Windowsエラー
 Computer >> コンピューター >  >> トラブルシューティング >> Windowsエラー

Windows 10のWi-Fi Directとは?仕組み・設定方法・Bluetoothとの違いを徹底解説

「Wi-Fiとは何ですか?」と聞かれれば、多くの人は当たり前の質問だと思うでしょう。Wi-Fiとは、スマートフォン同士、あるいはスマートフォンとノートパソコンやデスクトップPCなど、2台以上のデバイス間でケーブルを使わずにインターネット経由でデータをやり取りする手段です。この方法ではインターネット接続に依存するため、回線がダウンしてしまうと外界とのつながりが断たれてしまいます。

この課題を解決するために、Windows 10にはインターネットを使わずにデバイス間でファイルを共有できる優れた機能が搭載されています。Bluetoothに似ていますが、Bluetoothが抱える弱点を克服した仕組みであり、これが「Wi-Fi Direct(ワイファイ ダイレクト)」と呼ばれる方式です。

Windows 10におけるWi-Fi Directとは?

Wi-Fi Direct(旧称:Wi-Fi Peer-to-Peer)は、Wi-Fiアクセスポイントやルーター、インターネットといった仲介役なしに、2台のデバイスを直接接続できる無線接続規格です。インターネットや中継機器に頼ることなく、デバイス間でファイルをやり取りできます。

Wi-Fi Directは、近くにあるデバイスを簡単に検出して接続できる手軽な方法です。Bluetoothよりも好まれる理由は主に2つあります。1つ目は、Bluetoothと比べてより大きなファイルを転送・共有できること。2つ目は、通信速度がはるかに速いことです。そのため、少ない時間で大容量ファイルを素早く送受信できます。設定も簡単である点も魅力です。

Bluetoothの価値を否定するものではありませんが、Wi-Fi Direct技術の急速な進歩により、近い将来それがBluetoothに取って代わる日もそう遠くないかもしれません。なお、USB Wi-Fiアダプターを使用すれば、Windows 10やIoT CoreデバイスでもWi-Fi Directを利用可能です。

利用条件と互換性チェック

Wi-Fi Directを使うために確認すべき点は、USB Wi-Fiアダプターが以下の2つの条件を満たしていることだけです。

  • USB Wi-FiアダプターのハードウェアがWi-Fi Directに対応していること
  • アダプターを動作させるドライバーもWi-Fi Directをサポートしていること

つまり、互換性チェックが必要というわけです。確認するには、キーボードの Win + R を押して「CMD」と入力し、コマンドプロンプトを開いたら ipconfig /all と入力します。画面に「Microsoft Wi-Fi Direct Virtual Adapter」という項目が表示されれば、お使いのPCでWi-Fi Directが利用可能であることを示しています。

Wi-Fi Directがあれば、Windows 10 PCはBluetooth以上に自然で快適な形で他のデバイスと接続できます。PCをテレビにつないだり、より安全・セキュアなネットワーク接続を確立したりすることも可能です。ここからは、Windows 10 PCでの具体的なセットアップ方法を見ていきましょう。

Wi-Fi Directの仕組み

Wi-Fi Directの動作原理は非常にシンプルです。一方のデバイスが、別のネットワークを検索するのと同じ要領で相手のデバイスを検出します。次に正しいパスワードを入力すれば接続完了です。重要なのは、接続する2台のうち1台だけがWi-Fi Direct対応していればよいという点です。どちらか一方のデバイスがルーターのようにアクセスポイントを生成し、もう一方のデバイスがそれを自動的に見つけて接続します。

Windows 10でのWi-Fi Direct設定手順

Windows 10のノートパソコン、デスクトップ、タブレットなどでWi-Fi Directを設定するには、いくつかのステップを踏みます。

1. 接続先デバイス側の準備

まず、PCに接続したいデバイスの電源を入れます。次にデバイスの設定を開き、「ネットワークとインターネット」を有効にして、「Wi-Fi設定の管理」を選択します。

「Wi-Fi設定の管理」を選択すると、Bluetoothなどのオプションが有効になり、メニュー内に「Wi-Fi Direct」オプションがあるかどうかを確認できます。見つかったらWi-Fi Directを有効化し、デバイスの指示に従って進めてください。デバイスの説明書きには忠実に従うことをおすすめします。

