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Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

PCの動作が重く、反応が遅いと感じていませんか?その原因はさまざま考えられます。同時に起動しているアプリが多すぎる、ハードウェアが古いまたは性能不足、システムに潜むマルウェアなど。難しいのは、自分に当てはまる原因を特定することです。

幸い、Windowsには便利な診断ツールが数多く用意されており、そのひとつが「パフォーマンスモニター」です(「信頼性モニター」と混同しないよう注意してください)。これを活用すれば、トラブルシューティングにかかる時間を大幅に短縮できます。

この記事では、パフォーマンスモニターを使うべき理由と、基本的な使い方をわかりやすく解説します。

パフォーマンスモニターの起動方法

Windows 10では、パフォーマンスモニターを起動する方法が実に5つあります。筆者は主に最初の方法を使っていますが、自分にとって一番馴染みやすい方法を選べばOKです。

  • Windows検索から起動: スタートメニューを開き、「performance monitor(パフォーマンスモニター)」と検索して、デスクトップアプリとして表示されるパフォーマンスモニターを起動します。
  • 管理ツールから起動: コントロールパネルを開き、「システムとセキュリティ > 管理ツール」に移動し、パフォーマンスモニターのショートカットをダブルクリックします。
  • ファイル名を指定して実行から起動: Windowsキー + Rで「ファイル名を指定して実行」を開き(覚えておくと便利なWindowsキーショートカットのひとつ)、「perfmon」と入力してOKをクリックします。
  • コマンドプロンプトから起動: Windowsキー + Xでパワーユーザーメニューを開き、「コマンドプロンプト」をクリックします。コマンドラインで「perfmon」と入力し、Enterキーを押します。
  • PowerShellから起動: お好みの方法でPowerShellを起動し、「perfmon」と入力してEnterキーを押します。普段からPowerShellを使っている人には特に便利な方法です。

パフォーマンスモニターが起動したら、少し取っつきにくいインターフェースに構えず、まずはこのツールで何ができるのかを順番に見ていきましょう。

1. あらゆるデータの監視

パフォーマンスモニターは、初期状態では「Processor Time(プロセッサ時間)」という1つの計測項目のみが表示されます。これはCPUの最大性能に対して、現時点でどれだけの割合を使用しているかをリアルタイムに示すものです。つまり、CPUがどれだけ頑張っているかが一目でわかります。

しかし、設定次第では数百種類ものシステム統計情報を監視できます。パフォーマンスモニターでは、監視したい項目である「カウンター」を自由に追加・削除できます。この柔軟性こそが、このツールの大きな強みです。

タスクマネージャーでもパフォーマンスの概要は確認できますが、特定の問題を診断したい場合には、パフォーマンスモニターの方がはるかに優れたツールです。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

まだピンとこない方もご安心ください。追加できる代表的なカウンターをいくつか紹介します。カウンターとは何か、なぜ役立つのかがイメージできるはずです。

  • Memory | % Committed Bytes in Use: 現在使用中のRAMの割合を追跡します。アプリの起動・終了に応じて変動するのが正常ですが、増加し続ける場合はメモリリークの可能性があります。
  • Network Interface | Bytes Total/sec: 特定のネットワークインターフェース(Wi-FiやEthernetなど)で送受信されるバイト数を追跡します。帯域幅の70%を超えることが多いなら、回線のアップグレードを検討しましょう。
  • Paging File | % Usage: ページファイルの使用率を追跡します。常に高い値を示す場合は、物理メモリの増設、またはページファイルサイズの拡大を検討してください。
  • Physical Disk | % Disk Time: ハードディスクが読み書き要求の処理に費やしている時間の割合を追跡します。常に高い場合は、SSDへの換装を検討する目安になります。
  • Physical Disk | % Disk Read Time: 上記と同じですが、読み取り要求のみを対象とします。
  • Physical Disk | % Disk Write Time: 上記と同じですが、書き込み要求のみを対象とします。
  • Processor | % Interrupt Time: CPUがハードウェア割り込みの処理に費やしている時間を追跡します。常に10〜20%を超える場合は、いずれかのハードウェアコンポーネントに問題がある可能性があります。
  • Thread | % Processor Time: 個々のプロセススレッド(1つのアプリが複数のスレッドを持つこともあります)がプロセッサ能力をどれだけ使用しているかを追跡します。監視対象のスレッドを特定できる場合にのみ有効です。

なお、カウンターはパフォーマンスモニターによってカテゴリ別に整理されているため、上記の各カウンターにはプレフィックス(接頭辞)が付いています。これらのカテゴリは、後述するデータコレクターセットを設定する際にも役立ちます。

また、カウンターを1つずつ選ぶ代わりに、カテゴリ全体をまとめてモニターに追加することも可能です。

プロのヒント: Visual Basic、C#、F#、PowerShellなどの言語を使えば、独自のパフォーマンスカウンターを作成することもできます。詳細な手順は本記事の範囲外となります。

2. データコレクターセットの作成

たとえば、毎週システムのメモリ使用量を監視したいとしましょう。そのたびにパフォーマンスモニターを開いて、必要なカウンターを一つずつ追加するのは面倒ですよね。

さらに、メモリ使用量に加えて、データドライブの使用状況、ネットワーク使用量、Windows Search Indexerのパフォーマンスまで監視したい場合はどうでしょう?カウンターを手作業で入れ替えるのは、さらに大きな手間になります。

そこで活躍するのがデータコレクターセットです。

データコレクターセットとは、複数のパフォーマンスカウンターをグループ化して保存しておける機能です。システムの特定の側面を監視したいときにすぐ呼び出せるほか、新しいデータコレクターセットを作成する際のテンプレートとしても使えます。

