【エミュレーター不要】Raspberry PiでDoomをネイティブ実行する完全ガイド
一人でも友人と一緒でも楽しめる、最高のレトロゲーム。オンラインで仲間とチームを組み、モンスターを次々と撃ち倒す一人称視点シューティング(FPS)の爽快感を味わってみたくはありませんか?
1997年、id Softwareは1993年に発表された画期的なFPS「Doom」のソースコードを公開しました。プレイヤーは宇宙海兵隊員となり、火星の衛星フォボスで無数の悪魔や怪物たちと戦います。ソースコードが公開されたことで、さまざまな派生版が登場し、その中にはRaspberry Pi向けのバージョンも含まれています。
そう、その通り——Pi(ラズパイ)でDoomが遊べるのです。「PiDoom」と呼ぶのもいいかもしれませんね。
Raspberry PiでDoomを動かすために必要なもの
Raspberry Piでこのレトロ名作を動かすには、RetroPieやRecalboxのようなエミュレーターもゲームROMも必要ありません。ゲームエンジンとWADファイルをインストールするだけで、Pi上でネイティブに動作します。
WADファイルには、ステージ、モンスター、武器などの実際のゲームデータが含まれており、さまざまなテーマのものが存在します。
その前に、PiDoomに必要なものを確認しておきましょう。
- Raspberry Pi 2以降(本記事ではRaspberry Pi 2、Raspberry Pi 3、Raspberry Pi 4 8GBで動作確認済み)
- RaspbianまたはRaspberry Pi OS(機種に応じて選択)がセットアップ済みであること
- 任意のUSBゲームコントローラー
- 適切なモニターまたはディスプレイ
- Doomのソースコード
Doomのソースコードには複数のバージョンがあります。ここでは、ほとんどのWADファイルと互換性のあるChocolate Doomを使用します。
Raspberry PiへのDoomのインストール手順
まず、Raspberry Piをディスプレイに接続し、キーボードをつないでデスクトップを起動します。
インストールはコマンドラインから行うため、必要であればSSH経由でも作業できます。Raspbianをはじめ、多くのLinuxディストリビューションのリポジトリにはChocolate Doomが含まれています。まずは以下のコマンドで依存関係ごとChocolate Doomをインストールしましょう。
sudo apt install chocolate-doom
画面の指示に従いながら、インストールが完了するのを待ちます。
DoomのWADファイルをインストールする
Doomエンジンのインストールが完了したら、次はWADファイルを用意します。
利用可能なWADファイルは数多くあり、おすすめのものについては後ほど紹介します。ここでは、標準的なDoomデータファイルを使ったインストール方法を見ていきましょう。これにより、おなじみのDoomのマップや武器がゲームに追加されます。
まず、ターミナルで/usr/gamesディレクトリに移動し、以下のwgetコマンドでDOOM1.WADファイルをダウンロードします。
sudo wget https://www.doomworld.com/3ddownloads/ports/shareware_doom_iwad.zip
ダウンロードしたのはzipファイルなので、unzipコマンドで展開します。
sudo unzip shareware_doom_iwad.zip
これでDOOM1.WADファイルが手に入り、Raspberry PiでDoomを遊ぶ準備が整いました!
Doomの初期設定を行う
SSH経由でコマンドを実行していた場合は、ここでキーボードをRaspberry Piに直接接続しましょう。VNCやRDPでのリモート接続も可能ですが、動作がややカクつく原因になります。プレイを始める前には必ずリモート接続を解除してください。
ゲームをプレイする前に、Doomの設定を行う必要があります。以下のコマンドでセットアップツールを起動します。
chocolate-doom-setup
この画面から、ディスプレイ、サウンド、キーボード、マウス、ゲームコントローラーの設定ができます。
ネットワークゲームへの参加やホストも、この画面から行えます(コマンドラインからでも同様の操作が可能です)。
設定が完了したら、「Save parameters and launch DOOM」を選択しましょう。さあ、撃ちまくりましょう!
