pigzでファイルを高速に圧縮する方法【マルチコア対応gzip】
gzipは利用可能なアーカイブ・圧縮ソリューションの中でも動作が速い部類に入りますが、ひとつだけ弱点があります。それは、複数のプロセッサ(CPUコア)を活用できないという点です。そのため、比較的新しいPCを使っていても、その性能を十分に引き出せません。
pigzはgzipのマルチスレッド実装であり、GNU zip形式への圧縮を従来の何分の一かの時間で実行できます。この記事では、pigzを使ってファイルをより速く圧縮する方法を解説します。
pigzのインストール
Ubuntu、MintなどDebian系ディストリビューションにpigzをインストールするには、次のコマンドを実行します。
sudo apt install pigz
Arch LinuxやManjaro Linuxの場合は、以下のコマンドを使用します。
sudo pacman -S pigz
openSUSEをお使いの場合は、次のコマンドでインストールできます。
sudo zypper install pigz
単一ファイルを圧縮する
pigzで任意のファイルをGNU Zip形式に圧縮するには、次のように入力します。
pigz ファイル名
デフォルトでは、pigzは圧縮後に元のファイルを削除します。これが問題になる場合もあるでしょう。元のファイルを残したい場合は、-kオプション(小文字であることに注意)を使用します。
pigz -k ファイル名
pigzは複数の圧縮レベルに対応しており、ダッシュの後に数字を指定することで選択できます。例えば次のとおりです。
pigz -5 圧縮対象ファイル
使用できる数字は1から9までです。「1」は最も速いパフォーマンスを発揮しますが圧縮率は最低、「9」は最も遅いものの最高の圧縮率を実現します。
フォルダを圧縮する
pigzには大きな制限があります。フォルダ(ディレクトリ)をサポートしていないため、単一ファイルしか圧縮できません。この回避策として、tarと組み合わせて使う方法があります。
例えば「Pictures」フォルダを圧縮したいとしましょう。tarは外部の圧縮プログラムを利用できるため、次のようなコマンドを実行できます。
tar --use-compress-program="pigz -k -9" -cf pictures.tar.gz Pictures
このコマンドでは、tar --use-compress-programによって、アーカイブの作成自体はtarが行うものの、内容の圧縮は外部プログラム経由で行うことを指定しています。
その外部プログラムとそのパラメータは、コマンド内のpigz -k -9の部分で定義されています。
最後に、「Pictures」フォルダ内のすべてのファイルを含む「pictures.tar.gz」というファイルを作成することを指示しています(-cfはCreate Fileの意味)。
ファイル・フォルダを展開する
pigzでgzファイルを展開するのは非常に簡単で、次のいずれかのコマンドを入力するだけです。
pigz -d ファイル名.gz unpigz ファイル名.gz
先ほど作成したようなtar.gzファイルからフォルダを展開する場合も、同じくtarのアプローチを使用します。
tar --use-compress-program="pigz -d" -xvf pictures.tar.gz
並列処理の数を制限する
最後に、覚えておくと便利なもうひとつのオプションとして-pを紹介します。pigzはデフォルトでPCのすべてのプロセッサ/コアを使用します。大容量のデータセットを圧縮する際、これがPC全体の応答性に影響を与えることがあります。
-pオプションを使えば、pigzが使用するプロセッサ/コアの数を特定の値に制限できます。残りのコアは他のタスクや操作用に確保され、作業中も快適にPCを操作できるようになります。オプションの直後にコア数を指定してください。
pigz -k -p2 圧縮対象ファイル
-p2はpigzの使用を2つのコアのみに制限します。任意の数を指定できますが、ハードウェアの上限を超えない範囲に収めることをおすすめします。
Linuxでのファイル圧縮や展開についてさらに詳しく知りたい方は、Linuxのアーカイブ・圧縮コマンドに関する詳細ガイドもぜひご覧ください。
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