2. SSIDとパスワードの確認

Wi-Fi Directを有効にすると、Androidデバイス名が利用可能なリストに表示されます。SSID(Service Set Identifier)、つまりネットワーク名を控えておきましょう。SSIDはカスタマイズ可能なので、周囲の他のネットワークと区別できるよう、自分の無線ホームネットワークに任意の名前を付けることができます。デバイスを無線ネットワークに接続する際に、この名前が表示されます。

次に、自分しか知らないパスワードを設定し、許可されていない人がアクセスできないようにします。これら2つの情報は、後で使用するため必ず記録しておいてください。

3. PC側での接続設定

準備ができたらPCの電源を入れ、検索バーで「ワイヤレス」と検索します。表示されたオプション一覧から「ワイヤレスネットワークの管理」を選択してください。

続いて「追加」をクリックし、Wi-Fi DirectデバイスのWi-Fiネットワークを選択してパスワードを入力します。これでPCがWi-Fi Directネットワークと同期されます。以降は、好きなデバイスにPCを接続し、Wi-Fi Directネットワーク経由で自由にデータやファイルを共有できます。高速な無線接続の恩恵を受け、生産性向上にもつながるでしょう。

Feemアプリを使ったファイル転送方法

ワイヤレスでファイルを共有するには、Feemのようなサードパーティ製アプリを、ファイルを共有したい両方のデバイスにインストールする必要があります。Feemは無料で使え、Wi-Fi Direct機能やライブチャットも無料で利用できます。

Feem Liteアプリは、Windows 10ノートパソコンとAndroidスマートフォンの両方にダウンロードでき、2台のデバイス間で制限なくファイルやデータを無料で送受信できます。

AndroidからPCへのデータ転送手順

Feemを使ってAndroidからPCへデータを転送する手順は、以下の通りシンプルです。

  1. Androidの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アクセスポイントとテザリング」を開き、スマートフォンをAndroidホットスポットとして設定します。
  2. Windows 10 PCをこのネットワークに接続します。
  3. AndroidとWindowsの両方でFeemを開きます。アプリによって両デバイスに奇妙な名前とパスワードが割り振られますが、混乱する必要はありません。
  4. 新しい接続を確立する際にパスワードが必要になるので、忘れずにメモしておきます。
  5. ファイルを送信したいデバイスを選択し、目的のファイルを探してタップして送信します。

しばらくすると、データが指定した宛先に届きます。このプロセスは双方向で動作するため、AndroidからWindowsへ、あるいはその逆方向への転送にも対応しています。

Wi-Fi Direct対応プリンターとの接続方法

AndroidとWindows PCをWi-Fi Directで接続したのと同じ要領で、Wi-Fi Direct対応プリンターにも接続し、PCからファイルの共有や印刷ができます。

  1. プリンターの電源を入れます。
  2. PCの「プリンターとスキャナー」設定を開き、「プリンターまたはスキャナーを追加する」というプロンプトをクリックします。
  3. 次に「Wi-Fi Directプリンターの表示」オプションを選択します。
  4. 近くにあるWi-Fi Directプリンターの一覧から、接続したいプリンターを選びます。

WPS(Wi-Fi Protected Setup)PINが自動的にパスワードを送信し、2台のデバイスは将来の使用のためにもその情報を記憶するため、Wi-Fi Directプリンターへの簡単かつセキュアな接続が実現します。

WPS PINとは?

