Avastアンチウイルスに削除されたファイルを復元する方法|ステップバイステップ完全ガイド
大切なファイルが消えてしまうのは決して気持ちの良い経験ではありません。ましてや、それがウイルス対策ソフトによるものならなおさらです。しかし、Avastアンチウイルスを使用しているのであれば、多くの場合、隔離フォルダからファイルを復元できます。本記事では、基本的な復元手順に加え、使いやすいその他の復元方法についても詳しく解説します。
Avast ウイルス隔離(Virus Chest)とは?仕組みを解説
Avastのウイルス隔離(Virus Chest)は、疑わしいファイルや感染のおそれがあるファイルを隔離しておくための専用領域です。隔離されたファイルはコンピューターのシステムから完全に切り離されるため、プロセス、ウイルス、その他のプログラムからアクセスできません。これにより、マルウェアの拡散を防止しています。ウイルス隔離に移動されたファイルは、名前が変更され、暗号化されます。
ウイルス隔離フォルダの場所は以下の通りです。
C:\ProgramData\AVAST Software\Avast\chest
Avastがファイルをウイルス隔離へ移動させる判断は、次の2種類のスキャン方式に基づいています。
- シグネチャスキャン:ファイルのシグネチャ(署名情報)をチェックし、既存のマルウェアシグネチャデータベースと照合します。一致が見つかった場合、そのファイルはウイルス隔離へ移動されます。シグネチャスキャンは「従来型スキャン」と呼ばれることもあります。
- ヒューリスティックスキャン:このスキャン方式は、データベースに未登録の新型ウイルスを検出できる点が特徴です。ファイルが潜在的に有害な動作を実行しようとしているかどうかを、さまざまな基準から判定します。たとえば、マスターブートレコード(MBR)の上書きなどが挙げられます。ただし、ヒューリスティックスキャンは新しい脅威を検出できる反面、誤検知(安全なファイルをマルウェアとしてフラグ付けしてしまうこと)が起こる可能性も高くなります。
Avastの隔離フォルダからファイルを復元する方法
まず最も重要なのは、ウイルス隔離から復元しようとしているファイルが本当に安全であることを確認することです。信頼できないソースからダウンロードしたファイルであれば、無理に復元せず隔離されたままにして、代わりに安全な代替ファイルを入手するのが賢明です。
安全性を確認できたら、以下の手順でファイルを復元できます。
- システムトレイのAvastアイコンを右クリックして「隔離」を選択するのが、最も簡単なアクセス方法です。また、Avastアンチウイルスのダッシュボードを開き、「保護」>「隔離」の順にクリックしてもアクセスできます。

- 復元したいファイルを選択し、「すべて削除」ボタンの横にある三点リーダー(⋮)をクリックします。

- 表示されたメニューから、以下の3つのオプションのいずれかを選びます。
- 復元(Restore):ファイルを隔離から取り出し、元の場所へ戻します。
- 復元して例外に追加(Restore and add exception):ファイルを元の場所へ戻すと同時に、今後のスキャンで除外されるよう例外として登録します。
- 抽出(Extract):ファイルを自分で指定した場所へ移動します。
- 希望のオプションを選択すると、Avastがファイルを隔離フォルダから移動させます。

ウイルス隔離から削除されたファイルを復元する方法
場合によっては、Avastが疑わしいファイルを隔離せずに削除してしまうこともあります。ウイルス隔離内に目的のファイルが見つからない場合、そのファイルは完全に削除されている可能性が高いでしょう。それでも、クラウドバックアップまたはデータ復旧ソフトを利用すれば、復元できる可能性は残されています。
以下で、両方の方法を詳しく見ていきましょう。
方法1:データ復旧ソフトを使用する
インターネット上には、削除されたファイルを復元できるデータ復旧ソフトが数多く存在しますが、すべてが使う価値のあるものではありません。操作が簡単で、実績があり、幅広いファイル形式やファイルシステムに対応しているソフトを選ぶことが重要です。
その条件をすべて満たすソフトのひとつがDisk Drillです。直感的なインターフェースを備えており、初心者から経験者まで快適に使用できます。400以上のファイル形式に対応しているため、他のソフトでは見つけられないファイルも検出できる可能性があります。また、高度なデータ復旧アルゴリズムにより、HDD、SSD、USBメモリ、SDカードなど、さまざまなストレージデバイスからファイルを復旧できます。
Disk Drillを使って、Avastに削除されたファイルを復旧する手順は以下の通りです。
- Disk Drillをダウンロードしてインストールします。
- Disk Drillを起動し、Avastに削除されたファイルが保存されていたドライブを選択して、「失われたデータを検索」をクリックします。

- 「見つかった項目を確認」をクリックすると、復元可能なファイルの一覧が表示されます。結果を絞り込みたい場合は、復元したいファイルタイプ(画像、動画、音声、ドキュメント、アーカイブ、その他)をクリックしてください。

- ファイル名の横にあるチェックボックスを使って、復元したいファイルを選択します。選択中のファイルのプレビューが自動的に表示されます。手動でプレビューしたい場合は、ファイル名の横にある目のアイコンをクリックします。選択内容を確定したら「回復」をクリックします。

