Excelで複数の条件を使って表示形式をカスタマイズする方法|実例12選
本記事では、Excelにおけるユーザー定義の表示形式(カスタム数値形式)を、複数の条件を組み合わせて設定する方法を詳しく解説します。ユーザー定義の表示形式に使われるさまざまな記号の意味や使い方を学び、通貨、符号、文字列、色などを含む複数条件での書式設定ができるようになります。
Excelでユーザー定義の表示形式を作成する基本手順
ユーザー定義の表示形式を扱う前に、その基本的な操作手順を確認しておきましょう。以下の手順で設定できます。
- まずワークシートを開き、ユーザー定義の表示形式を適用したいセルを選択します。
- 次にマウスの右クリックを行い、「セルの書式設定」を選択します。

- 「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されます。
- まだ選択されていない場合は、「表示形式」タブをクリックします。
- 分類欄から「ユーザー定義」を選択します。
- 種類欄に書式コードを直接入力するか、一覧から希望の書式を選択します。
- 最後に「OK」をクリックして書式を適用します。

ユーザー定義の表示形式の仕組み(4つのセクション)
ユーザー定義の表示形式を理解するには、その構造を知ることが重要です。Excelのユーザー定義表示形式はセミコロン(;)で区切られた最大4つのセクションで構成されており、それぞれ異なる役割を持っています。
- 正の数の書式(#,##0.000): 桁区切り記号付きで小数点以下3桁を表示します。
- 負の数の書式(#,##0.000): 正の数と同じ書式ですが、数値が括弧で囲まれて表示されます。
- ゼロの書式("-"): 「0」の代わりにダッシュ(–)を表示します。
- 文字列の書式([Red]@): 文字列を赤色のフォントで表示します。
すべてのセクションを指定する必要はありません。セクションが1つだけの場合は正の数の書式として扱われます。負の数の書式を指定したい場合は、必ず先に正の数の書式を指定しておく必要があります。また、標準の書式を適用したい場合は、書式コードの代わりに「General」と入力します(例:General;-General;"General")。なお、日本語版Excelでは「G/標準」と表記される場合もあります。
複数条件を活用したユーザー定義表示形式の12の実例
ここからは、複数の条件を組み合わせたユーザー定義の表示形式の作成方法を12の実例で紹介します。いずれも標準書式の数値データに対してカスタム書式を適用していきます。それでは順番に見ていきましょう。
1. 正の数の小数点桁数と桁区切りを制御する
この例では、標準書式の数値が入力されたセル範囲(B5:B6)に対して、桁区切り(カンマ区切り)と小数点以下の桁数を制御します。

- まず、元の数値を対象の列にコピーします。
- 次に、対象となるセル範囲を選択します。

- 選択範囲を右クリックし、「セルの書式設定」をクリックします。

- 「セルの書式設定」ダイアログボックスが開きます。
- 「表示形式」タブに移動します。
- 分類から「ユーザー定義」を選択します。
- 種類のボックスにカーソルを置き、桁区切りと小数点以下2桁を表示するには #,##0.00 という書式コードを入力します。
- 最後に「OK」をクリックします。

- 下のスクリーンショットのような結果になります。

2. 正の数と負の数両方の小数点桁数・桁区切りを制御する
次に、正の数と負の数の両方に対して桁区切りと小数点以下の桁数を制御する方法です。同じ書式コードを2回使います。1つ目は正の数用、2つ目は負の数用で、負の数は括弧で囲んで表示されます。

手順は前の例とほぼ同じです。
手順:
- 数値をコピーして対象列に貼り付け > セル範囲を選択 > 右クリックで「セルの書式設定」> 「表示形式」> 「ユーザー定義」> 「種類」> #,##0.00;(#,##0.00) を入力 > 「OK」。
- すると、下の画像のような出力が得られます。
- 負の数が最初の括弧内に表示されていることがわかります。

3. 数値に文字列を追加するユーザー定義書式
ユーザー定義の表示形式で数値と一緒に文字列を表示したい場合は、次の2通りの方法があります。
- 1文字だけの場合は、数値コードの前にバックスラッシュ(\)を付けます。
- 文字列(複数文字)の場合は、ダブルクォーテーション(" ")で囲みます。

この例では、標準書式の数値データに対して、各列に応じた書式コードを適用して文字列を追加します。手順は前述の方法と同様です。
手順:
- まず対象範囲の書式を変更します。
- 数値をコピー > 範囲を選択 > 右クリック > 「セルの書式設定」> 「表示形式」> 「ユーザー定義」> 「種類」> #.00,\K を入力 > 「OK」。
- 他の列も同様の手順を繰り返します。
- 種類のボックスに入力する書式コードを変えるだけで対応できます。
- 最終的に下の画像のような結果になります。

また、下のスクリーンショットのように、数値の後に単位などの文字を表示することも可能です。手順は上記と同じで、書式コードを置き換えるだけです。

- このようにして、下の画像と同じ出力が得られます。

ポイント: 書式コード内のカンマ1つは3桁(千の位)を表します。カンマが1つなら「千」単位、2つなら「百万」単位で表示されます。
4. 先頭のゼロ(0)と小数点を表示する
Excelに「0005」と入力すると、デフォルトでは先頭のゼロが削除され「5」と表示されます。先頭のゼロを表示したい場合は、ユーザー定義の書式を使えば簡単に実現できます。たとえば、標準書式の数値データに対して、先頭のゼロと小数点以下2桁を表示させます。

手順:
- 数値をコピー&ペースト > 対象範囲を選択 > 右クリック > 「セルの書式設定」> 「表示形式」> 「ユーザー定義」> 「種類」> 0000.00 を入力 > 「OK」。
- ゼロ(0)は必要な桁数だけ並べることができます。
- これにより、先頭のゼロと小数点以下2桁付きの表示が完成します。