WPS PINとは、ルーターと無線機器を迅速かつ簡単に接続するための無線ネットワークのセキュリティ基準です。このWPS PIN基準は、WPAセキュリティ技術で暗号化されたパスワードを使用する無線ネットワークにのみ設定できます。接続方法は複数あり、それぞれ見ていきましょう。

方法1:ルーターのWPSボタンを使用

ルーターにあるWPSボタンを押すと、付近のデバイスを検出できます。その後、デバイス側で接続したいネットワークを選択すれば、パスワード入力なしで自動的にネットワークへ接続されます。

方法2:デバイス側のWPSボタンを使用

無線プリンターなどWPSボタンを持つガジェットに接続する場合は、まずルーターのWPSボタンを押し、次にガジェット側のWPSボタンを押します。追加の入力は不要で、WPSがネットワークパスワードを送信し、ガジェットがそれを保存します。これにより、今後はWPSボタンを押さなくても、ガジェット(プリンター)とルーターが必要なときに自動接続されるようになります。

方法3:8桁のPINコードを使用

3つ目の方法は8桁のPINコードを使う方法です。すべてのWPS対応ルーターには、ユーザーが変更できない自動生成の8桁PINコードが割り当てられています。WPSボタンを持たないがWPSに対応している一部のデバイスは、この8桁のPINを要求します。PINを入力すると、デバイスが自身を認証して無線ネットワークに接続します。

Wi-Fi DirectとBluetoothの速度比較

有線ケーブルによるデータ転送は間違いなく最速ですが、ハードウェアへの依存が避けられません。データケーブルが故障したり紛失したりすると、重要なファイルの転送に行き詰まってしまう可能性があります。

ここでWi-Fi DirectがBluetoothを大きく上回ります。例えば1.5GBのファイルを転送する場合、Bluetoothでは2時間以上(約125分)かかるのに対し、Wi-Fi Directなら10分以内で完了します。また、このワイヤレスディスプレイ技術を活用すれば、スマートフォンやノートパソコン、デスクトップから21:9や16:9の大画面モニターへ、音声や映像を転送することもできます。

関連記事:Wi-Fi規格の解説:802.11ac、802.11b/g/n、802.11aの違いとは

まとめ

1994年以来Bluetoothが無線通信の主流として君臨してきましたが、素早いデバイス検出・接続能力とBluetoothをはるかに上回るデータ転送速度を持つWi-Fi Directは、ますます注目を集めています。有名な「ウサギとカメ」の寓話になぞらえるならば、今回はウサギ(=Wi-Fi Direct)が勝つことで、「遅くても着実に進めば勝てる」という概念が逆転したような物語だと言えるでしょう。

Windows 10のWi-Fi Directを使えば、インターネット不要の無線通信で、スマートフォンとPC、あるいはノートパソコンとPCを手間なく接続し、大容量データや大きなファイルを自由自在に転送できます。印刷が必要なときも、Wi-Fi Direct対応のPCやノートパソコンをプリンターにつなげば、必要な枚数だけいつでも印刷可能です。

Feem以外にも多数のWi-Fi Direct対応アプリが存在します。自分の使いやすさに合わせて、最適なアプリを選んでみてください。

  1. Windows 10のテストモードとは?入り方と解除方法を徹底解説

    Microsoft Store以外からアプリケーションをインストールするたびに、警告ポップアップが表示された経験はありませんか?これは、外部ソフトウェアがユーザーの知らないうちにシステムに被害を与えることを防ぐためのセキュリティ機能です。同様に、Microsoftは各種ドライバーやアプリケーションに悪意のあるコードが含まれていないかを検証し、安全であることを証明するデジタル署名を付与しています。検証されていないソフトウェアや認証証明書を持たないソフトウェアは、Windows OSによってブロックされる可能性が非常に高いのです。 こうしたセキュリティ対策はパソコンを安全に保つために重要ですが、開

  2. Windows 10のMRT.exeとは?高CPU使用率問題の原因と対処法を解説

    Windowsには、ユーザー体験を向上させるために設計された多くのプログラムが標準で搭載されています。生産性向上ツールだけでなく、ユーザーとそのデータを保護するためのセキュリティ関連プログラムも含まれています。MRT.exeはその一つで、Windowsに組み込まれているプログラムです。悪意のあるファイルからPCを守るためにインストールされていますが、CPU使用率が高くなるという副作用が問題になることがあります。「MRT.exeとは何か?」と疑問に思っている方は、この記事でMRT.exe(Windows 10)に関するすべての情報と、悪意あるソフトウェアの削除ツールによる高CPU使用率問題の解決