Windowsでリモートデスクトップ(RDP)を有効にする方法【Windows 10/11・Server対応】
リモートデスクトッププロトコル(RDP)を使うと、Windowsが稼働する別のコンピューターのデスクトップにリモート接続し、まるで手元のローカルPCであるかのように操作できます。ただし、Windowsでは初期状態でリモートデスクトップアクセスが無効になっています。本記事では、Windows 10/11 および Windows Server 2019/2022 において、RDPアクセスを有効化し、適切に構成する方法を詳しく解説します。
Windows 10/11でリモートデスクトップ接続を有効にする方法
もっとも簡単なのは、コントロールパネルのGUIを使う方法です。
コントロールパネルからシステムのプロパティを開くか、SystemPropertiesRemote コマンドを実行してください。

「リモート」タブを開き、「このコンピューターへのリモート接続を許可する」オプションを有効にします。
セキュリティの観点からは、NLA(ネットワークレベル認証)に対応したRDPクライアントからの接続のみを許可する設定(「ネットワークレベル認証を持つリモートデスクトップを実行しているコンピューターからのみ接続を許可する」)を推奨します。

「OK」をクリックして変更を保存します。
デフォルトでは、ローカルの Administrators グループのメンバーだけがRDP経由でリモート接続できます。他のユーザーにもRDPアクセスを許可したい場合は、「選択するユーザー」をクリックします。

ここで指定したユーザーは、ローカルの「Remote Desktop Users」グループに追加されます。グループに属するユーザーの一覧は、以下のコマンドで確認できます。
net localgroup "Remote Desktop Users"

このグループのメンバーには、リモートログオンの権限が自動的に付与されます。
RDPアクセス用グループに新しいユーザーを追加するには、次のコマンドを実行します。
net localgroup "Remote Desktop Users" /add a.williams
設定アプリからRDPを有効にする(Windows 10/11の最新ビルド)
最近のWindows 10およびWindows 11のビルドでは、従来型の「システムのプロパティ」ダイアログが隠されており、Microsoftは新しい「設定」パネルの利用を推奨しています。
- 「設定」→「システム」→「リモートデスクトップ」を開きます。
- 「リモートデスクトップ」のトグルをONに切り替えます。

- 画面の指示に従って、コンピューターでのRDP有効化を確定します。
なお、Windows 10 HomeエディションではRDPを有効にできません。リモートデスクトップ機能は Windows 10 Pro および Enterprise でのみ利用可能です(回避策は存在します)。
Windows 11でも同様に、設定アプリから「システム」→「リモートデスクトップ」と進み、トグルボタンで「リモートデスクトップ」をオンにするだけで有効化できます。

リモートデスクトップを有効にすると、デフォルトで次の2つのオプションがオンになります。
- 電源に接続しているときは、接続できるようにPCをスリープ解除したままにする
- プライベートネットワークでPCを検出可能にし、リモートデバイスからの自動接続を有効にする
「詳細設定」をクリックすると、RDP接続に対してネットワークレベル認証(NLA)を有効にできます(推奨設定です)。

Windows DefenderファイアウォールでRDP接続を許可する
コンピューターでWindows Defenderファイアウォールが有効になっている場合は、着信RDP接続が許可されていることを確認してください。RDPではデフォルトでTCPポート3389が使用され、最新のWindowsビルドではUDP 3389も併用されます(RDP接続時にデスクトップの代わりに黒い画面が表示されるケースについては、関連記事を参照してください)。
コントロールパネルを開き、「Windows Defenderファイアウォール」を選択します。左側の列にある「Windowsファイアウォールによるアプリケーションの許可」をクリックすると、既定のファイアウォールルール一覧が表示されます。

「リモートデスクトップ」のルールが、プライベートプロファイル(家庭内または社内ネットワーク)、および必要に応じてパブリックプロファイル(公衆ネットワーク)に対して有効になっていることを確認しましょう。

ネットワークの種類とWindowsファイアウォールの各プロファイルについての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
また、必要であればGPO(グループポリシー)を使って、RDPセッションの継続時間に制限(タイムアウト)を設けることも可能です。
RDPクライアントを使って接続する
以上の設定が完了すれば、RDPクライアントからこのコンピューターへリモート接続できるようになります。Windowsには標準のRDPクライアント mstsc.exe が組み込まれており、RDP接続の履歴保持や、RDPクリップボードを介したローカル⇔リモート間のファイルコピーに対応しています。
さらに、RDCManやmRemoteNGといったRDP接続マネージャーや、サードパーティ製の代替クライアントを利用することもできます。

ユーザーの利便性を高めたい場合は、RDP接続のパスワードをWindowsの「資格情報マネージャー」に保存しておくとよいでしょう。
PowerShellでRDPを有効にする方法
PowerShellのコマンドを数行実行するだけで、WindowsのRDPアクセスを素早く有効化できます。
PowerShell.exeを管理者として実行します。- Set-ItemPropertyコマンドレットを使い、レジストリ経由でRDPアクセスを有効にします:
Set-ItemProperty -Path 'HKLM:\System\CurrentControlSet\Control\Terminal Server' -name "fDenyTSConnections" -value 0
RDPを無効化する場合は、fDenyTSConnectionsの値を 1 に変更してください。 - Windows DefenderファイアウォールでRDP接続を許可します。次のファイアウォールルールを有効化してください:
Enable-NetFirewallRule -DisplayGroup "Remote Desktop"
- ユーザーをローカルのRDPアクセスグループに追加する場合は、次のコマンドを実行します:
Add-LocalGroupMember -Group "Remote Desktop Users" -Member a.williams
対象コンピューターでRDPポートが開いているかどうかは、Test-NetConnectionコマンドレットで確認できます。
Test-NetConnection -ComputerName wksde133 -CommonTCPPort RDP

