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PCにBlissOSをインストールする完全ガイド(UEFI/Windowsインストーラー対応)

BlissOSは、x86ベースのPC上でAndroidを実行できる人気のオープンソースオペレーティングシステム(OS)です。このプロジェクトは、より大規模な「Androidx86」プロジェクトのフォーク(派生版)であり、IntelおよびAMDのx86プロセッサを搭載したPCハードウェアでAndroidの体験を実現することを共通の目標としています。Androidx86よりも最適化やカスタマイズ性、使いやすいインターフェースで優れており、Android 11と12Lに対応し、Android 13のベータ版も提供されています。

BlissOSの動作要件と対象ユーザー

2022年第4四半期時点で、BlissOSが動作する最低限のハードウェア要件は以下の通りです。

Intel製CPUの場合

  • Intel Core iシリーズ(i3/i5/i7/i9) — 完全サポート
  • Intel Celeron M — 完全サポート(カーネル5.4以降を推奨)
  • Intel Atom — ほぼサポート(カーネル5.10以降を推奨)
  • Core2Duo — 完全なサポートなし(SSE4.2が必要、32ビットビルドが必要な場合あり)

AMD製CPUの場合

  • Aシリーズ — ほぼサポート(SSE4.2が必要、カーネル5.10以降を推奨)
  • Ryzenシリーズ(1000番台〜7000番台) — 完全サポート(カーネル5.10以降を推奨)
  • Athlonシリーズ — ほぼサポート(SSE4.2が必要、カーネル5.10以降を推奨)

BlissOSは主にローエンドデバイス向けに開発されており、Windows上で起動するアプリとは異なり、完全な独立したオペレーティングシステムです。この種のOSは、開発者や、基本的なWindows以外の環境を求めるユーザーを主な対象としています。なお、ゲーミング用途であればBluestacksやGameloopのようなエミュレーターの方が適しているため、BlissOSはゲーム愛好家にはあまりおすすめできません。

古いノートパソコンやその他の互換性のあるデバイスをお持ちなら、BlissOSのようなOSでAndroid体験を試してみてはいかがでしょうか?多くの人は動画視聴などのメディア消費にAndroidを好みますし、開発者にとっては、実機のスマートフォンがなくてもソフトウェアのテストやデバッグができる貴重な環境となります。

BIOS設定:Secure Boot・TPMの無効化とSATAのAHCI設定

BlissOSの公式ドキュメントによると、インストール前にBIOSで以下の設定変更が必要です。

  • TPM(ドライブ暗号化)を無効にする
  • Secure Bootを無効にする
  • ドライブのアクセスモードをAHCIに設定する
  1. Delete」「F1」「F2」または「F10」キーを押して、システムのBIOSを開きます。
  2. Boot」セクションに移動し、「Secure Boot」を見つけて「Disabled」に設定します。
  3. 次に、SATAコントローラーの設定を探します。通常は「Settings」タブ内にあります。SATAモードをIDEやRAIDではなく「AHCI」に変更してください。
  4. 最後に、TPM(Trusted Platform Module)を無効にします。「Settings」タブの「Trusted Computing」セクションにあります。詳細についてはマザーボードのマニュアルを参照するとよいでしょう。

Windowsインストーラーを使ったインストール方法

BlissOSの普及が進まない理由の一つは、インストール手順の複雑さにあると考えられます。GRUBを使用してBlissOSをマルチブート構成にするには、パーティションに関する知識と経験が必要です。幸い、BlissOSにはWindowsインストーラーが用意されており、前述の方法よりはるかに簡単です。

ただし注意点として、標準的なEFIインストールの方が、安定性アップデート、その他の機能の面で常に優れています。BlissOSのみを起動するのであれば手順は簡単ですが、マルチOS環境になると話は別です。EFI方式については後述のセクションで解説します。

1) Windowsインストーラーの準備

  1. Androidx86インストーラーが収録されているGitHubリポジトリにアクセスします。最新の.exeファイルは通常「/bin/make_installer」フォルダ内にあります。
  2. 対象の.exeファイルをクリックすると、ファイルのプレビュー画面が表示されますが、サイズの関係でダウンロードが促されます。「Download raw file」をクリックすると、ブラウザやダウンロード管理ツール経由でダウンロードが始まります。
  3. ダウンロードが完了したら、見つけやすい場所に保存しておきましょう。続いてメインの.isoファイルをダウンロードします。

