Windows 11 ビルド 20000.120 で Windows Defender が起動しない原因と対処法
Windows 11 のプレビュービルド(20000.120)には、ある奇妙なバグが存在していました。なぜ奇妙かというと、新OSが最も重視していたはずの「セキュリティ」に直結する部分だったからです。このビルドでは、Windows Defender(Windows セキュリティ)を起動しようとしても、ウイルス対策ソフトが立ち上がる代わりに、謎のポップアップウィンドウが表示されてしまうのです。
「新しいアプリが必要です」というポップアップの正体
表示されるメッセージは、「この windowsdefender リンクを開くには、新しいアプリが必要です(You'll need a new app to open this windowsdefender link)」というもの。ウィンドウには、必要なアプリを Microsoft Store で探すよう促す案内も併記されています。
通常、このダイアログは、種類が不明なファイルを開こうとしたときに表示されるものです。OSは「このファイルを開けるアプリを Microsoft Store から探しましょう」と提案しますが、本質的な役割は「何かがおかしい」ことをユーザーに知らせる警告にあります。つまりこの場合、Windows Defender がまともに起動できていなかったことを意味します。
幸い、Windows 11 は正式リリース時点でこの問題を解消しており、現在このバグに悩まされることはありません。しかし、抜群のセキュリティ強化をうたって登場した新OSの中核機能が、こんな初歩的な不具合に見舞われたというのは皮肉な話です。この問題を報告したユーザーは決して多くはありませんでしたが、それでも一定数存在しました。バグ自体は次のプレビュービルドですぐに修正されていますが、今思い返しても笑い話のようなエピソードです。
ゼロトラストセキュリティはどうなったのか?
さらに皮肉なことに、犠牲になったのが他ならぬ Windows Defender でした。Microsoft は Windows 11 のシステム要件を発表した際、待ち望んでいた世界中のユーザーを驚かせました。2017年以前に製造されたCPUはほぼすべて非対応とみなし、Secure Boot の有効化や、マザーボードへの TPM 2.0(Trusted Platform Module 2.0) 搭載まで必須条件としたのです。
熱心なファンの間には不満の声が上がりましたが、開発陣はこの厳格な要件に確固たる論拠があると主張しました。Microsoft によれば、Windows 11 はゼロトラストセキュリティアーキテクチャの実現に向けたインフラ変革の旗艦となるOSだということです。ゼロトラストポリシーの詳細については、Windows 11 のセキュリティに関する専用記事も参考にしてください。
プレビュービルドでの Defender のその他の問題
とはいえ、プレビュービルドは本来「実験場」のようなものです。不具合が見つかるのはむしろ当然で、それこそがベータテストの目的——事前にバグを洗い出すこと——だからです。正式リリース版が磨き上げられ、安定して動作することを期待したいところですが、実際、Windows Defender は最初期のプレビュービルドの時点でいくつかの問題を抱えていました。
- 一部のユーザーは、システム起動のたびにリアルタイム保護を手動で有効にし直す必要がありました。
- 逆に、快適にテスト作業を行うために、Microsoft への自動レポート送信をオフにしなければならなかったテスターもいました。
- その後、Defender が更新されなくなる問題も発生し、ビルド 20000.160 を使用していた多くのユーザーがこれを報告しています。
問題への対処方法
何らかの理由で今なお Windows 11 プレビュービルド 20000.120 を使用しており、上記の問題に直面している場合は、以下の手順で修復できます。
- タスクバーの検索をクリックします。
- 検索ボックスに「PowerShell」と入力します。ただし、Enter は押さないでください。
- 候補として表示されたアイコンの一覧から、Windows PowerShell を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。スタートメニューのアプリ一覧から PowerShell を選んでも構いません。
- 以下のコマンドをコピーして、PowerShell に貼り付けます。
Get-AppxPackage Microsoft.SecHealthUI -AllUsers | Reset-AppxPackage - Enter キーを押します。
「普通のユーザーがどうやってこの操作にたどり着けというのか」というのは、もっともな疑問かもしれません。それでも、このコマンドを実行すれば問題は解決し、以降は Windows Defender が奇妙なポップアップを表示することなく、正常に起動するようになります。
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