1台のMacで2つのmacOSをデュアルブートする方法|Venturaベータ版も安全に導入
はじめに
AppleはWWDC 2022の基調講演で、最新OS「macOS 13 Ventura」を発表しました。正式リリースは2022年秋とされていますが、2022年6月の時点ですでにベータ版が公開されています。macOS Venturaベータ版を安全に試したい場合は、既存のデータに影響を与えないよう、別のAPFSボリュームにインストールするのがおすすめです。
そうすることで、ベータ版とMonterey/Big Sur/Catalinaなど、2つのバージョンのmacOSからMacを起動できるようになります。また、異なるmacOS環境でソフトウェアをテストしたい、特定のアプリを使い続けるために互換性のあるmacOSが必要、といった理由から、同じMacで2つのmacOSを動かしたい場面は少なくありません。この記事では、2つのmacOSをデュアルブートする具体的な手順をわかりやすく解説します。
目次:
- 1. 事前に準備しておくこと
- 2. 2つ目のmacOS用ボリュームを追加する
- 3. 新しいボリュームにmacOSをインストールする
- 4. macOSのバージョンを切り替える
事前に準備しておくこと
2つのバージョンのmacOSでデュアルブート環境を構築するには、次の事前準備が欠かせません。
- Macの空き容量を確保する:2つ目のmacOSをインストールすると、数GB以上のストレージ容量が必要になります。不要なファイルの削除、使っていないアプリのアンインストール、キャッシュやCookieの削除、大容量ファイルを外付けHDDへ移動するなどの方法で、あらかじめ十分な空き容量を確保しておきましょう。
- Macをバックアップする:Macのドライブに変更を加える場合、誤操作や予期しないエラーによるデータ損失を防ぐため、必ず事前にバックアップを取ってください。万が一トラブルが発生しても、作成済みのバックアップからデータを取り戻したり、Time MachineでMacを復旧したりできます。
2つ目のmacOS用ボリュームを追加する
2つ目のmacOSをインストールするには、新しいボリュームを作成する必要があります。状況は大きく2つに分かれます。macOS High Sierra以降(APFSを採用したOS)を使用している場合、「スペース共有」機能のおかげで、既存のボリュームやデータに影響を与えることなく、そのままAPFSボリュームを追加できます。
一方、それより古いmacOSやMac OS Xが動作するMacでは、新規パーティションを作成して2つ目のmacOSをインストールする必要があります。ただし、パーティション作業ではドライブ上の内容が消去される恐れがあるため、必ず事前にバックアップを取っておいてください。
ディスクユーティリティでAPFSボリュームを追加する手順:
- ディスクユーティリティを開き、「表示」ボタンをクリックして「すべてのデバイスを表示」を選択します。
- 左サイドバーでAPFSコンテナを選択します。
- ツールバーの「ボリューム」の上にある「+」ボタンをクリックします。
- 新しいボリュームに名前を付け、APFS形式を選択します。

ディスクユーティリティでパーティションを作成する手順:
- MacをmacOS復元モードで起動します。
- 「macOSユーティリティ」画面で「ディスクユーティリティ」を選択します。
- メインのハードドライブを選択し、「消去」ボタンをクリックします。
- ドライブを再選択し、「パーティション」をクリックします。
- 2つのパーティションに容量を割り当てて、それぞれ名前を付けます。
- Time Machineのバックアップをいずれかのパーティションに復元します。
これで新しいボリューム/パーティションの準備が整いました。
新しいボリュームにmacOSをインストールする
新しいボリューム/パーティションの準備ができたら、そこに2つ目のmacOSをダウンロードしてインストールできます。まず、自分のMacがどのmacOS/Mac OS Xに対応しているかを確認しましょう。Apple Silicon(M1/M2)搭載Macの場合、インストールできるのはmacOS Big Sur以降のみです。
Appleメニュー>「このMacについて」でMacのモデルを確認し、Apple公式サイトでインストールしたいmacOSとの互換性があるかチェックしてください。その後、macOSインストーラをダウンロードします。ダウンロード完了時にインストーラが自動的に開きますが、ここでは一旦終了して、後ほどインストールを行います。
macOS Venturaベータ版をインストールしたい場合は、beta.apple.comにアクセスし、画面の案内に従って「macOS Public Beta Access Utility」をダウンロードして、ベータ版インストーラを入手します。
インストーラの準備ができたら、以下の手順でmacOSをインストールします。
- Macで対応するmacOSインストーラを開きます。
- ポップアップ表示されるウィザードの指示に従って進めます。
- インストール先を尋ねられたら「すべてのディスクを表示」をクリックします。

- macOSをインストールする新しいボリュームを選択します。
- 「続ける」をクリックし、管理者アカウントのパスワードを入力します。
- インストールが完了するまで待ち、Macをシャットダウンします。
macOSのバージョンを切り替える
これでMacに2つのバージョンのmacOSがインストールされました。必要に応じて、簡単に起動するOSを選び分けられます。macOSを切り替えたいときは、Macを再起動して起動ディスクを変更します。
2つ目のmacOSから一度だけ起動する手順:
- Intel製MacまたはApple Silicon製Macの電源を切ります。
- Intel製Macの場合は電源投入時にOptionキーを押し続けます。Apple Silicon製Macの場合は電源ボタンを長押しし、「起動オプションを読み込み中」の画面が表示されるまで待ちます。
- 表示された選択肢の中から、macOSがインストールされた新しいボリューム/パーティションを選択します。

- 上向き矢印または「続ける」ボタンをクリックします。
- 選択したディスクからMacが起動します。
次回Macを再起動したときは、システム環境設定で指定した起動ディスクが自動的に読み込まれます。別のmacOSを常用したい場合は、以下の手順で起動ディスクを変更できます。
- Appleメニュー>「システム環境設定」(macOS Ventura以降は「システム設定」)を開き、「起動ディスク」をクリックします。
- 左下の鍵アイコンをクリックしてロックを解除します。
- 常用したいボリューム/パーティションを起動ディスクとして選択し、「再起動」をクリックします。
まとめ
この記事では、同じMacで2つのバージョンのmacOSをデュアルブートする方法を紹介しました。ベータ版と正式リリース版のmacOSを並行して運用することも可能です。さらに、macOSではOSの切り替えだけでなく、Boot Campアシスタントを使えばIntel製MacでWindowsを動かせるほか、M1/M2搭載Macでも仮想マシン、エミュレータ、クラウドサーバーなどを活用してWindowsを実行できます。用途に合わせて、快適なマルチOS環境を構築してみてください。
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