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自分だけのLinuxを作ろう!カスタムディストリビューション作成ツール4選

WindowsやmacOSと同様、LinuxもOSを細かく調整したいユーザーに豊富な選択肢を提供しています。さらにオープンソースならではの強みとして、自分だけのディストリビューションを一から作り、ISOイメージとして書き出してインストールすることも可能です。本記事では、カスタムLinuxディストリビューション作りを始めるための4つのツールを紹介します。

手軽にLinuxをカスタマイズする方法

Linuxデスクトップは自由に調整したり、丸ごと入れ替えたりできることをご存じの方も多いでしょう。また、Linuxには数百、数千ともいわれるディストリビューションが存在し、標準的なデスクトップやサーバー向けのものから、軍事・政府・科学用途といった特殊な目的向けのものまで、幅広い分野をカバーしています。

こうした調整(チューニング)は、Linuxを自分好みに仕上げるだけでなく、動作速度の向上にも役立ちます。たとえばUbuntu Tweakのようなツールを使えば、Ubuntuに対して行いたいさまざまなカスタマイズを1つのデスクトップアプリからまとめて実行できます。

しかし、より根本的なレベルでLinuxをカスタマイズしたい場合は、アプローチを変える必要があります。

※補足:ここで紹介するのはLinuxカーネル自体をビルドする話ではありません。カーネルに加えて、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)や同梱するツール・アプリケーションまで含めて全体を構成する作業を指します。

なぜカスタムディストリビューションを作るのか?

カスタムLinuxディストリビューションの作成は、単に好きな壁紙を設定することとは違います。時間をかけてでも独自のディストリビューションを作る価値がある理由は、主に次の3つです。

  • ハードウェアに最適化したOS – カスタムコンパイルしたLinuxカーネルほど特殊ではありませんが、ディストリビューションキットを自分のPCのハードウェアに合わせて調整すれば、パフォーマンスの向上が期待できます。
  • インストール時間と起動時間の短縮 – 日付、時刻、地域などの設定はセットアップ中に時間がかかりがちです。あらかじめカスタムビルドに組み込んでおけば、その手間を大幅に省けます。
  • ネットワーク上の複数端末への展開 – 複数のネットワーク接続されたデバイスへLinuxを展開する場合、調整済みのカスタムディストリビューションを使えば、ユーザーが必要なアプリやツールに集中できる統一環境を用意できます。

以下の4つのツールを使えば、いわば「自分専用のディストリビューションを料理」するように、機能の追加や削除を自由に行い、ISOイメージを作成してインストールメディアに書き込めます(本番のPCに展開する前に、仮想マシンや予備のPCで十分テストすることをおすすめします)。

UCK – Ubuntu Customization Kit

Ubuntu Customization Kit(UCK)は、カスタマイズしたUbuntuのライブCDを作成し、それを使ってPCのHDDにインストールできる便利なツールです。Ubuntuファミリーの最新版に追いつくための更新を待つ状態ではありますが、依然として有用な選択肢です。

インストールは以下のコマンドで行えます。

sudo apt-get install uck

Wilyリポジトリ経由でDebian、Linux Mintなど関連ディストリビューションにも対応しています。インストール後はターミナルから「uck-gui」コマンドで起動します。「-m」スイッチに続けてISOの出力元ディレクトリのパスを指定すると、処理をある程度高速化できます。

UCKにはいくつかバグがあり、成功させるのはやや難しい選択肢です。ただし、これらのバグ(多くは最新版のUbuntuとUCKが想定するバージョンの違いによるもの)を乗り越えられれば、問題なく動作するISOを作成できます。

Linux from Scratch(LFS)

Linux from Scratchを始めるには、まずオンラインガイドを読み込む必要があります。ソースコードから完全な(とはいえ最小限の)GNU/Linuxシステムを構築する手順に従って進めることになるためです。その過程で、カスタマイズされセキュアなシステムを手に入れられるだけでなく、OSの仕組みそのものを深く学べます。これはトラブルシューティングや自作ソフトウェアの開発において大きな武器になるでしょう。

LFSにはいくつかのサブプロジェクトがあります。拡張機能を提供する「Beyond Linux from Scratch」や、セキュリティ重視のユーザー向けの「Hardened Linux from Scratch」が代表的です。LFSプロジェクトの作成には「ホスト」となるLinuxシステムが必要です。Windowsユーザーは仮想マシン上でLinuxを動かしましょう。

完成したLFSプロジェクトはISOとして書き出し、LiveCDとして焼くことができます。このLiveCDはレスキューディスクとしても使えるため、現在ではむしろこちらが最も実用的な用途といえるでしょう(LiveCDプロジェクト自体はすでにメンテナンスされていません)。詳細は公式チュートリアルや、当サイトのLinux from Scratch解説記事をご覧ください。

SUSE Studio

PC上で専用メニューやアプリを使ってOSをカスタマイズするのではなく、SUSE StudioはWebインターフェースを使って、ダウンロード前にディストリビューションをカスタマイズします。他のユーザーが設定・公開したSUSEのカスタマイズ版をダウンロードできるのも魅力的な機能です。サイトを開き、アカウントを作成(または普段使いのサービスでサインイン)して始めましょう。

手順はシンプルです。まずベースシステム(JeOSも選択可能)を選び、ソフトウェアやリポジトリを追加してパーソナライズし、最後に微調整を行います。完成したカスタムディストリビューションはISOとしてダウンロードできるほか、クラウドサーバー(Windows Azure、Amazon EC2、SUSE Cloudなど)や自身のVPSへ直接デプロイすることも可能でした。

※注意:SUSE Studioは現在サービスが終了しており、その機能はOpen Build Serviceなどへ引き継がれています。利用を検討する場合は最新の状況をご確認ください。

Porteus

SUSE Studioと同様に、Porteus(Slackware Linuxのフォーク)もオンラインで設定・ビルドを行います。完成したライブ環境は起動が非常に速く、古いハードウェアでも快適に動作します。これは、USBメモリから起動する際にファイルシステムをその場で生成する仕組みによるものです。

Porteusのビルドをカスタマイズするには、複数のモジュールが用意されています。さらにSlackware系はDebianやFedora形式のパッケージを変換できるため、選択できるソフトウェアの幅が大きく広がる点も見逃せません。

加えて、Porteusの公式ドキュメントには独自のブート引数(OSの挙動を変える調整)がいくつか紹介されています。その中には、USBメモリではなくローカルのハードディスクから起動する機能も含まれています。PorteusはSUSE Studioほど多くのオプションを備えているわけではなく、インターフェースの洗練度でも一歩譲りますが、手軽できれいなライブディストリビューションを求めるユーザーのために、あらかじめ用意された構成プリセットを選べるのが魅力です。

自分だけのLinuxを作ってみたいと思いませんか?すでに昔ながらの方法で作った経験がある方もいるかもしれません。ぜひコメント欄で教えてください。特に、これらのツールを使ったことがある方は、その体験談をお聞かせください!

画像クレジット:penguin in glasses by 3Dalia via Shutterstock

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