データを失わずにMacのハードドライブをWindows用にフォーマットする方法
MacはWindowsのドライブ形式を読み取ることができず、その逆も同様です。つまり、特定のOSと互換性を持たせるには、ハードドライブの形式を変換する必要があります。しかし、この変換作業では通常、ドライブ内のすべてのデータが消去されてしまいます。
この記事では、データを失うことなくMacフォーマットのドライブをWindows用に変換する方法を解説します。各ファイル形式と対応するOSの一覧、ドライブのバックアップとフォーマットの手順、さらに万が一トラブルが発生した場合のデータ復旧方法まで、順を追ってご紹介します。
なぜMacハードドライブをWindows用にフォーマットする必要があるのか
一般的なMacのハードドライブは、APFS(Apple File System)またはHFS+(Hierarchical File System Plus)というファイルシステムを採用しています。一方、Windowsのドライブで使われるのはNTFS、FAT32、exFATです。残念ながら、これらの形式は互いに互換性がありません。唯一の例外がexFATで、WindowsとMacの両方で読み書きが可能です。そこで本ガイドでは、ドライブをAPFSからexFATへ変換する手順を紹介します。
MacドライブをexFATに変換するには、「フォーマット」という作業が必要になります。ここで重要な注意点があります。Windows用にMacハードドライブを再フォーマットすると、ドライブ上のすべてのファイルとフォルダが完全に消去されます。これを避ける方法はありません。そのため、事前の準備、具体的にはデータのバックアップが不可欠です。詳細な手順を見ていきましょう。
MacハードドライブをWindows用に変換する方法
この作業には3つのツールが必要です。①バックアップユーティリティ、②万一に備えたデータ復旧ツール、③実際のフォーマットを行うためのディスクユーティリティです。幸い、macOSにはディスクユーティリティが標準搭載されているため、追加インストールは不要です。また、本ガイドで使用するデータ復旧ツール「Disk Drill」は、フォーマット済みのドライブからでもデータを復元できる強力なソフトウェアです。
1. ハードドライブのデータをバックアップする
Windows用にMacドライブをフォーマットするには、まずドライブを消去する必要があります。前述の通り、これはドライブ上の全ファイル・全フォルダが消えることを意味し、他に回避策はありません。したがって、最初に行うべきはデータのバックアップです。
本ガイドでは、無料のバックアップ機能を備えたデータ復旧ツール「Disk Drill」を使用します(データ復旧機能については後半で解説します)。手順は以下の通りです。
ステップ1: バックアップファイルをOSが入っているドライブに保存したくない場合は、別のストレージ媒体(フォーマット対象ではないもの)を接続しておきましょう。
ステップ2: Disk Drillをダウンロードしてインストールします。
ステップ3: DockからFinderを開きます。

ステップ4: 「アプリケーション」フォルダに移動し、「Disk Drill」をダブルクリックして起動します。

ステップ5: 左側のサイドバーにある「Extra Tools」の中から「Byte-to-Byte Backup」をクリックします。

ステップ6: 「OK、始めましょう」をクリックします。
ステップ7: バックアップを作成したいドライブを選択し、「Create backup」をクリックします。

ステップ8: 表示されたウィンドウで、バックアップの保存先と、バイト単位・セクタ単位のどちらで作成するかを選択します(通常はバイト単位で問題ありません)。続いて、範囲指定のドロップダウンメニューでバックアップする容量を選択します。最後に「Save」をクリックしましょう。

ステップ9: バックアップが完了するまで待ちます。
2. Macドライブを消去してフォーマットする
データのバックアップが完了したら、いよいよドライブのフォーマットに進めます。まずドライブを消去する必要がありますが、macOSには「ディスクユーティリティ」という無料の標準ツールが用意されており、この作業全体を簡単に行えます。
注意: フォーマットを実行するとドライブ内のデータは完全に削除されます。この点は避けられないため、必ず別のドライブ(フォーマット対象ではないドライブ)にバックアップを取っておいてください。バックアップ手順に戻る場合はこちらを参照してください。
ステップ1: 「Finder > アプリケーション > ユーティリティ > ディスクユーティリティ」の順に開きます。

ステップ2: 左側のサイドバーから、Windows用にフォーマットしたいハードドライブを選択します。次に、画面右上の「消去」ボタンをクリックします。

ステップ3: ダイアログボックスが表示されたら、ドライブの「名前」「フォーマット」「方式」を設定します。フォーマットは「exFAT」を、方式は「GUIDパーティションマップ」(WindowsではGPTと呼ばれます)を選択しましょう。最後に「消去」をクリックします。

ステップ4: 処理が完了するまで待ちます。これで、Mac用ドライブからPC用ドライブへの再フォーマットが完了です。
この手順が終わると、ドライブはexFAT形式になり、WindowsとMacのどちらでも読み書きできる状態になります。
フォーマット後にファイルを失った場合の対処法
フォーマット前にファイルをバックアップし忘れた場合でも、慌てる必要はありません。データ復旧ツールを使えば、ファイルを復元できる可能性があります。ここでも「Disk Drill」を使用します。直感的で使いやすいGUIを備えているため、初心者の方でもパーティション単位でもハードドライブ全体でも、必要なデータを簡単に復元できます。手順は以下の通りです。
ステップ1: バックアップ時にDisk Drillをインストールしていない場合は、ダウンロードしてインストールします。
ステップ2: 「Finder > アプリケーション」からDisk Drillをダブルクリックして起動します。
ステップ3: フォーマットしたばかりのドライブを選択し、設定はデフォルトのまま「失われたデータを検索」をクリックします。

ステップ4: スキャンの完了を待っても構いませんし、途中で見つかった項目を先に確認することも可能です(結果リストはスキャン中も随時更新されます)。「見つかった項目を確認」をクリックしましょう。

ステップ5: 結果リストから復元したいデータを探します。ウィンドウ右上の検索バーと、左サイドバーのファイルタイプ別カテゴリを活用すると、目的のファイルに素早くたどり着けます。

ステップ6: ファイル名の右側にカーソルを合わせると、目のアイコンのボタンが表示されます。クリックすると、そのファイルのプレビューウィンドウが開き、内容を確認できます。

ステップ7: 復元したいファイルの左側にあるチェックボックスにチェックを入れます(左上のチェックボックスにチェックを入れれば、検出された全ファイルを選択できます)。選択が完了したら「復元」をクリックします。

ステップ8: ダイアログボックスが表示されたら、ドロップダウンメニューからファイルの保存先フォルダを選択します。必ず復元元のドライブ以外の場所を指定してください。最後に「OK」をクリックします。
なお、Disk Drill Basic(無料版)ではデータ復旧自体は有料です。ただし、ファイルプレビューは無料で無制限に利用できるため、ソフトウェアで復元可能かどうかを事前に判断するのに非常に役立ちます。
まとめ
MacとWindowsの両方で使用できるようハードドライブをフォーマットするのは、特に初めての場合は難しく感じられるかもしれません。慣れているユーザーでも、思わぬトラブルに見舞われることはあります。このガイドで紹介したベストプラクティス——事前のバックアップ、正確なフォーマット設定、そして万が一の際のデータ復旧——に従えば、データを失うリスクを最小限に抑えながら、MacハードドライブをWindowsで安全に活用できるでしょう。
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