2) Bliss OSの.isoファイルをダウンロード

  1. BlissOSの公式サイト(https://blissos.org)にアクセスします。URLを必ず再確認してください。ページ右上の「Download」ボタンをクリックすると、同じページのダウンロードセクションへ移動します。
  2. 最も安定しているのは「Bliss OS 14」と「Bliss OS 15」です。ここでは、新しいAndroid 12LベースのBliss OS 15を選択します。また、セットアップが簡単なGApps版を選びましょう(オープンソース版のFOSSもあります)。バージョン横の「SourceForge」ボタンをクリックすると、SourceForgeのページへ移動します。
  3. 最新リリース「Bliss-v15.9.1」をインストールします。ページ内の該当リンクをクリックすると別ページへ遷移し、自動的にダウンロードが開始されます。回線速度によっては時間がかかる場合があります。
  4. ダウンロード完了後、次はOSをインストールするためのパーティションを作成します。

3) 必要なパーティションの作成

EFIインストールを行わない場合は、ストレージにすでにWindowsがインストールされている必要があります。そのため、BlissOS用に新たなパーティションを作成します。既存のパーティション(Windowsが入っているもの)を約15〜20GB縮小すればOKです。手順は以下の通りです。

  1. タスクバーのWindowsアイコンまたはキーボードの「Win」キーで検索バーを開き、「ディスク」と入力します。「ハードディスクのパーティションを作成とフォーマット」という項目が表示されるのでクリックします。
  2. ディスクの管理」ユーティリティが開き、接続中のストレージデバイスと各パーティションの一覧が表示されます。
  3. 新しいパーティションを作成したいHDD/SSDを選択します。本ガイドでは「ディスク0」を選択します。
  4. ディスクにパーティションが1つしかない場合は右クリックして「ボリュームの縮小」を選択します。複数ある場合は、容量などを考慮して縮小するパーティションを選んでください。
  5. 縮小する領域のサイズ(MB)」欄に「20000」と入力します。これにより元のパーティションから20GBが確保され、未割り当ての新しい領域が作成されます。「縮小」をクリックしましょう。
  6. 次に、この新しい領域を「NTFS」でフォーマットします。未割り当て領域を右クリックし、「新しいシンプル ボリューム」をクリックします。
  7. ウィザードに従って「次へ」を押します。「ボリュームサイズの指定」ではデフォルトのまま、「ドライブ文字またはパスの割り当て」では好きなドライブ文字を選び、「パーティションのフォーマット」ではファイルシステムに「NTFS」を選択します。ボリュームラベルも自由に設定できます。
  8. 完了」をクリックすれば、BlissOSをインストールするための新しいパーティションの作成は成功です。

4) BlissOSのインストール

  1. インストーラーの画面が開いたら、「Android OS Image」セクションで、ダウンロード済みのBlissOS .isoファイルの場所を参照して指定します。
  2. Target Drive」セクションで、先ほど作成したボリューム(ドライブ文字)を選択します。わからない場合はエクスプローラーの「PC」を開けば確認できます。本ガイドではドライブ文字は「G」です。
  3. Data Size」を15〜16GB程度に増やして「Install」をクリックします。インストールが完了するまで待ちましょう。
  4. インストール後、Windowsの検索バーに「詳細スタートアップ」と入力し、「回復オプション」の「高度なスタートアップ」から「今すぐ再起動する」を選択します。
  5. デバイスの使用」をクリックし、次の画面で「Android-OS」を選びます。
  6. これでBlissOSのインストールと起動に成功しました。

EFIインストール(USBブータブルドライブ方式)

USBブータブルドライブからインストールするには、まずRufusを導入してUSBメモリに.isoファイルを書き込みます。その後、未割り当てのパーティションを作成しますが、今回はフォーマットは行いません。インストーラーを通じて、このメインパーティションを2つに分割します。

