Audacityでオーディオを分割する方法と覚えておきたい便利テクニック
Audacityは現状最高クラスのオーディオ編集ソフトの一つであり、それが完全無料であるという事実は奇跡的と言っても過言ではありません。プロから趣味の愛好家まで幅広く利用されており、レコーディングエンジニア、ポッドキャスター、オーディオ復元の専門家など、音声データを扱うすべての人にとって選ばれ続けているソフトウェアです。
必要な機能の場所さえ分かれば、決して難しくはありません。しかし問題は、Audacityが直感的に使いにくい作りになっている点です。そのため、日常的な操作のやり方を把握するのに苦労することがあります。オーディオの分割もまさにその一例です。この記事では、Audacityでオーディオを分割するいくつかの方法と、知っておく価値のある重要なテクニックを紹介します。
キーボードショートカットについて
画像や動画編集ソフトと同様に、マウス操作よりも重要なキーボードショートカットを覚える方が効率的です。オーディオ編集作業には、数十回、場合によっては数百回にも及ぶ反復操作が含まれることが多く、これをマウスで行うと作業速度が大幅に低下します。そこで本記事では、該当する箇所についてはマウスでのメニュー操作手順とキーボードショートカットの両方をご紹介します。
オーディオクリップの分割
Audacityでクリップを分割するとは、連続した音声ファイルを2つに分けることを意味します。これを行う理由はいくつかあります。
- 残したいクリップと削除したいクリップを分けるため
- 新しい音声を挿入するためのスペースを作るため
- セグメント間の間隔を広げたり狭めたりするため
- トラックの特定のセグメントだけにエフェクトを適用するため
- 不要な音を取り除くため
Audacityでオーディオクリップを分割する手順はシンプルです。
- トラック上の分割したい位置にポインタを移動し、左クリックします。
- 「編集」>「クリップ境界」>「分割」を選択します。
- または、Ctrl + I を押すだけでも可能です。
これで、新しく分割されたクリップをそれぞれ個別に選択できるようになります。
クリップの結合
では、分割したクリップを再び結合したい場合はどうすればよいのでしょうか?基本的には同じ手順です。
- 結合したい音声を選択します。トラックの連続した範囲である必要があります。
- タイムライン上のすべてのクリップを結合したい場合は、Ctrl + A ですべてを選択します。
- 「編集」>「クリップ境界」>「結合」を選択します。
これですべてのクリップが再び1つの音声としてまとまります。
ステレオトラックをモノラルトラックに分割する
ほとんどのマイクロフォンはモノラル録音、つまり音声チャンネルが1つだけです。しかし、ステレオマイクロフォンや2つのマイクロフォンを使用するレコーダーは、1つのステレオトラックを作成できます。
例えば、2本のマイクロフォンでポッドキャストを録音し、各話者の音声が1つのステレオトラックにまとめられているとしましょう。これを2つのモノラルトラックに分割すれば、それぞれを個別に編集できるようになります。
この機能はAudacityのメインメニューにはなく、トラックのドロップダウンメニューから選択する必要があります。
- まず、モノラルに分割したいトラックのトラック名横のドロップダウンメニューを開きます。
- 「ステレオをモノラルに分割」を選択します。
各チャンネルがそれぞれ独立したモノラルトラックとして表示されます。
以降は、それぞれを独立したトラックとして扱い、個別に編集やエフェクトを適用できます。
ラベルを使ってオーディオトラックを分割する
これは、レコードやカセットテープといった古いメディアをAudacityで録音・保存したい方にとって特に便利な機能です。こうしたメディアは1本の長い音声として記録されますが、通常は曲ごとにトラックを分けたいはずです。
膨大な録音データを手作業で分割・書き出す代わりに、各トラックの開始位置にラベルを付けておけば、ラベルごとに自動的に個別ファイルとして書き出せます。音声のクリーンアップと復元が済んでいる前提で、ラベルを使って書き出し用に分割する手順は以下の通りです。
- 停止ボタンの右にある「先頭へスキップ」ボタンをクリックします。
- 「編集」>「ラベル」>「選択範囲にラベルを追加」を選択し、最初のトラック名を入力します。
- 選択ツールを使って、次のクリップの開始位置を選択します。
- 再度同じ手順でラベルを追加します。必要なすべてのトラックに対して繰り返します。
- Ctrl + B でもラベルを配置できます。
- 「ファイル」>「複数書き出し」を選択するか、Ctrl + Shift + L を押します。
