Qubes OSをVirtualBoxにインストールする手順を徹底解説
セキュリティに強いこだわりを持ちながらも、高価なソフトウェアにお金をかけたくない方にとって、Qubes OSはまさに理想的な選択肢となるでしょう。
Qubes OSは、分離型アーキテクチャを採用したオペレーティングシステムです。Xenベースの仮想化技術を活用し、互いに独立した「コンパートメント(隔離区画)」を作り出します。
これにより「キューブ(qube)」と呼ばれる隔離領域の作成・管理が可能になり、各qubeはソフトウェアとハードウェア間のやり取りを制限することで、高いセキュリティレベルを実現します。
この記事では、Oracle VirtualBox上に最新版のQubes OSをインストールする手順を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
Qubes OSインストール前の準備
まず、仮想マシンを作成するためにOracle VirtualBoxが必要です。まだインストールしていない場合は、公式サイトから最新版をダウンロードしておきましょう。
ダウンロード: VirtualBox(公式サイト)
もうひとつの重要な準備物がQubes OSのインストールイメージです。qubes-os.orgにアクセスし、最新版のISOファイルをダウンロードしてください。
ステップ1:Qubes OS用の仮想マシンを作成する
Qubes OSのISOイメージをダウンロードしたら、VirtualBoxを起動して新しい仮想マシンのセットアップを始めましょう。
VirtualBox内で「新規(New)」をクリックすると設定画面が表示されます。ここから新しい仮想環境の構築を進めていきます。
次の画面で仮想マシンの名前を入力します。後で管理しやすいよう、インストールするディストリビューションに関連した名前を付けておくのがおすすめです。
タイプ(Type)が自動的にLinuxと表示されない場合は、ドロップダウンメニューから手動で選択してください。また、Qubes OSはFedoraベースのディストリビューションなので、バージョン(Version)ではFedora(64-bit)を選びます。
次の画面では、仮想マシンに割り当てるメモリ容量を設定します。スライダーを調整するか、4056(MB)を直接入力して「次へ(Next)」をクリックしてください。
続く画面では、「仮想ハードディスクを作成する(Create a virtual hard disk now)」を選択して「作成(Create)」をクリックします。ハードディスクのファイルタイプにはVDIを選び、「次へ」で先へ進みましょう。
物理ハードディスク上のストレージ方式は、デフォルトの「可変サイズ(Dynamically allocated)」のまま進めて問題ありません。
次の画面では、仮想環境のファイルの場所とサイズ(File location and size)を定義します。ここで指定したパスは、VirtualBoxがOS関連データを保存するホスト側フォルダになります。デフォルトのパスが適切でない場合は、別のフォルダに変更しても構いません。
サイズのスライダーでは4MBから2TBまで選択可能です。システムのスペックに応じて適切な値を設定しましょう。Qubes OSのインストールには、最低でも8GB以上を推奨します。
「作成(Create)」をクリックすれば初期設定は完了です。ただしこの時点では、仮想マシンがISOイメージを読み込む場所がまだ指定されていません。新規マシンを起動する前に、必ずISOのパスを設定しておきましょう。
設定するには、「設定(Settings)」アイコンをクリックするか、作成した仮想マシンを右クリックして「設定」を選択します。左側のサイドバーから「ストレージ(Storage)」を開いてください。
コントローラー:IDE(Controller: IDE)配下の「空(Empty)」を選択し、右側の属性(Attributes)にあるディスクアイコンをクリックしてISOイメージを読み込みます。ドロップダウンメニューから「ディスクファイルを選択(Choose a disk file)」を選びましょう。
ポップアップが表示されたら、ISOイメージが保存されているパスを指定します。これにより、起動時に仮想マシンがISOを使用できるようになります。パスを設定したら「OK」をクリックしてください。
これですべての設定が完了したので、仮想マシンを起動できます。
ステップ2:仮想マシンにQubes OSをインストールする
左側のパネルに、Fedoraのロゴと仮想マシン名(Qubes OS)が表示されたアイコンが見えるはずです。このアイコンをダブルクリックしてマシンを起動しましょう。
マシンが起動すると、いくつかの選択肢が表示されます。最初のオプション「Install Qubes R4.0.4」を選択してください。インストール用ファイルの読み込み中に、内部処理が自動的に行われます。
ウェルカム画面が表示されたら、お好みの言語を選択します。矢印キーで項目を移動でき、言語を選んだら「続行(Continue)」をクリックしましょう。
インストール概要(Installation Summary)画面に進んだら、Systemセクションの「インストール先(Installation Destination)」をクリックします。
画面を最下部までスクロールし、「データを暗号化する(Encrypt my data)」のチェックを外します。
画面上部の「完了(Done)」ボタンをクリックしてください。
インストール概要画面の「インストールの開始(Begin Installation)」をクリックすると、インストールプロセスが始まります。同じ画面には「Root パスワード(Root Password)」と「ユーザーの作成(User Creation)」という2つのボタンも用意されています。
rootユーザーが必要な場合は、必要に応じて詳細を設定してください。あるいは、ユーザーの作成セクションで追加ユーザーの情報と、インストール後にシステムへアクセスするためのパスワードを入力することもできます。
必要な情報を入力後、インストール完了まで数分かかります。インストールが完了したら、変更を有効にするためにシステムを再起動しましょう。
再起動後、初期設定メッセージ「QUBES OS」が表示されます。続行する前に、以下のサブオプションのチェックを外してください。
- Whonixを使用してTor匿名ネットワーク経由でのシステムおよびテンプレート更新を有効化する
- ネットワークとUSBデバイスの両方にsys-net qubeを使用する
- 何も設定しない(上級者向け)
「設定を完了(Finish Configuration)」をクリックします。
再起動が完了するとログイン画面が表示されるので、事前に設定したユーザー名とパスワードを入力してください。これで、あなただけの安全なQubes OS環境を使う準備が整いました。
Qubes OSのインストールを完了させよう
Qubes OSはあまり有名なLinuxディストリビューションではありませんが、オープンソース市場で入手できる中でも最も安全性の高いディストリビューションのひとつです。この記事の手順に従えば、VirtualBox上に簡単かつ安全にQubes OSをインストールできます。
なお、Linuxサーバーはデスクトップ環境とは大きく異なります。サーバーのセキュリティを維持するためには、必要なツールやユーティリティをすべてインストールしておくことが重要です。
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