルを選択し、次の数式を入力します。
=WORKDAY(K2,60,$N$2:$N$6)

この結果、土日と祝日をスキップした60営業日後の日付が得られます。単純に暦日で60日を足すのではなく、営業日ベースのマイルストーン日を返してくれるのがポイントです。

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その他の活用法:

採用チームでは、次のような目標設定にも使えます。

「候補者には、最終面接から10営業日以内に内定通知書を送付する」

数式:

=WORKDAY(K2,10,$N$2:$N$6)

ここでK2には面接日が入っています。この数式は、内定通知書の送付期限となる日付を返します。

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4. WORKDAY.INTL:独自の週末設定で営業日を求める

WORKDAY.INTLはWORKDAYと同様に機能しますが、週末の構成を自由に定義できます。海外拠点を含む人事運営、国をまたぐ採用調整、現地に合わせたオンボーディング日程の策定などに特に有用です。

構文:

=WORKDAY.INTL(start_date, days, weekend, [holidays])

人事での活用例: 拠点ごとの採用期限の管理

ある地域の人事オフィスが金曜・土曜を週末としており、面接の5営業日後に内定提示日を設定したいとします。

数式:

=WORKDAY.INTL(K3,5,7,$N$2:$N$6)

この数式は、そのオフィスの実際の勤務カレンダーに基づいた内定提示期限を返します。2026年2月11日に面接を受けた候補者の5営業日後の期限は、採用する週末モデルによって異なる日になるのです。

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人事の視点: 本社のカレンダールールをすべての支店に一律に適用してしまう、ありがちなミスを防げます。

5. DATEDIF:勤続年数や在籍期間を測定する

DATEDIFは、2つの日付の差を年・月・日の単位で計算します。人事レポート作成において最も有用な関数の一つで、勤続表彰、昇進資格の判定、退職金や福利厚生の適格性確認などに特に役立ちます。

構文:

=DATEDIF(start_date, end_date, unit)

主なunit(単位)の指定値:

  • 「Y」=満年数
  • 「M」=満月数
  • 「D」=満日数
  • 「YM」=年を除いた月数
  • 「MD」=月と年を除いた日数

人事での活用例: 従業員の勤続年数を算出する

2020年5月15日の入社日から今日までの勤続年数を、現在日としてTODAY()を使って算出します。

数式:

=DATEDIF(C2,TODAY(),"Y")

この数式は、入社日からの総勤続年数を計算します。

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勤続年数を「年と月」で表示したい場合は、次のようにします。

=DATEDIF(C2,TODAY(),"Y")&"年"&DATEDIF(C2,TODAY(),"YM")&"ヶ月"

日付を手動で引き算するよりも、より正確で見やすい勤続年数の結果が得られます。

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重要な注意点: DATEDIFはExcelでサポートされていますが、数式入力時の候補リストには表示されない場合があります。ただし、問題なく動作しますので安心してください。

6. EDATE:月単位の人事イベントをトラッキングする

EDATEは、指定した日付からちょうど指定月数前後の日付を返します。「30日を加算する」という方法では暦のずれが生じますが、EDATEは同じ「日」に着地するため、定期的な人事イベントの管理に理想的です。

構文:

=EDATE(start_date, months)
  • 未来の日付を求める場合は正の数を指定
  • 過去の日付を求める場合は負の数を指定

人事での活用例: 試用期間と本採用日の管理

C2に入社日が入っていて、試用期間が3か月の場合:

=EDATE(C2,3)

この数式は、従業員の試用期間終了日を返します。

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人事での活用例: 入社6か月後の福利厚生適用開始日の確認

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人事での活用例: 年間契約の更新日管理

TODAY()と組み合わせてリアルタイム追跡:

試用期間が完了しているかどうかを判定するには:

=IF(TODAY()>=EDATE(C2,3),"試用期間完了","試用期間中")

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7. YEARFRAC:勤続年数を小数形式の年数で計算する

YEARFRACは、2つの日付間の年数を小数(端数付き)で返します。満年数や満月数よりも精密な勤続年数が必要な場合に、人事業務で重宝します。

構文:

=YEARFRAC(start_date, end_date, [basis])
  • start_date/end_date: 上記と同じ
  • [basis](省略可): 日数計算方式(0=米国方式30/360、1=実際日数/実際日数 など)

人事での活用例: 高精度な勤続年数の算出

数式:

=YEARFRAC(C2,TODAY())

この数式は、総勤続年数を小数で返します。たとえば、ある従業員の勤続年数が約5.14年であるといった具合に表示されます。

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応用テクニック:TODAY()で人事トラッカーを自動更新する

TODAY()は現在の日付を返し、ブックが再計算されるたびに自動的に更新されます。報告日を毎日手動で書き換える代わりに、TODAY()を使えばファイルを常に最新の状態に保てます。

構文:

=TODAY()

人事での活用例: リアルタイムのステータス計算

TODAY()を他の関数と組み合わせれば、自動更新されるトラッカーを作成できます。

勤続年数は手を加えなくても毎日自動的に更新されます。

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人事業務で効果的に使うためのコツ

  • 祝日テーブルを作成する: 公式の祝日を一つの範囲にまとめておき、数式からその範囲を参照しましょう。ブックの保守が格段に楽になり、一度更新すればすべての数式に自動反映されます。
  • 名前付き範囲を活用する: =NETWORKDAYS(HireDate, TODAY(), CompanyHolidays) のように書くと、=NETWORKDAYS($C$4, TODAY(), $N$2:$N$45) よりも読みやすくなります。行の挿入・削除があっても数式エラーを防ぎやすくなります。
  • 日付入力を検証する: 日付に見えても実際には文字列として保存されているデータがあると、日付系の数式は黙って失敗することがあります。これらの数式に入力される列には、データ → データの入力規則 → 日付 を設定しておきましょう。
  • 地域設定に合わせて調整する: 自分の環境の日付形式や週末の慣習に合わせて、数式をテストしてください。
  • 関数を組み合わせる: DATEDIFとIFを組み合わせれば、資格要件の判定などに活用できます。
  • エラーを処理する: 数式をIFERRORで囲みましょう。例:=IFERROR(NETWORKDAYS(E2,F2),"日付が不正です")。
  • 動的な日付を使う: 数式をTODAY()と組み合わせれば、リアルタイム更新が可能になります。

まとめ

この7つのExcel関数をマスターすれば、人事管理の効率と精度は大きく向上します。優れた人事ワークブックは、単に従業員データを保存するだけのものではありません。業務上の疑問に、迅速かつ一貫して、正確に答えられるようにしてくれます。まずはサンプルのスプレッドシートで練習し、これらの関数が日常業務をどれだけ自動化できるかを体感してみてください。複雑なシステムや高度な自動化ツールを導入しなくても、これらの関数を組み合わせるだけで、人事業務におけるExcelの有効性は飛躍的に高まります。


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