一方のパーティション(仮に「A」と呼ぶ)にはOSの本体データが格納され、もう一方の「B」は「EFIシステムパーティション」として機能します。

1) Bliss OSの.isoファイルをダウンロード

  1. BlissOS公式サイト(https://blissos.org)にアクセスし、URLを確認してから右上の「Download」ボタンをクリックします。
  2. 注目すべきは安定版の「Bliss OS 14」と「Bliss OS 15」です。最新のAndroid 12LベースであるBliss OS 15を選びましょう。GApps版なら初期設定の手間が省けるためおすすめです。希望するバージョン横の「SourceForge」リンクをクリックします。
  3. SourceForgeが開いたら、「週間ダウンロード数」で示される最新ビルドを選択します。ここでは「Bliss-v15.9.1」をダウンロードします。リンクをクリックすると.isoのダウンロードが始まります。
  4. ダウンロード完了後、次は大きなパーティションを作成しますが、今回はフォーマットしません。

2) 新しいパーティションの作成

  1. Win」キーまたはタスクバーのWindowsアイコンで検索バーを開き、「ディスク」と入力して最初の候補をクリックします。
  2. ディスクの管理」が開くと、接続中のデバイスとパーティション一覧が表示されます。
  3. ドライブが複数ある場合は、パーティショニングに最適なものを選びます。本ガイドでは「ディスク0」を使用します。
  4. 複数のパーティションがある場合は、それぞれボリュームが割り当てられているはずです。縮小しても問題ないものを選び、右クリックして「ボリュームの縮小」を選択します。
  5. BlissOSには一般的に15〜20GBを推奨します。「縮小する領域のサイズ(MB)」欄には安全のため「20000」と入力します(単位はメガバイト)。「縮小」をクリックすると、新しい未割り当てパーティションが作成されます。
  6. 今回はNTFS/FAT32へのフォーマットは不要です。フォーマットはインストール時に行います。
  7. 最後に、下図のようにドライブを右クリックして「プロパティ」をクリックします。
  8. プロパティ画面の「ボリューム」タブを開き、ドライブのパーティションスタイルがGPTMBRかを確認しておきましょう。

3) RufusのダウンロードとOSの書き込み

  1. Googleで「Rufus」と検索し、最初のリンクを開きます。公式URLは「https://rufus.ie/ja/」です。必ず確認してください。
  2. ページを下にスクロールし、Windows x64用の「Standard」版を選択してダウンロードします。
  3. Rufusをダウンロードしたら、.exeをダブルクリックして起動します。
  4. デバイス」欄で使用するUSBフラッシュドライブを選択します。「ブートの種類の選択」では、手順1でSourceForgeからダウンロードしたBlissOSの.isoファイルを指定します。選択したドライブがGPTなら「パーティション構成」をGPTに、MBRならMBRに合わせます。
  5. スタート」をクリックし、イメージがUSBドライブに書き込まれるまで待ちます。

4) USBからのブート

.isoをUSBメモリに書き込んだら、いよいよBlissOSのインストールです。まずはシステムをUSBドライブから起動する必要があります。以下の手順に従ってください。

  1. Delete」「F1」「F2」または「F10」キーを押して、システムのBIOS/UEFIを開きます。「Boot」セクションなどに移動し、「Boot Priorities」や「Boot Option #1」を、接続したUSBドライブに設定します。
  2. 次回の起動時にUSBフラッシュドライブのデータが読み込まれます。しばらくすると画像のようなインターフェースが表示されるので、「Installation」オプションを選択します。