5. フォントの色を変えるユーザー定義書式
通貨を含む数値について、正の数・負の数・ゼロそれぞれに異なる色を付けたい場合は、書式コードに通貨記号と色名を組み合わせます。使用する書式コードは [Green]$#,##0.00;[Red] -$#,##0.00;[Blue]"Zero";[Magenta] @ です。

手順:
- 数値をコピー&ペースト > 対象範囲を選択 > 右クリック > 「セルの書式設定」> 「表示形式」> 「ユーザー定義」> 「種類」> 上記のコードを入力 > 「OK」。
- 下のスクリーンショットのような結果になります。正の数は緑、負の数は赤、ゼロは青で「Zero」と表示され、文字列はマゼンタ色になります。

なお、日本語版Excelでは色の指定に [緑]、[赤]、[青]、[マゼンタ] など日本語の色名を使用します。
6. 電話番号・ID番号・社会保障番号向けの書式設定
電話番号、ID番号、社会保障番号などは、それぞれ求められる書式が異なります。大量のデータをこれらの形式で入力する必要がある場合も、Excelのユーザー定義書式を使えば簡単に処理できます。各番号の種類に応じた書式コードを適用しましょう。

手順:
- 例1と同じ手順で、「セルの書式設定」ダイアログボックスの種類ボックスまで進みます。
- 電話番号、ID番号、社会保障番号それぞれに対応した書式コードを入力します。
- 「OK」をクリックします。
- 最後に、下の画像のような出力が得られます。

7. 通貨記号を追加するユーザー定義書式
「セルの書式設定」ダイアログボックスで利用可能な記号を使えば、通貨記号を追加することもできます。数値データに対して、それぞれ対応する通貨の種類に合わせて記号を付けていきましょう。

手順:
- まず、元の数値を対象のセルにコピーします。
- 次にそのセルを選択します。

- 選択したセルを右クリックし、「セルの書式設定」をクリックします。

- 「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されます。
- 「表示形式」> 分類で「通貨」を選択 > 「記号」のドロップダウンメニューから希望の通貨(例:ドル記号 $)を選択 > 「OK」をクリックします。

- 残りの数値にも同じ方法で通貨記号を追加できます。

8. パーセント表示のユーザー定義書式
数値をパーセンテージとして表示するには、用途に応じた3種類の書式コードを使い分けます。
- #%: パーセントを整数値として表示します。
- #.000%: 小数点以下3桁のパーセント値を表示します。
- #,##.000%: 桁区切り付きで小数点以下3桁のパーセント値を表示します。

手順:
- 例1と同じ手順で、種類のボックスまで進みます。
- 各範囲に対応した書式コードを入力します。
- 最後に「OK」をクリックします。

9. 分数として表示するユーザー定義書式
Excelでは、書式コードを使って数値を分数として表示することもできます。分数用の主な書式コードは以下のとおりです。
- # #/#: 分母・分子が1桁までの分数を表示します。
- # ##/##: 分母・分子が2桁までの分数を表示します。
- ###/###: 分子が分母以上になる帯分数も含め、3桁までの分数を表示できます。
- # #/4: 分母が常に4である分数を表示します。

手順:
- 例1と同じ手順で、種類のボックスまで進みます。
- 各範囲に対応する書式コードを入力します。
- 最後に「OK」をクリックします。

10. 科学的記数法(指数表示)で表示する
科学的記数法を作成するには、書式コードにEを使用します。代表的なコードと表示結果は以下のとおりです(12000を例にしています)。
- 0.00E+00: 12000 が 1.20E+04 と表示されます。
- #0.E+000: 12000 が 1.E+004 と表示されます。
- #E+#: 12000 が 1E+4 と表示されます。

手順:
- 例1と同じ手順で「セルの書式設定」ダイアログボックスの種類ボックスまで進みます。
- ボックスを選択します。
- 各範囲に対応した書式コードを入力します。
- 最後に「OK」ボタンをクリックします。

11. ゼロをダッシュや空白で表示する
ゼロ(0)をダッシュ(–)や空白として表示させることもできます。数値データに対して適切な書式コードを適用しましょう。

手順:
- 例1と同じ手順で、種類のボックスまで進みます。
- その都度、対応する書式コードを入力します。
- 最後に「OK」をクリックします。

12. 日付と時刻の表示形式をカスタマイズする
日付と時刻のデータがある場合も、ユーザー定義の表示形式で自由にカスタマイズできます。まず日付の書式を変更し、続いて時刻の書式を変更します。手順は以下のとおりです。

- まず、日付の値を対象のセルにコピーします。

- そのセルを選択し、右クリックします。
- 「セルの書式設定」をクリックします。

- 「表示形式」> 分類で「日付」を選択 > カレンダーの種類や地域のドロップダウンから設定 > 希望の日付形式(例:14-Mar-2012)を選択 > 「OK」をクリックします。

- すると、下のスクリーンショットのような出力が得られます。

- 時刻の書式設定も日付とほぼ同じですが、今回は分類で「時刻」を選択します。
- 以降の手順は日付の書式設定と同様です。

- 最終結果は下の画像のようになります。

まとめ
本記事では、Excelで複数の条件を組み合わせたユーザー定義の表示形式の設定方法を解説しました。ID番号の書式や色を使ったカスタム書式など、実務で役立つテクニックも紹介しています。同じ書式を大量のデータにまとめて適用したい場合に、ぜひ参考にしてください。当サイトでは今後もこのようなExcel活用記事を公開していきますので、お楽しみに。
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