コマンドラインからChocolate Doomを起動する
毎回設定ツールからDoomを起動する必要はない点に注意してください。代わりに、シンプルなコマンドで直接起動できます。
chocolate-doom -iwad DOOM1.WAD
このコマンドではフルスクリーンモードで起動します。ただし、古いボード(Raspberry Pi 2など)では、この解像度が負担になる場合があります。その場合は、ウィンドウモードで起動するのがおすすめです。
chocolate-doom -iwad DOOM1.WAD -window 640x480
これらの設定は、設定ツールの「Configure Display」オプションから恒久的に変更することもできます。
また、Raspberry Pi OSのデスクトップメニューから「Menu > Games」を選択してChocolate Doomを起動することも可能です。
Raspberry PiでのDoomの楽しみ方
Raspberry PiでのDoomの楽しみ方は自由自在です。大型TVにXboxコントローラーを組み合わせるのもよし、すでにPiを内蔵コントローラー付きの携帯ゲーム機に改造している人もいるでしょう。
あるいは、マウスとキーボードで宇宙海兵を操作する、伝統的なデスクトップスタイルが好きな方もいるかもしれません。1990年代はそうやって遊んでいたのですから。
本記事のスクリーンショットでは、公式のRaspberry PiタッチスクリーンとUSB接続のXbox 360コントローラーを使用しています。お好みのコントローラーを接続してからセットアップツールを起動し、「Configure Gamepad/Joystick」を選択すればOKです。
タッチスクリーンと専用スタンドはコンパクトなので、棚の上でも、テーブルの上でも……どこにでも置けます!
PiDoom用の新しいWADファイルを探す
オリジナルとはひと味違うDoom体験をお探しなら、新しいWADファイルが必要です。多くのWADがネット上で入手できますが、問題は見つけることです。
Doom WADのおすすめ入手先は以下の通りです。
- Doom WADs Wikiaページ:ダウンロード可能なファイルが豊富に揃っています。
- DoomWADStation:Chocolate Doom環境向けのカスタマイズコンテンツを提供しています。
- Doomworld WADsフォーラム:ネット上最大級のDoom関連資料コレクションです。
また、適切なWADファイルがあれば、Doom IIもChocolate Doomでプレイ可能です。idGames Archiveには多数のWADが収録されており、例えば以下のようなものがあります。
- 映画『エイリアン』風の「Alien TC」
- 英国の長寿SFドラマ『ドクター・フー』を題材にしたシューティング「Doctor Who Doom」
さらに、特定のDoom WADが知りたい場合は、ファイル名で直接ウェブ検索してみてください。思わぬ発見があるかもしれません。
マルチプレイのDeathmatchを開催しよう!
Chocolate Doomでは、インターネット経由とローカルネットワーク経由の両方で対戦プレイが可能です。ただし、トラブルなく快適に遊ぶには、すべての参加者がChocolate Doomと同じWADファイルを使用していることが前提となります。
どのマルチプレイ方式を選ぶ場合でも、どれか1台のPCがサーバーとしてゲームをホストする必要があります。ホスト側もプレイに参加できます。開始前に、全プレイヤーのルーターやファイアウォールでUDPポート2342が開放されていることを確認してください。ポートフォワーディングのガイドを参考にするとよいでしょう。
Deathmatchのホストは、以下のコマンド一つで実現できます。
chocolate-doom -server -privateserver -deathmatch
同じネットワーク内のプレイヤーは、先ほど説明した方法でChocolate Doomを起動し、-autojoinスイッチを付けるだけでDeathmatchに参加できます。
chocolate-doom -WAD DOOM1.WAD -autojoin
ネットワーク外から参加したいプレイヤーは、以下のコマンドを実行します。
chocolate-doom -connect [IP_ADDRESS]
[IP_ADDRESS]の部分はあなたのグローバルIPアドレスに置き換えてください。whatismyip.comなどのサイトや、ルーターの管理画面から確認できます。
その他のRaspberry Piで遊べるFPS
ここではChocolate Doomを使ったDoomの導入方法に焦点を当ててきましたが、他にも選択肢はあります。Doom以外のFPSアクションを求めている方にも、いくつかの選択肢があります。以下はすべて、エミュレーションなしでRaspberry Pi上にネイティブインストールできるものです。
- Freedoom:Doomエンジンをベースにしたフリーコンテンツの代替プロジェクト。Phase 1(Doomクローン)、Phase 2(Doom IIおよびFinal Doomクローン)、そしてDeathmatch専用のFreeDMの3部構成です。現在も活発に開発が続けられています。
- Wolfenstein 3D:Doomより少し古い作品ですが、同じid Softwareによるもので、単体でインストールすることも、Doomエンジン上でWADとして楽しむこともできます。2001年の「Return to Castle Wolfenstein」はRaspberry Pi 3以降で動作します。
これらのタイトルでRaspberry PiのレトロFPSコレクションを拡充したいなら、今すぐダウンロードしてインストールしましょう!
Raspberry PiでDoomを遊び、Deathmatchを開催しよう!
Raspberry Piによって復活した、もう一つの素晴らしいレトロゲーム体験です。この小さなコンピュータは本当に驚かせてくれますよね。ここまでの手順で、ミニPCでDoomを遊ぶ準備は万端。友人を招いてDeathmatchを開催するのもいいかもしれません。
Chocolate DoomはWindows、Mac、Linux、BSD向けに提供されているため、どんなデスクトップOSからでもDeathmatchに参加できます。
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