5) EFIパーティションとOSパーティションの設定

  1. UEFIベースのシステムである旨が表示されたら「Enter」を押します。
  2. パーティション選択画面が表示されたら、「Create/Modify partitions」まで移動して「Enter」を押します。
  3. 未割り当てパーティションを作成したディスクを選択します。
  4. cfdisk」の代わりに「cgdisk」を使うか尋ねられたら、「No」を選んでcfdiskを続行します。
  5. DOS風の画面で、先ほど作成した20GBのパーティション(「Free Space」表示)を見つけます。それを選択し、下部メニューから「New」を選びます。
  6. サイズの入力を求められます。元の20GBパーティションから、もう一つのパーティション(B)を作成します。BはEFIシステムパーティション(ブートローダー格納用)となり、BlissOSの本体はAに保存されます。「1G」と入力してEnterを押します。ブートローダーには1GBもあれば十分です。
  7. サイズ「1G」の新しい「sda」エントリが作成されます。タイプを「EFI System」に変更する必要があります。新しいエントリ(本ガイドでは「sda5」)を選択し、下部メニューの「Type」でEnterを押して、一覧を上方向にたどって「EFI System」を見つけてEnterを押します。
  8. 次に、1GB減った残りの領域(まだ「Free space」表示)である「A」を選択し、下部メニューの「New」でEnterを押します。
  9. 「A」のサイズ入力を求められるので、デフォルト値(本ガイドでは「18.5G」)のままEnterを押します。
  10. 作成完了後、sda名を必ず覚えておいてください。例えば「sda5」が「EFIシステム」(B)、「sda6」が「OS本体」(A)ですが、環境によって異なります。「A」を選択したまま下部メニューの「Write」でEnterを押します。続行するには画面上で「yes」と手入力する必要があります。
  11. 最後に「Quit」を選んでEnterを押すと、インストーラーが再起動します。

6) BlissOSのインストール

  1. パーティション選択画面に戻ったら、「B」=タイプが「EFI System」のパーティション(本ガイドでは「sda5」)を選択します。右側に表示されるドライブ名を必ず再確認してください
  2. 次の画面で「fat32」を選択します。正しいパーティションかどうか不安であれば、「Create/Modify partitions」に戻って再確認できます。
  3. フォーマット後、再びパーティション選択画面に戻ります。今度は大きい方のパーティション「A」(本ガイドでは「sda6」)を選択します。
  4. ファイルシステムを尋ねられたら、堅牢性と互換性に優れる「ext4」を選択します。いくつか警告が表示されたり、パーティション名の入力を求められたりすることがあります。
  5. 「A」のフォーマット後、インストーラーが「OTA Updates」を受け取るかどうか尋ねます。30GB以上のストレージを確保しているなら「Yes」、そうでなければ「No」を選びましょう。
  6. ブートローダーについて尋ねられたら「Grub2 EFI Bootloader」を選択し、データが「B」に書き込まれるまで待ちます。

BlissOSの初期設定

  1. 次回の起動時にBIOSへ入り、同じブート優先順位のセクションで「Android-OS」を選択します。
  2. PCがBlissOSで起動したら、最初のオプション(デフォルト設定・追加要素なし)を選びます。
  3. 何らかの理由で「have a truly blissful experience」の画面から先に進めない場合は、「Advanced options」からハードウェアアクセラレーション無効でOSを起動してください。今後のビルドで開発者がこの問題に対処してくれることを期待しましょう。
  4. 起動アニメーションが終わるとBlissOSが立ち上がり、自由に操作できるようになります。
  5. Googleアカウントにサインインしておくのが一般的におすすめです。Playストアなどの各種機能にアクセスできるようになります。
  6. 設定メニューでは、Androidデバイスでおなじみのほぼすべての機能が利用可能です。さらにBlissOSには「Blissify」という独自のカスタマイズ層も備わっています。詳しくはぜひ自分で確かめてみてください。
  7. これでPC/ノートパソコンでネイティブのAndroid体験を楽しめます。Playストアからゲームをプレイすることもできますが、そのようなOSやキーマッピングツールの利用を開発者が許可しているか事前に確認しましょう。

BlissOSは、Androidをx86系システムへ移植するAndroidx86派生の多数のビルドの一つです。Windowsほど直感的なインストールではありませんが、将来的にLinuxや他のOSをインストールする際の良い練習にもなるでしょう。

率直に言えば、BlissOSはWindowsほど安定してはいませんし、それを期待すべきでもありません。筆者の経験では、非常に苛立たしい問題がいくつも発生しました。Redditにはコミュニティが存在しますが、「あまり一般的でない」問題に遭遇した場合は、自力で解決せざるを得ないことも多いでしょう。

著者について:Abdullah Faisal(アブドラ・ファイサル)— 5歳の頃からコンピューターが大好きで、常に情報の深淵を探求してきました。歴史は勝者が書くものであるという信念のもと、成功こそが最重要だと考えています。

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