USBメモリで動かせるポータブルアプリの作り方【初心者向けガイド】
USBメモリ(フラッシュドライブ)は非常に便利なツールです。CDと比べてファイル転送速度がはるかに速いだけでなく、高い携帯性を活かして、Bluetoothでスマートフォンにファイルを送れないときにも活躍してくれます。
多くの場合、CDからプログラムを読み込むよりも、USBメモリから読み込むほうが手軽です。便利なユーティリティアプリから、LinuxといったOS全体まで、フラッシュドライブから直接起動できるものも少なくありません。アプリのポータブル版が必要になったときのために、その作り方を詳しく解説します。
まずは既存のポータブル版を探してみよう
実は、定番のアプリケーションの多くにはすでにポータブル版が用意されています。大切なのは「どこを探せばよいか」を知ることです。たとえばPortableAppsのようなサイトは、ポータブル化済みのさまざまなアプリを集めたコレクションサイトとして知られています。個別のアプリをダウンロードできるだけでなく、全ポータブルアプリをひとつにまとめた約37GBのパッケージを入手することも可能です。
収録されているのは400以上のポータブルアプリです。このほか、PortableFreeware、Portapps、LiberKeyといったサイトもチェックしてみましょう。USBメモリにコピーするだけで直接実行できるアプリが、数十〜数百も見つかります。
もし欲しいプログラムが見つからなくても心配いりません。USBメモリから動くポータブルアプリを自作するのは意外と簡単です。以下でその手順を紹介します。
USBメモリで動くポータブルアプリの作り方
作業は難しそうに見えて、実はとてもシンプルです。まず最初に行うのは、ポータブル化のための専用ソフトをダウンロードすることです。インターネット上にはいくつかの選択肢がありますが、今回は「Enigma Virtual Box」を使用しました。
ソフトをダウンロードしてインストールし、起動すると次のような画面が表示されます。
1. 入力ファイルを指定する
ウィンドウ上部にある「Enter Input File Name」の横の「Browse」をクリックします。ここでポータブル化したいアプリケーションを選択します。なお、対象アプリがすでにPCにインストール・保存されている必要があるので、まだ入手していない場合は先にダウンロードしておきましょう。
プログラムを準備できたら、「Browse」をクリックして.exeファイルを指定します。この例では、ImgBurnのポータブル版を作成しています。
.exeファイルを選んだら「Open」をクリックします。ただし、このファイル単体ではプログラムを正常に動かせません。付随する依存ファイルも一緒に登録する必要があります。
2. 依存ファイルを追加する
Enigma Virtual Boxのメイン画面に戻り、「Add」>「Add Folder Recursive」をクリックします。
ファイルブラウザでImgBurnのメインフォルダーを選択し、「OK」をクリックします。これでプログラムの動作に必要なサポートファイルが一括して追加されます。
3. 出力先を決めて変換を実行
続いて、完成ファイルの保存先を指定します。一度PCに保存してからUSBメモリへ移動しても構いませんが、今回はフラッシュドライブに直接保存しました。「Enter Output File Name」の横の「Browse」をクリックして場所を選ぶだけです。
すべての設定が整ったら、「Process」をクリックします。これでポータブル版の生成が始まります。
4. 動作確認をする
処理が完了したら、いよいよテストです。フラッシュドライブを開いて中身を確認しましょう。
「ImgBurn_boxed」をダブルクリックしてアプリケーションを起動します。無事に立ち上がれば成功です。あなた自身の手でポータブルアプリが完成しました!
この手順は、互換性のあるアプリであれば何度でも繰り返し使えます。USBドライブに入れておくと便利なアプリは実にたくさんあります。どれを選べばいいかわからないという方のために、おすすめのリストをまとめました。
USBメモリに入れておきたいおすすめポータブルアプリ
USBメモリからの実行と相性が良いアプリがあります。特にシステムメンテナンス系のツールは、いざというときに大活躍します。予備のドライブに常備しておきたいポータブルアプリを3つ紹介します。
CCleaner
CCleanerは、一時ファイルやCookieなど、いわゆる「デジタルゴミ」を一掃できる無料アプリケーションです。ダウンロード時には32ビット版と64ビット版の両方が選べるため、ほぼあらゆるPCで使用できます。
動作が遅くなったシステムに息を吹き込むための優秀なメンテナンスツールです。「持ち運べるお掃除キット」と考えておくとイメージしやすいでしょう。
Kaspersky Portable TDSSKiller
ルートキットは、システムを乗っ取って支配下に置き、被害に気づかれるまでの長い間、貴重な個人情報を盗み続けることがあります。Kaspersky Portable TDSSKillerは、こうしたルートキットやブートキットをシステムから駆除するツールです。
本格的な総合セキュリティソフトではなく、特定の脅威に絞って対処する専用ツールです。(願わくば)日常的に使うことはないかもしれませんが、必要となった瞬間に持っておいて本当に助かる一枚です。
rcvPortable
大切なファイル——文書でも写真でも——をうっかり失ってしまう苦痛は、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。rcvPortableは、失われたファイルを復元できるフリーウェアです。専門業者にPCを持ち込む前の、データ復旧の第一歩として活用できます。
もちろん、ハードディスク自体が破損している場合は、USBメモリからの起動を試すのが得策です。緊急時に備えて手持ちにしておきたい頼れるツールです。家族の思い出の写真のバックアップが1枚しかないなら、なおさら失うわけにはいきませんよね。
USBメモリの用途は、ファイルの受け渡しだけではありません。ポータブルアプリをぎっしり詰め込んだUSBメモリをひとつ携えておけば、どんな状況に直面しても、その場で必要な道具をすぐに取り出せるのです。
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