AndroidでSDカードをデフォルトストレージにする方法|Adoptable Storageの設定手順と注意点
スマートフォンの内部ストレージが少ない、または容量不足に悩まされるのは、誰にとっても避けたい問題です。毎日スマホを使い、撮影した写真や動画、インストールしたアプリなど、さまざまなデータを日々保存していくため、ストレージは確実に圧迫されていきます。近年のスマートフォンは128GB程度の大容量ストレージを搭載していることが多いものの、それでも容量不足に陥るケースは珍しくありません。しつこく表示される「空き容量が少なくなっています」という警告を解消するためにも、追加のストレージが必要になることは十分あり得ます。

そこで登場するのが外部ストレージ(ポータブルストレージ)です。SDカードは容量不足を補うために広く使われており、スマートフォンとパソコンの間でデータをやり取りするための持ち運び用ストレージとしても活躍します。しかし、写真や動画をSDカードへ移して内部メモリの空き容量を確保する方法よりも、さらに便利な手段があります。それがAndroidの「Adoptable Storage(採用型ストレージ)」機能で、SDカードを内部ストレージとして扱えるようにするものです。設定方法を紹介する前に、まずAdoptable Storageとは何か、どのように動作するのかを見ていきましょう。
Adoptable Storageとは?
その名の通り、「SDカードを採用(adopt)して内部ストレージとして使う」機能です。GoogleがAndroid 6.0 Marshmallowで導入した機能なので、すでに長い歴史があります。通常、SDカードを外部ストレージとして使う場合、アプリをSDカードにインストールすることはできません。アプリは内部メモリにインストールされる仕組みになっており、SDカードはあくまで「外部ストレージ」として認識されるためです。
しかし、Adoptable Storageを使えば状況は変わります。この機能ではSDカード自体が内部メモリとして認識されるため、変換後のSDカード上にアプリをインストールできるようになります。外部ストレージとしてのSDカードの大きな弱点を克服できる一方で、Adoptable Storageには独自のデメリットも存在します。
SDカードを内部ストレージとして使うデメリット
Adoptable Storageを使えば外部SDカードを内部メモリとして利用できますが、いくつかの欠点があります。詳しく見ていきましょう。
まず第一に、SDカードは速度が遅いという点です。スマートフォンに内蔵されている内部メモリと比較すると、読み書き速度は明らかに劣ります。これは、SDカードには読み書き可能な回数(サイクル数)に上限があるためです。SDカードを内部メモリとして使うと、実質的に常時使用される永続的なストレージとなるため、読み書き操作が頻繁に発生します。その結果、時間の経過とともにSDカードの性能は徐々に低下していきます。
次に、Adoptable Storageを有効にすると、そのSDカードはその端末専用の永続ストレージになります。つまり、カードを取り出して別の端末で使うことはできません。これは、内部メモリ化の際にSDカードが暗号化され、その暗号化キーがそのAndroid端末内に保存されるためです。この暗号化はデータ保護のために必要なもので、SDカード上のデータはすべて暗号化されます。ただし、一度取り出して同じ端末に挿し直すことは可能で、端末はカードを正しく認識してくれます。
最後に、すべてのアプリをSDカード側にインストールできるわけではない点も重要なデメリットです。アプリをAdoptable Storageに対応させるかどうかは、開発者自身が決定できる仕組みになっているためです。この機能を無効にしているアプリはインストールできないため、設定前に考慮しておきましょう。
SDカードをデフォルトストレージにする方法
ここまでの内容を踏まえた上で、実際にSDカードを内部ストレージ(デフォルトストレージ)として設定する手順を紹介します。ただし、始める前に注意点があります。多くの大手メーカーは、性能面やユーザー体験への悪影響を理由に、自社端末でAdoptable Storageを無効にしています。そのため、お使いのスマートフォンではこの機能が使えない場合があります。
また、SDカードを内部メモリとして変換するには、事前にフォーマットが必要です。SDカードがフォーマットできない場合は、先にトラブルシューティングを行ってください。お使いの端末がAdoptable Storageに対応している場合は、以下の手順に従って設定してください。
- まず、SDカードをAndroidスマートフォンに挿入します。

- 挿入すると、SDカードの使用方法を尋ねるプロンプトが表示されます。
- 「Phone storage(内部ストレージとして使用)」などのオプションを選択します。表記はメーカーによって異なる場合があります。

- 続いてSDカードのフォーマットを求められるので、「Format SD card(SDカードをフォーマット)」を選択します。

- フォーマットが完了したら、「Move content to SD card(コンテンツをSDカードに移動)」と表示された場合は「Move content(移動)」を選択します。

- もしプロンプトが自動的に表示されない場合は、「設定」アプリから操作できます。
- 「設定」アプリを開き、「ストレージ(Storage)」に進みます。

- 表示されたデバイス一覧からSDカードを選択します。
- ストレージ画面の右上にある三点リーダー(⋮)をタップし、「ストレージ設定(Storage settings)」を選択します。

- 「Phone storage(内部ストレージ)」オプションをタップします。端末によっては「Internal storage(内部ストレージ)」と表示されることもあります。

- SDカードのフォーマットを求められるので、「Format SD card(SDカードをフォーマット)」をタップします。

- フォーマット完了後、スマートフォンのコンテンツをSDカードに移動するかどうかを尋ねられるので、「Move content(移動)」を選択します。

SDカードを内部ストレージとして使うのをやめる方法
何らかの理由でSDカードを内部ストレージとして使うのをやめたい場合も、簡単に解除できます。ただし、単にカードを抜けばよいというわけではありません。取り外す前に、カードをポータブルストレージとして再フォーマットする必要があります。以下の手順に従ってください。
- まず「設定」アプリを開き、「ストレージ(Storage)」をタップします。

- 表示されたデバイス一覧からSDカードを選択します。
- SDカードのストレージ画面右上にある縦三点リーダー(⋮)をタップします。
- ドロップダウンメニューから「Format as portable(ポータブルとしてフォーマット)」を選択します。
- 次の画面で警告が表示されるので、「フォーマット(Format)」をタップして処理を完了させます。

- これで、SDカードは内部ストレージではなくなり、通常のポータブルストレージとして使用できるようになります。
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