PC内部から聞こえる5つの異音――原因と対処法を徹底解説
パソコンは通常の使用状態では、比較的静かに動作するものです。ゲームや動画編集など負荷の高い作業中にファンの音が大きくなるのは自然なことですが、ケース内部から「カリカリ」「ピーピー」「ガタガタ」といった音が聞こえるのは正常な状態ではありません。
異音や大きな音が聞こえる場合、何らかの不具合が起きているサインかもしれません。部品が故障しかけていて、交換が必要な可能性もあります。この記事では、パソコンから聞こえるさまざまな音の意味を詳しく解説します。
1. カチカチ・カリカリという音(HDDの故障)
HDD(ハードディスクドライブ)は、かつて容量あたりのコストの安さから、パソコンの保存媒体の主流でした。しかし現在では、SSD(ソリッドステートドライブ)も手頃な価格になり、より優れた選択肢となっています。
SSDを使えば、パソコンの起動が速くなり、ファイルへのアクセスも高速化します。さらにSSDはフラッシュメモリを使用しており可動部品がないため、HDDに比べて故障しにくいというメリットもあります。SSDの仕組みについて詳しくは、関連ガイドをご覧ください。
一方、HDDは機械式のデバイスです。データを読み取る際には、繊細な磁気ディスク(プラッタ)の上を針(ヘッド)が走ります。このディスクに傷がつくと、データ損失につながりかねません。
そのため、電源が入った状態でHDDを動かすのは避けるべきです。衝撃でヘッドが暴れてディスクに傷をつけてしまう恐れがあります。また、ホコリやゴミが内部に入り込んでも故障の原因となります。
HDDが故障しかけると、「ガリガリ」「カチカチ」「カリカリ」といった音が聞こえることがあります。いずれも深刻な症状で、データ損失につながる可能性があります。これらの音が聞こえたら、すぐにデータをバックアップし、そのドライブの使用を中止してください。そのうえで、新しいHDDを購入するか、この機会にSSDへ乗り換えることをおすすめします。
2. コイル鳴き(高音のキーンという音)
コイル鳴き(coil whine)とは、電子部品から発生する甲高い「キーン」という音のことです。パソコンでは、グラフィックカードや電源ユニットから発生することが多い症状です。
電流がこれらの部品のコイルを通過するとき、コイルが振動して鳴き音が生じます。音の大きさは流れる電流量によって変化します。たとえば負荷の高いゲームをプレイしているときは、グラフィックカードが多くの電力を必要とするため、コイル鳴きが大きくなりやすくなります。
すべての部品が聞き取れるレベルのコイル鳴きを発するわけではなく、高音域の音に鈍感な人はそもそも気づかないこともあるでしょう。いずれにせよ、コイル鳴きは危険なものではなく、電子部品の自然な副産物にすぎません。
ただし、コイル鳴きは耳障りに感じることがあります。メーカーによっては初期不良として扱い、無償交換に応じてくれる場合もあるため、気になる場合はメーカーに問い合わせてみましょう。
3. ブーン・ウィーンという回転音
ファンはパソコンを冷却するために欠かせない部品です。ケースや電源ユニットには必ず搭載されており、CPUやグラフィックカードにも搭載されていることがほとんどです。
通常負荷時の音量は、ファンの種類やケースの防音性能によって変わります。パソコンへの負荷が増えると各部品の温度が上昇し、それに応じてファンが回転数を上げて冷却します。
したがって、ウィーンやブーンといった音が聞こえること自体は必ずしも問題ではありません。それはファンが回転している音だからです。ただし、常に最大回転でファンが回り続けているなら、パソコンが過熱状態にあるサインかもしれません。冷却対策を見直しましょう。
ファンの騒音を抑える方法はいくつかあります。信頼できるメーカーの静音ケースファンに交換する、防振マウントを取り付ける、ファンコントロールソフトでファンカーブ(温度に応じて回転数を制御する設定)を調整するなどの方法が有効です。
4. ガタガタ・カタカタという音
パソコンからガタガタという音がするときは、まずケースの上に載せている物をすべて取り除きましょう。外付けドライブ、ヘッドセット、フィギュアなど、何でも構いません。パソコン内部の振動がケースに伝わり、上に置いた物を揺らしている可能性があります。
それでも解決しない場合は、ファンが原因である可能性が高いです。まずパソコンの電源を切り、ケースを開けて、すべてのケーブルがきちんと結束され、ファンの羽根から離れているか確認してください。ガタガタという音がケーブルがファンに当たっている音だとすれば、放置するとショートを起こす恐れがあります。
次に、ケースを開けたついでに、すべての部品がしっかり固定されているかも確認しましょう。緩んだネジがないかチェックします。よくある原因としては、ドライブベイに固定されていないストレージや、正しく取り付けられていないマザーボードなどが挙げられます。
これらで解決しない場合は、ファン自体が原因の可能性があります。エアダスター(圧縮空気)を使って、ファンの羽根に溜まったホコリを除去してください。また、長期間使用するとファンのベアリングが摩耗します。自信があれば、ファンを分解してベアリングに注油することも可能です。
ただし、電源ユニットのファンだけは絶対に分解しないでください。放電が完了していない電源ユニットを開けると、感電による死亡事故につながる恐れがあります。保証期間内であれば修理に出し、そうでなければ新品を買いましょう。
5. ピーピーというビープ音
パソコンの電源を入れると、POST(Power-On Self Test/電源投入時自己診断テスト)が実行されます。これは各部品が正常に動作しているかを確認する処理で、問題がなければOSが起動します。
POSTに失敗すると、複数回のビープ音が鳴ることがあります。これはマザーボードが発する警告音で、問題の内容を知らせるものです。メモリ、CPU、GPU、マザーボード自体の故障など、さまざまなトラブルを示している可能性があります。
ただし、電源投入時に必ず1回だけ短いビープ音が鳴り、その後正常に起動するのであれば、心配はいりません。
ビープ音の意味は、お使いのマザーボードのマニュアルで確認してください。ビープ音の規格は統一されていません。DellやHPなどが販売する完成品パソコンの場合は、メーカーのマニュアルを参照するか、サポートに問い合わせましょう。いずれの場合も、早めに対処すべき問題です。
ノイジーなノートパソコンを静かにする方法
この記事を通じて、パソコン内部から聞こえる音の正体と、どの音に注意すべきかを理解できたのではないでしょうか。
ノートパソコンを使っていて静音化したい方は、ノートパソコンのファンの騒音を抑える方法に関する記事もぜひ参考にしてください。
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