Windows Server 2022/2019でリモートデスクトップ接続を有効にする
デスクトップ向けのWindows 10/11とは異なり、Windows Serverではデフォルトで2つの同時RDP接続がサポートされています。これらは管理者がサーバーを管理するために使われるものです。
Windows ServerでRDPを有効にする手順も基本的に同じで、上述の SystemPropertiesRemote コマンド、サーバーマネージャー、あるいはPowerShellコマンドのいずれかを使用します。

Windows Serverをターミナルサーバーとして運用することも可能です。その場合、複数のユーザーが同時にサーバー上の各自のデスクトップへ接続できるようになります。これを実現するには、サーバーにリモートデスクトップ セッションホスト(RDSH)ロールをインストールして構成する必要があります。利用にあたっては、専用のRDSライセンス(CAL)を購入し、ライセンス認証を行う必要があります。RDSライセンスの詳細については、関連記事をご参照ください。

また、SSL/TLS証明書を導入することで、RDP接続をより安全に保護することもできます。
Active Directoryドメイン環境でGPOを使ってRDPを一括有効化する方法
多数のコンピューターに対して一度にリモートデスクトップを有効化したい場合は、グループポリシー(GPO)を活用しましょう。ここでは、すべてのコンピューターがActive Directoryドメインに参加しているものとします。
- グループポリシー管理コンソール(
gpmc.msc)を起動します。 - 新しいグループポリシーオブジェクト(GPO)を作成するか、既存のGPOを編集し、対象のコンピューターやサーバーが含まれるOUにリンクします。

- ポリシー編集モードに切り替え、次のGPOセクションへ移動します:
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント → リモートデスクトップサービス → リモートデスクトップセッションホスト → 接続 - 「リモートデスクトップサービスを使ったリモート接続をユーザーに許可する」ポリシーを見つけて「有効」にします。

- クライアント側でGPO設定を更新します(
gpupdate /forceなど)。 - ポリシー適用後、すべてのコンピューターへRDP接続できるようになります(このポリシーはWindows 10/11のデスクトップクライアントとWindows Serverの両方に適用されます)。必要に応じて、WMIフィルターを使えば特定のコンピューターだけにポリシーを適用することも可能です。
- コンピューターでWindows Defenderファイアウォールが有効になっている場合は、同じGPO内でドメインプロファイルに対するRDPトラフィックを許可する必要があります。「Windowsファイアウォール: リモートデスクトップの例外を着信で許可する」ルールを有効化してください(場所:コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → ネットワーク → ネットワーク接続 → Windowsファイアウォール → ドメインプロファイル)。

GPOを使ったWindowsファイアウォールルールの構成方法についての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
WindowsでリモートからRDPを有効にする方法
リモートからでも、Windowsが稼働する任意のコンピューターでRDPを有効化できます。そのためには、対象コンピューターへのリモートアクセス手段(PowerShellまたはWMI)が必要であり、かつ自分のアカウントがリモートコンピューターのローカルAdministratorsグループのメンバーである必要があります。
リモートレジストリサービスを使う方法
レジストリ経由でリモートからRDPを有効にするには、リモートコンピューター側で「リモートレジストリ」サービスが起動している必要があります(デフォルトでは無効)。サービスを起動する手順は次のとおりです。
- サービス管理コンソール(
services.msc)を開きます。 - 「別のコンピューターへ接続」を選択し、リモートコンピューター名を指定します。

- 一覧から「Remote Registry」サービスを見つけ、スタートアップの種類を「手動」に変更して、サービスを開始します。

同じ操作は、組み込みの sc ツール(Windowsサービスの作成・管理・削除が可能)を使ってコマンドプロンプトからリモート実行することもできます。
sc \\wksde133 config RemoteRegistry start= demand
sc \\wksde133 start RemoteRegistry

続いて、ローカルコンピューター側で次の操作を行います。
- レジストリエディター(
regedit.exe)を起動します。 - [ファイル] メニューから「ネットワーク レジストリへの接続」を選択します。
- RDPを有効にしたいリモートコンピューターの名前またはIPアドレスを指定します。
- レジストリキー HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Terminal Server へ移動します。
- fDenyTSConnections パラメーター(REG_DWORD)を探します。存在しない場合は新規に作成し、値を 0 に変更するとRDPが有効になります。

RDPアクセスを無効化する場合は、fDenyTSConnectionsの値を 1 に変更してください。
設定変更後、リモートコンピューターは再起動なしですぐにRDP経由でアクセス可能になります。
コマンドラインから高速に設定する方法
実際には、コマンドプロンプトから直接リモートコンピューターのレジストリを書き換える方がはるかに手早く済みます。
REG ADD "\\wksde133\HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Terminal Server" /v fDenyTSConnections /t REG_DWORD /d 0 /f
リモートコンピューターでPowerShellリモーティングが構成済みであれば、Invoke-Commandを使ってリモートコマンドを実行できます。
Invoke-Command -Computername wksde133 -ScriptBlock {Set-ItemProperty -Path "HKLM:\System\CurrentControlSet\Control\Terminal Server" -Name "fDenyTSConnections" –Value 0}
WindowsにOpenSSHサーバーがインストールされている場合は、任意のSSHクライアントで接続し、SSHセッション内でレジストリを変更することも可能です。
WMI経由でRDPを有効にする方法
さらに、リモートコンピューターに接続してWMI経由でRDPを有効化することもできます。
$computername = "wksde133"
(Get-WmiObject -Class Win32_TerminalServiceSetting -Namespace root\CIMV2\TerminalServices -Computer $computername -Authentication 6).SetAllowTSConnections(1,1)

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