Macrium Reflectレビュー:無料で使えるWindowsバックアップ・クローンソフトの実力
パソコンのメンテナンスにおいて、バックアップは非常に重要でありながら、つい後回しにされがちな項目です。HDDやSSDが一度故障し、バックアップがないまま大事なデータを失えば、デジタルライフがいかにあっけなく消えてしまうかを実感することになります。まだPCのバックアップを取っていないのであれば、今すぐ始めるべきです。
残念ながら、世の中のバックアップソフトの多くは価格が高めに設定されています。バックアップの重要性を理解していても、月額料金を払うことに抵抗がある人は少なくありません。そんな中でMacrium Reflectなら、完全無料でPCのバックアップを行えます。
このクローンソフトは個人利用・商用利用ともに無料。早速その実力を見ていきましょう。
デザインとインターフェース
Macrium Reflectは見た目が華やかなソフトではありませんが、そのデザインはWindows 10と自然に調和します。配色、アイコン、レイアウトはWindows 7の時代にも違和感なく溶け込みそうでありながら、決して古臭くは感じさせません。
Macrium Reflect Freeは機能が絞られているぶん、多機能な有料版よりも全体的にすっきりとした印象です。どのバージョンを使っても、アイコンやメニューは一貫性があり予測しやすい配置になっており、目的の機能を探してメニューを何度も行き来するようなストレスはありません。
Macrium Reflect Freeの主な機能
Macrium Reflect Freeを使う前に知っておきたいのは、初期状態で使える機能がそれほど多くないという点です。基本となるのはハードディスクのパーティションまたはディスク全体のクローン作成で、ファイルやフォルダ単位のバックアップなど、その他の高度なバックアップ機能は有料版限定となっています。
もちろん、どんなバックアップソフトでも復元機能がなければ意味がありません。Macrium Reflect Freeでも、作成したバックアップからパーティションやディスクを復元できます。
他のエディションにある機能がそもそも表示されないため、画面が非常に分かりやすく、初心者でも迷わず操作できるのが特徴です。機能がグレーアウトされて操作できない状態になるより、ずっとスマートな設計といえます。
意外な機能として、付属のHyper-V仮想マシン「viBoot」を使ってバックアップイメージを起動できる点も見逃せません。
実際にバックアップから復元する前に、イメージを起動してすべてが正常に動作するか確認したい場合にとても便利です。
さらに、起動可能なイメージ内に保存された古いアプリケーションからデータを取り出すことにも活用できます。
なお、Macrium Reflectが気に入らない場合のために、同じ目的を達成する方法は他にもあります。詳しくは、既存のWindowsドライブから仮想マシンのクローンを作成するガイドを参照してください。
Macrium Reflect Freeにはいくつかのオプションや設定が用意されていますが、数は多くありません。
とはいえ、柔軟なバックアップ運用は可能です。複数のバックアップテンプレートを設定し、フル・差分・増分バックアップをスケジュール実行できます。
ドライブの故障などのトラブルに備えてデータを丸ごと退避しておきたいだけであれば、これだけの機能で十分に安全を確保できます。無料ソフトとしては十分すぎる仕上がりといえるでしょう。
Free版で使えない機能
Macrium Reflect Freeでは、特定のファイルやフォルダだけを選んでバックアップすることができません。バックアップ自体が不可能というわけではなく、対象のファイルが保存されているパーティションごと丸ごとバックアップする必要があります。ただし、この方法ではディスク容量をかなり消費しがちなので注意が必要です。
有料版では、よりきめ細かい増分バックアップの制御や、バックアップデータの暗号化にも対応しています。もう一つ見逃せないのがランサムウェア対策機能です。
この機能があれば、万一ランサムウェアがバックアップに紛れ込んだ場合でも、第三者によってファイルが勝手に暗号化される心配なく、安全にバックアップを復元できます。
その他のエディションと価格
これまで何度か「他のバージョン」に触れてきましたが、具体的なラインナップにはまだ踏み込んでいませんでした。ラインナップは個人向けか法人向けかで異なり、ほとんどの個人ユーザーにはHome版がおすすめです。
Macrium Reflect 7 Home Editionの単体ライセンスは69.95ドルで、1台のPCをカバーします。複数台で使いたい場合は、単体ライセンスを追加購入するか、139.95ドルで4ライセンス提供される4 Packを選びましょう。4 Packは単体ライセンス2台分程度の価格なので、2台以上必要になる見込みがあるなら4 Pack一択といえます。
法人向けには、企業の規模やニーズに応じた複数のプランが用意されています。Workstation版の単体ライセンスは75ドル、Server版は275ドル、そしてServer Plus版は599ドルとなっています。
他のバックアップツールとの比較
Windowsで使える無料のバックアップ手段は、Macrium Reflect Freeだけではありません。もちろん、ファイルを外付けHDDへ手動でドラッグ&ドロップするといった話ではなく、本格的なバックアップソフトの話です。
代表的なところでは「EaseUS Todo Backup Free」や「Aomei Backupper」が挙げられます。どちらもMacrium Reflect Freeと同等レベルの機能を備えています。他にも選択肢は多数ありますが、この2つが特に人気の高いソフトです。
有料のバックアップソフトの導入を検討していても、Macrium Reflect 7 Home Editionの価格が少し高いと感じる場合は、別の選択肢もあります。近年人気を集めているのが、バックアップとファイル同期を兼ね備えた「GoodSync」です。無料版も用意されており、有料のGoodSync Personal V10でも49.95ドルと手頃な価格 settingです。
Macrium Reflect Freeは、上記の他ツールと比べると搭載機能は絞られています。しかし、安定性の高いソフトを開発するという長年の実績と評価が、少ない機能面を十分に補っています。必要なのがシンプルなバックアップだけなら、むしろそのシンプルさこそが魅力に感じられるかもしれません。
その他のバックアップ手段
前述の無料・有料アプリ以外にも、クラウド型のバックアップサービスは数多く存在します。「CrashPlan」はかつて家庭向けバックアップサービスを提供していましたが、現在は終了しています。それでも「Backblaze」や「Carbonite」のように、月額または年額料金で全データをバックアップできるサービスは依然として豊富にあります。
すでに契約済みのサービスを活用するのも一つの手です。「Dropbox」は本来バックアップ用途のサービスではありませんが、緊急時には代用が可能です。同様に、PC上の任意のフォルダをOneDriveへバックアップする方法もおすすめです。Office 365 PersonalまたはHomeに加入していれば1TBのOneDrive容量がサブスクリプションに付属するため、特にコスパの良い選択肢となります。
画像クレジット:AY_PHOTO/Depositphotos
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