Windows 10には、あらかじめ2つの定義済みセットが用意されています。サイドバーの「データコレクターセット > システム」以下にあります。

  • System Diagnostics(システム診断): システムの深部情報を幅広く記録する詳細なカウンターセットです。60秒間実行された後、自動的に停止します。たとえば、一部のハードウェアがまもなく故障するかもしれない、といった兆候を把握できます。
  • System Performance(システムパフォーマンス): プロセッサ、ハードディスク、メモリ、ネットワークパフォーマンス、カーネルトレースに関する情報を記録する詳細なカウンターセットです。こちらも60秒間実行後に自動停止します。

「60秒間実行する」とはどういう意味でしょうか?ここがデータコレクターセットの優れた点で、バックグラウンドで実行され、実行中のみ情報を収集します。さまざまな条件に応じて開始・停止をスケジュールすることも可能です(詳細は後述)。

それでは、独自のデータコレクターセットを作成する手順を見ていきましょう。

サイドバーで「データコレクターセット > ユーザー定義」を右クリックし、「新規作成 > データコレクターセット」を選択します。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

「Network Performance(ネットワークパフォーマンス)」や「Memory Leaks(メモリリーク)」など、わかりやすい名前を付け、「手動で作成する(詳細)」を選択してゼロから設定します。「次へ」をクリックします。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

含めるデータの種類を尋ねられたら、最もシンプルなのは「データログを作成する > パフォーマンスカウンター」のみを選択する方法です。「次へ」をクリックします。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

次に、このセットで使用するパフォーマンスカウンターを決めます。「追加...」をクリックし、必要なカウンターを好きなだけ選択しましょう。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

重要:次へ」をクリックする前に、サンプル間隔を必ず「1秒」に設定してください。これはパフォーマンスモニターがカウンターの値をどの頻度で記録(サンプリング)するかを決めるものです。間隔が長すぎると、サンプル間の重要な変化を見逃す恐れがあります。

収集したデータは、後で分析できるようにどこかに保存する必要があります。既定の場所でも問題ありませんが、好きな場所に変更できます。デスクトップ直下に置く人もいます。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

最後に、このセットを実行するユーザーアカウントを選択します。既定では現在アクティブなアカウントで実行されますが、「変更」をクリックすれば、特定のユーザーを指定することもできます。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

保存して閉じる」を選択し、「完了」をクリックします。

これで完成です!初めてのデータコレクターセットができました。サイドバーで右クリックし、「開始」で実行、「停止」で終了できます。この状態で開始すると、システムがシャットダウンするまで実行され続けます。

実行時間の設定

60秒や1時間など、特定の時間だけ実行させたい場合は、次のように設定します。まず、データコレクターセットを右クリックして「プロパティ」を選択します。

停止条件」タブに移動します。ここで全体的な継続時間を設定すると、その時間に達した時点で自動的に停止します。一般的には60秒がよく使われます。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

自動実行のスケジュール設定

定期的にバックグラウンドでシステムを自動監視したい場合は、パフォーマンスモニターに任せることができます。セットを右クリックして「プロパティ」を選択します。

スケジュール」タブを開くと、セットを実際に実行する条件トリガーを複数設定できることがわかります。「追加」をクリックして、最初のスケジュールを作成しましょう。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

開始日はそのままにし、有効期限は特別な理由がなければ無視して構いません(特定の期間だけ適用したい場合を除く)。セットを実行する曜日と時刻を選びます。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

曜日によって実行時刻を変えたい場合は、複数のスケジュールが役立ちます。たとえば、スケジュール1は土曜の午前3時30分に、スケジュール2は水曜の午前9時に実行する、といった具合です。少し手間はかかりますが、確実に機能します。

3. 収集データの確認と分析

データコレクターセットの実行が完了したら、ログファイルをパフォーマンスモニターに読み込むことで、収集されたすべての情報を視覚的に確認できます。

サイドバーで「パフォーマンスモニター」をクリックしてモニター画面を表示し、ツールバーの「ログデータの表示」をクリックします。

ソース」タブでデータソースとして「ログファイル」を選択し、「追加」をクリックして、保存したデータの場所を参照し、ファイル(.BLG形式)を選択します。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

次に「データ」タブに移動します。ログファイルを読み込んだ状態で、ここからモニターに表示したいデータポイントを選択できます。「追加」をクリックすると、ログデータに記録されたカウンターの中から選択できます。

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

適用」をクリックし、続いて「OK」をクリックします。

5つのデータ表示形式

既定では、モニターデータは折れ線グラフとして表示されます(本記事の前半のスクリーンショット参照)。しかし、他の形式でもデータを表示できます。以下のスクリーンショットは、同じデータを5つの形式で表示したものです。

折れ線(Lines)

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

ヒストグラム(Histograms)

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

レポート(Reports)

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

面グラフ(Areas)

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

積み上げ(Stacked)

Windowsパフォーマンスモニターをパワーユーザーのように使いこなす方法

PCパフォーマンス向上のためのその他の方法

結局のところ、パフォーマンスモニターはあくまで「モニター」です。問題の特定には役立ちますが、修正はできません。ただし、監視ツールとしてはこれ以上のものはなく、Windowsパワーユーザーにとって必須のツールと言えます。

また、パフォーマンスモニターは万能薬ではないことにも注意してください。PCの動作が遅くなる原因は他にもたくさんあります。Windows 10をお使いなら、起動からシャットダウンまで、速度を向上させるためのOS固有の調整やヒントがいくつもあります。

それでもシステムが遅い場合は、ハードウェアのベンチマークテストを検討してみましょう。ハードウェアのボトルネックは、PCが遅くなる最大の原因のひとつです。

パフォーマンスモニターを使ったことはありますか?まだなら、これから試してみますか?他にもおすすめのTipsがあれば、ぜひコメント欄でお知らせください!

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