- ファイルの復元先を選択し、「次へ」をクリックします。なお、復元先は復元元とは別のドライブを選ぶことが重要です。

- Disk Drillがファイルの復旧を開始します。Windows版の無料トライアルでは、最大500MBまでのファイルを無料で復旧できます。
方法2:クラウドバックアップを使用する
パソコンで自動クラウドバックアップを設定しておくことは、常に有効な備えとなります。Avastに削除されたファイルが、画像、ドキュメント、ビデオなどのユーザーフォルダー内にあった場合、OneDriveを設定していればそこへバックアップされている可能性があります。
OneDriveからファイルを復元する手順は以下の通りです。
- エクスプローラーを開き、OneDriveフォルダーをクリックします。通常は「ユーザー名 – Personal」というラベルが付いています。
- 目的のファイルがあったフォルダーへ移動し、ファイルを選択して、ローカルドライブの任意の場所へコピーします。
その他のクラウドストレージサービスを利用している場合は、各サービスの公式サイトにアクセスし、そこからバックアップをダウンロードしてください。
隔離フォルダのファイルが復元できないときの対処法
隔離フォルダ内でファイルを見つけられたにもかかわらず、Avastが復元を許可せず、エラーメッセージが表示されることがあります。そんなときは、以下の対処法を試してみてください。
方法1:Avastアンチウイルスを再起動する
Avastアンチウイルスのプロセスを再起動するだけで、隔離からのファイル復元に関する不具合が解消されることがあります。Avastには便利な「プログラムの終了」オプションがないため、ローカルサービスを停止・開始して再起動する必要があります。手順は以下の通りです。
- Windowsキー + R を押し、テキストボックスに services.msc と入力してEnterキーを押します。
- 「Avast! Antivirus」というエントリーを探して右クリックし、「停止」をクリックします。
- 数秒待ってから、同じエントリーを再度右クリックし、「開始」を選択します。

「開始」「停止」のオプションがグレーアウトしている場合は、PCを再起動することでAvastを再起動できます。
方法2:Avastアンチウイルスを修復する
Avastアンチウイルスには、ファイルの整合性をチェックし、プログラムが正常に動作しているかを確認できる組み込みの修復機能があります。設定を正しく行っているのにAvastが勝手にファイルを削除してしまうといった問題の解決に役立ちます。
Avastを修復する手順は以下の通りです。
- スタートボタンを右クリックし、「インストールされているアプリ」をクリックします(Windows 10では「アプリと機能」と表示されます)。
- Avastアンチウイルスを展開し、三点リーダーをクリックして「アンインストール」を選択します。UACプロンプトが表示されたら「はい」をクリックします。

- 「修復」オプションをクリックし、表示される承認プロンプトで「はい」を選択します。

- 修復プロセスが完了したら、「完了」をクリックします。

方法3:誤検知としてマークし、分析のために送信する
Avastはシグネチャとヒューリスティックを組み合わせてマルウェアを検出するため、完全に安全なファイルを危険なものと判断してしまうことがあります。Avastがファイルの復元を許可せず、何度も削除を繰り返す場合は、誤検知であることを伝えるためにファイルをAvastサポートへ送信するのがおすすめです。通常、2〜3日程度で返信が届きます。
ファイルを分析のために送信する手順は以下の通りです。
- Avastアンチウイルスを開き、「保護」>「隔離」へ移動します。

- 送信したいファイルを選択し、画面下部の三点リーダーをクリックします。「分析のために送信」を選択します。

- 「誤検知(False positive)」オプションを選択します。説明欄にはファイルのバージョンと入手元を記入しておくことをおすすめします。「送信」をクリックします。

Avastにファイルを勝手に削除されないようにする方法
隔離フォルダから何度もファイルを復元する手間を省くには、Avastのウイルス隔離に例外を追加するのが効果的です。こうすることで、そのファイルは安全であり、誤ってマルウェアとして検出されていることをアンチウイルス側に認識させられます。
Avastアンチウイルスに例外を追加する手順は以下の通りです。
- Avastを開き、「メニュー」をクリックして「設定」を選択します。

- 「一般」タブをクリックし、「例外」>「例外を追加」へ移動します。

- 「参照」をクリックします。

- 除外したいフォルダーやファイルへ移動し、その横のチェックボックスにチェックを入れて「OK」をクリックします。

- 「例外を追加」をクリックして、フォルダーやファイルを登録します。

まとめ
Avastがファイルを誤ってマルウェアとして検出し、削除してしまうのは非常にストレスの溜まる出来事ですが、データ復旧ソフトを活用すれば復元できる可能性は十分にあります。今後は、重要なファイルを例外として登録しておくことで、Avastによる意図しない削除を防ぎましょう。さらに、定期的にバックアップを作成しておけば、原因を問わずあらゆるデータ損失への備えにもなります。
よくある質問(FAQ)
Avastは感染したファイルを自動的に削除しますか?
ほとんどの場合、Avastは感染したファイルを自動的に削除せず、隔離フォルダへ移動します。ただし、絶対に削除されないという保証はありません。
Avastでアプリを隔離から解除するにはどうすればいいですか?
以下の手順でアプリを隔離から解除できます。
- Avastを開き、「保護」>「隔離」へ移動します。
- 復元したいアプリを確認します。
- 「すべて削除」ボタンの横にある三点リーダーをクリックし、「復元」を選択します。
Avastのウイルス隔離はどこにありますか?
ウイルス隔離は、Avastの画面上部にある「保護」タブからアクセスできます。
Avastはファイルを削除してしまうのですか?
通常、Avastはファイルを削除せず、ウイルス隔離へ移動します。Avastアプリでウイルス隔離にアクセスし、復元したいファイルを選択して「復元」をクリックすれば、ファイルを元に戻すことができます。
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