タッチスクリーンモニターに最適なLinuxデスクトップ環境5選
Linuxをタッチスクリーンモニターや2in1ノートPCで活用するという発想は、ここ数年で大きく進化しました。現在ではタッチパネル対応がLinuxカーネルに組み込まれているため、理論上はどのディストリビューションでもタッチスクリーンで動作します。ただし、すべてのディストリビューションがタッチ操作に向いているわけではありません。その鍵を握るのが「デスクトップ環境」の選択です。つまり、初期状態から最適なデスクトップを採用している、タッチスクリーン向けのLinuxディストリビューションを選ぶことが重要になります。
例えば、Awesomeやi3のようなタイリングウィンドウマネージャーは、タッチスクリーンではあまり役に立ちません。適切なデスクトップ環境を選べば、タッチスクリーンでのLinux体験は格段に快適になります。
1. GNOME 3
GNOME 3はLinuxで最も人気のあるデスクトップの一つであり、タッチスクリーンとの相性が良いのも当然と言えます。バージョン3.14以降、タッチスクリーンジェスチャーがサポートされており、タッチモニターでより多くの作業を効率的に行えるようになりました。
それだけではありません。GNOME 3はアイコンが大きくタップしやすく、レイアウトもタッチ操作中心のインターフェースとして非常にうまく設計されています。完璧というわけではありませんが、慣れ親しんだ感覚のままタッチスクリーンを使いたい方にとって、第一候補となる選択肢です。
追加設定なしでGNOME 3を利用できる主なディストリビューションは以下の通りです。
- Fedora(GNOME 3との相性が特に良い)
- Ubuntu
- CentOS(アップデートはやや遅め)
- Manjaro(新しいGNOMEリリースから数週間後に反映)
2. KDE Plasma
KDE Plasmaは、長い歴史を持つKDEデスクトップの最新バージョンです。GNOMEと同様、QtベースのKDEは長年にわたって開発が続けられてきたため、熱心なファンも数多く存在します。
最新版のKDE PlasmaはWaylandをサポートしており、旧式のX11システムよりもタッチスクリーンモニターがはるかに扱いやすくなっています。また、タッチ専用デバイス向けに設計されたPlasma Mobileでも動作します。KDE Plasmaのタッチスクリーン対応は、ごく短期間のうちに大きく向上しました。
KDE Plasmaを標準搭載したディストリビューションとしては、以下がおすすめです。
- Kubuntu(KDE搭載のUbuntuベース)
- KDE Neon
- Fedora KDE(半年ごとに更新)
- openSUSE
3. Cinnamon
Windows 10からの移行を考えている方なら、Cinnamonデスクトップは親しみやすく感じられるでしょう。レイアウトがよく似ているからです。見た目が完全に同じわけではありませんが(それはむしろ良いことかもしれません)、主要な要素はほぼ同じ位置に配置されています。
Cinnamonも近年のリリースでタッチスクリーン対応を大幅に改善しました。GNOMEほど安定しているわけではなく、Windowsほど滑らかではないものの、試してみる価値は十分にあるデスクトップです。
Cinnamonがプリインストールされたディストリビューションとしては、以下が挙げられます。
- Linux Mint Ulyssa(Cinnamonエディション、2025年以降もサポート予定)
- Fedora Cinnamon
- Feren OS(アップデート頻度は低め)
4. Deepin DE
Qtベースのもう一つのデスクトップであるDeepin Desktop Environment(DE)は、Deepin Linuxディストリビューションに同梱されています。Deepinは使いやすさと洗練されたフレンドリーな外観で高く評価されており、その魅力の源こそがデスクトップ環境そのものです。
Deepin 15.9のリリース以降、デスクトップにはタッチスクリーンジェスチャーが搭載されています。これにより操作性が大幅に向上し、タッチスクリーンモニター向けとして自信をもっておすすめできるようになりました。このデスクトップを最も手軽に使う方法はDeepinディストリビューションですが、Archなど他のディストリビューションでも利用可能です。
5. Budgie
Budgieも、特定のLinuxディストリビューション向けに開発されたデスクトップ環境です。こちらはSolus Linuxのデフォルトデスクトップとして採用されています。派手なタッチジェスチャーはまだ利用できませんが、基本的なスクロールやタップによるクリックには対応しています。
幸い、Budgieの魅力的なデザインを楽しみながらジェスチャーも使いたいという場合にも、解決策があります。「Touchegg」というプロジェクトを利用すれば、あらゆるデスクトップにMac風のジェスチャーを追加できます。さらに、Toucheggの導入方法と使い方を解説したガイド記事もあるので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
今回は、タッチスクリーンモニターに適した代表的なデスクトップ環境をいくつか紹介しました。ただし、ディストリビューション選びで考慮すべき点はこれだけではありません。何の目的で使うのかなど、他にも確認しておきたい要素は多数あります。
また、ここで挙げたディストリビューションに限定される必要もありません。ディストリビューションが対応していれば、さまざまな環境に好みのデスクトップ環境を自由にインストールできます。
数あるディストロの中から自分で選ぶのは大変…という方もご安心ください。おすすめのLinuxディストリビューション特集を参考にすれば、自分にぴったり合う一本がきっと見つかるはずです。
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