- 書き出しの形式と保存先を選択します。
- 「ラベルに基づいてファイルを分割」を選択します。
- 「ファイル名」の項目で「ラベル/番号を使用」を選択します。
- 「書き出し」をクリックします。
これで、ラベルを付けた各セクションが個別のファイルとして保存されます。各ファイルのメタデータ入力画面が順番に表示されるので、各トラックの情報を入力し終えたら「保存」ではなく「OK」を選択してください。
無音化で「えー」「あー」を消す
録音の仕上げ作業において最も重要でありながら、最も地道な仕事の一つが不要なノイズの除去です。特にポッドキャストや解説動画などの音声録音では顕著です。
人が話すとき、録音にはさまざまな余計な音が入り込みます。台本を見ずに話すときに頻繁に出る「えー」「あー」といった口癖はその代表例で、リスナーの集中を妨げ、録音全体の品質を下げる要因になります。また、大きな呼吸音、唇の音、嚥下音など、ヘッドホンで直接聞きたくない生理音も取り除きたいところです。
該当部分を選択して削除するだけでも構いませんが、それだと音声がトラック上で占めていた時間も一緒に消えてしまいます。つまりトラック全体が短縮され、残したい音声パート間の間隔が詰まってしまうのです。それが意図した編集であれば問題ありませんが、そうでない場合は、該当部分を無音に置き換えることで、トラック上の音声の相対的な位置関係を保ったまま不要音を消せます。
- 無音化したいトラックの範囲を選択します。
- Ctrl + L を押して、その範囲を無音に置き換えます。
これだけで完了です。指定した範囲が静かな状態になります。ただし、環境ノイズの多い録音では、無音部分がかえって目立ってしまうことがあります。幸い、Audacityには背景ノイズを軽減できる便利な機能があり、おまけに制作品質の向上という嬉しい効果も得られます。
背景ノイズを素早く除去する
背景ノイズの除去が効果を発揮するのは、主に一定のノイズ源がある場合です。具体的には、録音機器のハム音(交流音)、エアコンのヒス音、その他これらに類する継続的なノイズが該当します。
Audacityでの除去手順は非常にシンプルです。
- まず、背景ノイズのみが含まれる音声の区間を選択します。このために数秒間の無音状態(ノイズのみ)を録音しておくと便利です。
- 「エフェクト」>「ノイズ除去/修復」を選択します。
- 「ノイズプロファイルを取得」ボタンをクリックします。
- 次に、トラック全体を選択します。
- 再び「エフェクト」>「ノイズ除去/修復」を開きます。
- 設定はデフォルトのまま「OK」をクリックします。
これでトラックの背景ノイズは大幅に軽減されるはずです。ぐっと聴き心地の良い音声になります。
音編集スキルを磨こう
これらのショートカットとAudacityでのオーディオ分割の基本操作をマスターすれば、効率的なサウンド編集者への道は半ば通れたも同然です。ポッドキャストはより引き締まり、音質は向上し、完成品のクオリティも確実に上がるでしょう。
さらにオーディオエンジニアリングのスキルを磨きたい方は、「Audacityのクイックテクニックで声をプロ品質に仕上げる方法」もぜひチェックしてみてください。
-
Flickr を最大限に活用するための 6 つのヒントとコツ
2004年に登場したFlickrは、100億枚を超える写真や動画を収録する、世界的に有名な画像ホスティングサービスです。まるで巨大なカタログのように、あらゆるジャンルの画像を探したり、お気に入りの写真を一箇所に整理して保管したりできます。さらに、友人や家族などのコンタクトもあなたのフォトコレクションを閲覧でき、必要に応じて一緒に整理することも可能です。Flickrの魅力とは長い歴史の中で浮き沈みを経験しながらも、Flickrは写真愛好家の心をつかみ続けてきました。写真家やブロガーを目指している方なら、きっと一度は使ったことがあるのではないでしょうか。まだの方も、ぜひこの素晴らしい写真サービスを
-
PS4・Xboxのプレイ時間を確認する方法を徹底解説
コロナ禍で「自粛生活」という言葉にネガティブなイメージを持った方も多いかもしれません。しかし振り返ってみれば、自宅で過ごす時間は、家族や大切な人との絆を深めたり、これまで手をつけてこなかったことに挑戦したり、毎日を新しい学びの機会として捉える絶好のチャンスでもありました。どれほど退屈に感じた日々でも、世界が日常を取り戻したときには、この特別な時間が懐かしく思えるはずです。さて、みなさんは自粛期間をどのように過ごしていましたか?リビングのソファに寝転がり、PS4やXboxでゲームに没頭する時間が増えたという方も多いのではないでしょうか。自粛生活が人に与える影響は人それぞれです(もちろん、誰も責め