Ubuntuネットブックで自作NASを構築・活用する方法|Sambaによるファイル共有の手順
複数台のパソコンを使う環境にいるなら、NAS(Network-Attached Storage:ネットワーク接続ストレージ)のメリットをご存じでしょう。共通ファイルをそれぞれのパソコンに保存して定期的に同期するよりも、ファイルをNAS上に置き、ネットワーク内の全パソコンからそこへアクセスできるようにする方がはるかに効率的です。NASは、小規模ネットワークでの共同作業や、ファイルの保存・共有に最適な仕組みです。
ただし、市販のNAS製品を購入するとなると追加の出費が必要になります。ところが、家庭内ネットワークがあり、Ubuntuの入ったパソコンと余っているストレージ(内蔵ドライブでも外付けドライブでも可)さえあれば、手持ちの機材だけで自作NASを構築できるのです。
UbuntuにSambaをインストールする
まず最初に確認したいのは、パソコンがローカルネットワークに接続されているかどうかです。Wi-Fiなどの無線接続でも動作しますが、より安定した通信を確保するために、有線接続を強くおすすめします。
次に、Ubuntuがインストールされたパソコンを用意します。筆者は検証にネットブックと「Ubuntu Netbook Edition」を使用しました。パソコン本体にUbuntuをインストールしたくない場合は、USBメモリにOSをインストールして起動するという方法もあります。
ローカルネットワーク内でストレージを共有するには、Ubuntuに「Samba」を追加する必要があります。Sambaは最も広く使われているファイルサーバーシステムで、Microsoftのネットワークプロトコル(SMB)のオープンソース実装です。そのため、LAN上にあるWindows、OS X(macOS)、Linuxマシンのすべてと互換性があります。
- サイドメニューから「アプリケーション」を開き、「Synaptic パッケージ・マネージャー」を検索します。これはUbuntuにパッケージ(アプリケーション)を追加・削除するためのユーティリティです。
- Synaptic パッケージ・マネージャーを開き、「samba」と入力して検索します。
- 検索結果から「samba」を右クリックし、「インストール指定」を選択します。
- 「適用」ボタンをクリックしてインストールを実行します。
- 確認画面が表示されるので、「適用」をクリックして続行します。
- Ubuntuがパッケージをダウンロードしてインストールします。インターネット回線の速度によっては、完了まで時間がかかることがあります。
- インストール完了後にもう一度確認画面が表示されます。
- これで、ネットワーク内でストレージを共有する準備が整いました。
共有フォルダを作成・設定する
次のステップは、ネットワーク上の他のユーザーと共有するフォルダの設定です。外付けドライブをNASとして使いたい場合は、あらかじめシステムに接続しておきましょう。既存のフォルダを他のユーザーに勝手に触られたくない場合は、ストレージ内の空きスペースを右クリックして「フォルダーの生成」を選び、共有専用の新しいフォルダを作成しておくと安心です。
- 共有したいフォルダを右クリックし、「共有のオプション」を開きます。
- 今回は個人用ネットワーク内で使う前提なので、すべてのチェックボックスにチェックを入れ、必要な項目を入力します。なお、公共のネットワークでNASを運用する予定がある場合は、セキュリティリスクを避けるため、ネットワーク管理者(またはネットワークに詳しい知人)に必ず相談してください。
- フォルダを共有するには、あらかじめシステム側の許可を与えておく必要があります。
これで共有フォルダがネットワーク上に表示され、ネットワーク内の誰もがそのフォルダを使ってファイルを保存できるようになります。他にも共有したいフォルダがあれば、同じ手順を繰り返してください。
共有フォルダへアクセスする
ネットワーク内のどのパソコンからでも、ファイルマネージャーで次のアドレスを指定すれば共有フォルダにアクセスできます。
smb://ubuntu
- Macの場合は、「移動 → サーバへ接続」メニューを選ぶか、ショートカット「Command + K」を使います。
- アドレスを手入力して「接続」をクリックしてもよいですし、「参照」ボタンから共有フォルダの場所を探すこともできます。
- 利用可能なフォルダが一覧に表示されるので、「OK」をクリックしてマウントします。
- フォルダがマウントされると、ローカルハードディスク内のフォルダとまったく同じ感覚で操作できます。
筆者の環境ではWindowsがUbuntuと同じマシンにインストールされていたため、WindowsからNASの共有フォルダへアクセスする実際の画面をお見せできませんが、手順はほぼ同じはずです。「コントロールパネル → ネットワーク」周辺から「サーバーへ接続」に相当する機能を探してみてください。
また、筆者はやや不安定な無線ネットワーク環境で検証したため、自作NASの体感速度は期待ほどではありませんでした。安定した有線ネットワークで試した方や、Windowsマシンからのアクセスを確認できた方は、ぜひコメント欄で結果をシェアしてください。
画像クレジット:animaster
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